OMOI-KOMI - 我流の作法 -

For Ordinary Business People

リーダーシップ (ウィニング勝利の経営(ジャック・ウェルチ))

2006-03-26 09:13:01 | 本と雑誌

 リーダーシップに関する話は、ウェルチ氏の得意とするところです。
 この本の中でウェルチ氏が語るリーダー像をいくつかご紹介します。

 まず、ウェルチ氏は、何でも一番といったスーパーマン的リーダーは否定しています。

(p109より引用) 優れたリーダーとは、自分が一番バカな人間に見えてしまうような優秀な人たちをチームメンバーとして集める勇気を持つ人だ。

 この点について言えば、ウェルチ氏の言う「集める勇気」ももちろん大事ですが、「(人材がその人のもとに)集まってくる」ような「求心力」 これには、いろいろな要素があると思いますが)を持つこともそれに劣らず大事だと思います。

 また、ウェルチ氏は、リーダーに対して「Energize」を求めます。自分がエネルギー(Energy)に溢れるだけではなく、周りの人にエネルギーを吹き込むことが大事だと言います。

(p74より引用) リーダーになる前は、成功とはあなた自身が成長することだった。
 ところが、リーダーになった途端、成功とは他人を成長させることになる。

(p97より引用) それまでは、自分のことだけ考えて仕事をしていればよかった。
 リーダーになった途端、部下のことを考えるのが仕事になる。

 その具体的な姿勢としては、たとえば以下のような姿です。

(p86より引用) 逆境のときにはリーダーはうまくいかない責任をとり、うまくいったときには他人に手柄を回す。

 さらに、リーダーが気にとめておくポイントとして、トップ層に対しては、

(p135より引用) スターは、気をつけないとモンスターになる。

 と警告を発し、また、ミドル層については、

(p139より引用) ポイントは、ミドル70%は重要だということ。どの会社でも、この層がもっとも中核をなす。

と、この層へのケアの重要性を指摘しています。

 ただ、ウェルチ氏のリーダーシップに対する根本的な想いは、この本の最後の章に記された以下の言葉が言い尽くしています。

(p418より引用) 後世の人が私を思い出すとき、あの人は、リーダーシップとは他の人が成長し成功することを手助けすることだ、と理解させようとした人だ、と言ってもらえればいいなと思う。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする