「カーブはなぜ曲がるのだろうか?」
力学的に変化球の定義は、「重力以外の力が球に働き、球の軌道が放物線からずれるもの」をいう。
カーブは、手首を体の外側から内側にひねり、手のひらを内側に向けるようにして、主に中指と親指によって、大きな回転を与える変化球である。
投手は縫い目に指をかけ、球を離す瞬間に手首のスナッ
プを利かせて投げる。球は指で下向きにこすられるので後ろ向きの回転、バックスピンがかかる。
さて、回転しながら飛ぶ球は、周囲の空気から上向きにボールを押し上げる力「マグナス力」を受ける。個のマグナス効果によって、ボールは曲がるのである。
しかし、マグナス効果で40cmコースを曲げるためには、ボール自体の回転数(後ろ向きの回転、バックスピン)が毎秒80回以上必要である。通常、プロ野球のトップ投手でも回転数は40回転。人間の力では存在しない回転数、ここに流体力学でとけない、カーブの謎があった。
1950年、東京大学の谷一郎教授は一つの論文を発表した。
「野球のカーブについて」(「科学」岩波書店)と題したこの論文で、谷教授はボールの縫い目に注目した。縫い目の影響で小さな回転でも大きな横力が発生し、40cmコースを曲げるために必要な回転数は、40回転で十分なことを指摘したのである。
この回転数とマグナス効果、そして、その力が働く方向によって、すべての変化球は生まれるのである。
主な変化球
・シュート(スクリューボール)
・スライダー
・スピリットフィンガー・ファーストボール
・シンカー
・ナックル
・パームボール
・フォークボール
このうち、ナックルボール、パームボール、フォークボールは、回転を意識的に殺し、マグナス力を抑えることで変化を与えている。
いや、フォークボールは変化していない、そう主張する科学者も多い。VTRによる軌道分析の結果、かつて、野茂や佐々木の投げているたフォークボールは、再度スピンし、毎秒10~20回転と報告されている。このため、変化量は少なく、放物線を描いて落ちているだけである。それでは、なぜ、フォークボールが大きく落ちて見えるのだろうか。・・・それは、直球と組み合わされて見せられるからである。
「つまり、変化球は、握り方、回転・マグナス力、そして、直球との組み合わせなのである」。
力学的に変化球の定義は、「重力以外の力が球に働き、球の軌道が放物線からずれるもの」をいう。
カーブは、手首を体の外側から内側にひねり、手のひらを内側に向けるようにして、主に中指と親指によって、大きな回転を与える変化球である。
投手は縫い目に指をかけ、球を離す瞬間に手首のスナッ
プを利かせて投げる。球は指で下向きにこすられるので後ろ向きの回転、バックスピンがかかる。
さて、回転しながら飛ぶ球は、周囲の空気から上向きにボールを押し上げる力「マグナス力」を受ける。個のマグナス効果によって、ボールは曲がるのである。
しかし、マグナス効果で40cmコースを曲げるためには、ボール自体の回転数(後ろ向きの回転、バックスピン)が毎秒80回以上必要である。通常、プロ野球のトップ投手でも回転数は40回転。人間の力では存在しない回転数、ここに流体力学でとけない、カーブの謎があった。
1950年、東京大学の谷一郎教授は一つの論文を発表した。
「野球のカーブについて」(「科学」岩波書店)と題したこの論文で、谷教授はボールの縫い目に注目した。縫い目の影響で小さな回転でも大きな横力が発生し、40cmコースを曲げるために必要な回転数は、40回転で十分なことを指摘したのである。
この回転数とマグナス効果、そして、その力が働く方向によって、すべての変化球は生まれるのである。
主な変化球
・シュート(スクリューボール)
・スライダー
・スピリットフィンガー・ファーストボール
・シンカー
・ナックル
・パームボール
・フォークボール
このうち、ナックルボール、パームボール、フォークボールは、回転を意識的に殺し、マグナス力を抑えることで変化を与えている。
いや、フォークボールは変化していない、そう主張する科学者も多い。VTRによる軌道分析の結果、かつて、野茂や佐々木の投げているたフォークボールは、再度スピンし、毎秒10~20回転と報告されている。このため、変化量は少なく、放物線を描いて落ちているだけである。それでは、なぜ、フォークボールが大きく落ちて見えるのだろうか。・・・それは、直球と組み合わされて見せられるからである。
「つまり、変化球は、握り方、回転・マグナス力、そして、直球との組み合わせなのである」。
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