放送作家村上信夫の不思議事件ファイル

Welcome! 放送作家で立教大大学院生の村上信夫のNOTEです。

今日の「新 温故知人」は越路吹雪

2007年10月30日 11時24分20秒 | Weblog
 おはようございます。
 今日は、「とくダネ」(MC:小倉智昭 笠井信輔 佐々木恭子)「新・温故知人」(プレゼンター:柳家花緑)の収録でした。
 「越路吹雪」妻の癌を知りながら、「胃潰瘍」と嘘をつき通そうとした夫内藤法美さんと自分で死期を知りながら、騙されたふりをした越路吹雪の夫婦愛がテーマでした。来週は、「本田美奈子」
 「ミスサイゴン」のころ、市村正親さんに、「あの娘、頑張ってるよ」という話を聞いた事がありました。
 ↑ この光景は、ゆりかもめの車窓です。

犯罪心理学者 花見小路珠緒の不思議事件ファイル (グラフ社ミステリー)
村上 信夫
グラフ社

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放送作家村上信夫が見つけた!とほほニュース「ブッシュ大統領の娘が見た!ホワイトハウスの幽霊」

2007年10月29日 07時51分26秒 | Weblog
おはようございます。
早朝、ラジオドラマ「犯罪心理学者花見小路珠緒の不思議事件ファイル」(主演田丸麻紀)の原作を書いていたら、突然、テレビの画面にノイズが走り、インターネットが通じなくなりました。ぞぉ~~~!
で、朝、ニュースを見たらこんなニュースが・・・。
権力の周辺って、志半ばで倒れたり、愛憎渦まいているので、こんなこともあるんでしょうね。
それに、パパのブッシュの決断のせいで、毎日、世界中で若者の血が流れているのだから・・・。

ホワイトハウスに幽霊?=ブッシュ大統領の娘が米誌に「怖い」
  (10月28日16時0分配信 時事通信)

 【ニューヨーク28日時事】ホワイトハウスで幽霊の歌を聞いた-。ブッシュ米大統領の娘のジェンナさんが、「テキサス・マンスリー」誌11月号のインタビューでこんな経験を明らかにした。
 それによると、ジェンナさんはケネディ、ジョンソン、クリントンの歴代大統領の子供たちが使用したホワイトハウス内の部屋で寝ているが、「幽霊たちがオペラを歌うのを聞いた。ある夜はその歌が暖炉から聞こえてきた」と真剣。1950年代のピアノ曲も聞こえてきたといい、「ホワイトハウスにはすごくたくさんの幽霊がいると感じる。時々あそこがとても怖くなる」と話した。
 ホワイトハウスに幽霊が出没するといううわさは昔からあり、暗殺された第16代大統領リンカーンの幽霊話が有名だ。

犯罪心理学者 花見小路珠緒の不思議事件ファイル (グラフ社ミステリー)
村上 信夫
グラフ社

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パーカーポイントのワインの帝王に暴露本!

2007年10月28日 18時36分31秒 | Weblog
ワインが大好きですが、ワインには有名な「パーカーポイント」なるものがあります。「ロバート・M・パーカー」さんが、著書「ザ・ワイン・アドヴォケート」に記載するものが、「パーカーポイント」で、高得点となれば、ワインの値段も上がるほど、業界では影響力があります。具体的には・・・。

■パーカーポイントとは
100点満点で表すワイン評価方法。
■評価方法
評価に値するワインであれば、50点の持ち点があたえられます。
<1>ワインの総合的な色、外見に1~5点
<2>アロマとブーケの強さと複雑さ、清潔さをみて1~15点
<3>味の強さと調和と清潔さ、後味の深さと長さをみて1~20点
<4>全体の質のレベル、また若いワインの場合な将来の熟成と進歩の可能性に1~10点
以上、全て最高点をとれば、100点。
■評価点の見方
100点~96点 格別 (Extraordinary)
95点~90点 傑出 (Outstanding)
89点~87点 極めて良い (Extremely Good)
86点~84点 優良  (Quite Good)
83点~80点 並以上  (Above Average)
79点~70点 並   (Average)
69点~50点 並以下  (Below Average to Poor)

さて、今日の記事は、そのパーカーの暴露本の話題。
ことの真偽は、もう少し様子を見たほうがいいようですが、まあ、パーカーポイントだけではなく、自分の舌でも判断しろ!という警告かもしれません。


【「接待されて甘い評価」=ワインの帝王に元部下が暴露本】
 (10月28日16時0分配信 時事通信)

【ロンドン28日時事】世界的に著名なワイン評論家で「ワインの帝王」と呼ばれる米国人のロバート・パーカー氏が、試飲してもいないワインに格付け評価したり、ワイン製造業者の豪勢な接待を受けるとその業者のワインを高く評価したりしているなどと批判する暴露本がこのほどフランスで出版され、物議を醸している。
 この本は、同氏の下で8年間一緒に仕事をしたアンナ・アゴスティーニさんが執筆した「ロバート・パーカー 神話の解剖」。英紙タイムズによると、パーカー氏は2005年のボルドー・ガイド本で「ドメーヌ・ド・ジョガレ」を「注目に値する」と格付けし、2~6年後に飲むよう推奨したものの、実際にはアゴスティーニさんあての手紙で「このワインは知らない」と告白したという。また、複数の業者から接待された直後、その業者のワインを自分の著書で取り上げて称賛したとの例も挙げられている。
 これに対してパーカー氏の支援者は、暴露本出版は03年に不正会計疑惑で解雇されたのを恨んだアゴスティーニさんの仕返しだと非難している。










放送作家村上信夫が見つけたとほほなニュース!わいせつ男、バッグ忘れ遺失物届 御用

2007年10月28日 16時34分22秒 | Weblog
 こんにちは
 世の中、悪い事はできないもので、犯行現場にバックを忘れ、遺失物届けを警察に出すなんて・・・(かなり、お馬鹿!)

【わいせつ男、バッグ忘れ遺失物届→御用】
   10/07 05:44

 女子高校生の胸を触るなどしたとして、神奈川県警南署は6日、強制わいせつの疑いで、横浜市南区新川町の解体工、村田大輔容疑者(24)を逮捕した。調べでは、村田容疑者は5日午後10時10分ごろ、同区内のマンションで、高校1年の女子生徒(15)と一緒にエレベーターに乗り、脅して胸を触るなどした疑い。
 村田容疑者は現場にバッグを忘れたため、遺失物届を提出。女子生徒が被害届を出していたことから逮捕された。

犯罪心理学者 花見小路珠緒の不思議事件ファイル (グラフ社ミステリー)
村上 信夫
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伊万里焼の頂点 人間国宝第13代今泉今右衛門

2007年10月27日 12時11分56秒 | Weblog
十三代今泉今右衛門作品集
今泉 今右衛門
日本経済新聞社

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現代の伊万里焼の頂点 人間国宝第13代今泉今右衛門。
佐賀藩は「イマリ」のクォリティーと技術をより高めようと保護奨励策を行い、“鍋島藩窯”を、現在の伊万里市大川内山に設置し、その製法が外部にもれないようにしました。これが、現在の伊万里焼「鍋島」の誕生となりました。色鍋島、鍋島青磁、鍋島染付などの磁器の数々、精巧にして斬新な芸術作品です。
その色鍋島の伝統の上に、新境地を開拓した作家が、人間国宝第13代今泉今右衛門です。
第13代今泉今右衛門は、父祖伝来の色鍋島様式に現代をどう表現するかを苦しみ、ついに、初期伊万里にある「吹墨染付け」の技法から、薄い墨色の吹墨風技法「薄墨」を開発、名陶工の名を欲しいままにしています。

◇伊万里の名門今泉今右衛門家
今の伊万里市大川内にあった鍋島藩の御用窯で作られた磁器を「鍋島」と呼んでいます。御用窯で作られた磁器は、染付鍋島、青磁鍋島、錆釉鍋島などでしたが、中でも、特に評判が高かったのは、色絵鍋島です。精巧な藍の染付け素地に、赤、黄、緑の配色効果は、気高く美しく磁器の数々です。
その色鍋島の色絵付けは、代々御用赤絵屋の今泉今右衛門家が担当。江戸時代の色絵の兆合は、そのまま一子相伝の秘法として残る名窯の総領として、13代今右衛門は生まれました。

◇格闘する第13代今泉今右衛門
「天才肌の人間ではないし、自分の力以上のものができるはずもない。新しい自分、新しい作品を生み出したとして、それは若い頃からの積重ねでしかない」
色鍋島の伝承と新展開を求め続ける人間国宝13代今右衛門の信念です。
49歳で今泉今右衛門を継いだ時から、13代今右衛門は、父祖伝来の色鍋島に独自の表現を求める闘いが始まりました。
「鍋島の中にある現代性をいかに引き出すか」
苦しみながら辿りついたのは、初期伊万里にある「吹墨染付」の技法でした。さらに、紬の肌合いを求め薄い墨色の吹墨風技法「薄墨」を開発、見事に従来の殻を打ち破りました。

古伊万里の世界

2007年10月27日 12時07分24秒 | Weblog
古伊万里・染付―NHK美の壷 (NHK美の壷)
NHK「美の壷」制作班
日本放送出版協会

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おはようございます
今日は「古伊万里」の世界。

300年前、世界を席巻したやきものが日本にあった。
「イマリ」と称されたそのやきものは、東南アジア、アフリカの港を経由し、遠くヨーロッパへと伝わった。その道<チャイナロード(やきもの)の道>を伝わって、ヨーロッパに辿りついた「イマリ」
その美しさは人々を興奮させた。
「イマリ」の美しさに魅入られある国王は、1個の「イマリ」と自分の軍隊を交換したという。

「イマリ」とは伊万里焼と呼ばれる一群の磁器のこと。美術史上では、古伊万里と呼ばれる、江戸時代、佐賀県有田郷で焼かれた磁器のことをいいます。
有田郷で焼かれた磁器は、佐賀鍋島藩の保護育成と厳しい管理のもと、10数キロ離れた伊万里の港から積み出され、「伊万里焼」と呼ばれました。
伊万里港から積み出された有田焼は、チャイナ(やきもの)ロードを通じて、ヨーロッパに持ち込まれ、王侯貴族たちを魅了しました。王侯貴族たちは競ってポーセリン・キャビネット(磁器の間)を作り、「イマリ」でそこを埋め尽くし、宮殿を「イマリ」で飾ったといいます。
「イマリ」は、ヨーロッパの上流階級の趣味やライフスタイルにまで影響を与え、現代にも続くシノワズリー(東洋趣味)の伝統を興しました。
また、「イマリ」のまばゆいまでの美しさに刺激を受けたヨーロッパの陶工たちは、やがて、マイセン窯、ロイヤル・ウースター窯などの華やかな磁器を誕生させたのです

食に携わるお仕事の人々に読んで欲しい 辺見庸「もの食う人々」

2007年10月25日 09時15分47秒 | Weblog
 おはようございます。
 すっきりとした秋晴れです。
 昨日は、「とくダネ」「新・温故知人」(フジテレビ)の打ち合わせ後、静岡へ。先日、取材した松本紀保さん、大沼啓延さんの奥浜名湖紀行の特番の編集上がりの打ち合わせ。
 その後、静岡の美味しいものを頂きながらの打ち合わせ、新幹線最終便。
 静岡は、今、秋の旬。
 魚や野菜がホント、旨い!
 その後は、「危機管理」と「不祥事史」に関する出版企画書書き。
 今日は、11時から「はい!テレビ朝日です」(MC 吉澤一彦 島本真衣)の収録本番立ち合い。午後、来年4月からの予定の新番組の企画会議。
 終わり次第、筑波エクスプレスに。
 明日の朝から、筑波で会議があるため、今晩は筑波の予定。早く入ったら入った出、打ち合わせがあるようで・・・。

もの食う人びと (角川文庫)
辺見 庸
角川書店

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 「比内鶏偽装」やら「赤福不正」やら、宮崎地鶏の偽装やらと食を巡る不正事件が噴出しています。秋田で広告代理店を経営している友人のクライアントにも、比内地鶏のメーカーがあって、こちらは偽装などしていないのに、対応におおわらわというメール。
「このままでは、比内地鶏ブランドが消える!」と悲鳴を上げていました。
 危機管理とブランドマーケティングの専門家としては、ピンチがチャンス。どう対応するかで、今後が大きく変わると返信しました。
 創業300年の赤福。
 戦前から食通も唸らせた比内鶏。(比内鶏に問題があるわけではなく、今回は
  一加工業者の問題ですが・・・)
 どちらも、原点を忘れてしまっている。としか。
 食に関わる人間は、なぜ、自分が食に携わる事になったのか、その原点を時々、振り返る必要があるように思います。

 ↑ 辺見庸「もの食う人々」は、まさに「食の原点」 食うことの意義を、世界中を旅しながら、描き出した名作ルポ。初めて読んだ時の感動と、気持ち悪さは未だに忘れる事はできません。
 食に携わる人は、必読の書です。


放送作家 DE 立教大学大学院生村上信夫 一日。

2007年10月24日 07時15分59秒 | Weblog
 おはようございます。
 昨日は、CX「とくダネ」(MC 小倉智昭 佐々木恭子 笠井信輔)の「新・温故知人」(プレゼンター 柳家花緑)の本番収録。テーマは、「テレサ・テンはなぜ、民主化運動の旗手として歌ったか」
 で、完徹のまま、大学院の授業。
 ここが、二足のわらじの辛いところ。
 今日は、放送作家DE立教大学の大学院生の村上信夫の、学生生活の一端です。

 ボクは今期、5講座を受講。
 火曜日は、13時から90分 門奈直樹教授の「メディア研究特殊演習」
 昨日は、「コミュニケーションの理論」(新曜社)をテキストに、カリチュラルスタディーズの学説史を俯瞰。

 門奈先生の講座の後、次の講座まで時間に、編集者に立教まで来て頂き(その代わり、学食のドリアとサラダはボクの奢り!)仕事の打ち合わせ。
 ハリーポッターに出てくるような赤煉瓦の学食は、まあ、ここまで来て頂いても一度ぐらいなら損しない。
 すみません、池袋までわざわざ。P編集長!

 そして、16時30分からは、ファン・ソンビン准教授の「グローバル化、メディアと文化の地政学」で、東京大学の逢坂巌さんの論文「2007年参院選のテレポリテックス」を読んでの議論。
 2つの講座ともに、予習して受講してはいるものの、なかなか。

 その後、18時30分から90分、立花隆教授の講座があるのですが、仕事のため、欠席。これも二足のわらじのつらいところ。
 この講座は、自ら情報を発信することがテーマで、このブログも、課題として始めたものです。立教ヌーベルバーグや、立教近くのジャンボオムライスの店のノートの話など、満載のHPは、「立教立花組 乱歩通り裏六号館ネコ屋敷」    
     http://www.tachibanaseminar.jpn.org/index.html
(と、PRしておきました!リーダー!!)

 19時から、今週収録の「はい!テレビ朝日です」(MC 吉澤一彦 島本真衣)のビデオの打ち合わせ。
 その後、22時から、某社の新卒採用に関連しての打ち合わせ。気が付けば24時過ぎ。その昔、某自動車メーカーの人事で、しかも、新卒採用担当だったので、なんだかとても、懐かし気分。
 その後、みんなで、食事。ビール一杯、赤ワイン2杯。
 午前3時に家に帰り、「はい!テレビ朝日です」のナレーション書き。
 本来なら、この後、このナレーションの収録(ナレーターは、MCの島本真衣アナウンサー)に立ち合うのですが、スタジオ台本がまだなのと、午後から、打ち合わせが続くので、「ごめんなさい!」をして、まずは、スタジオ台本を書いています。

 午後は、CX「新・温故知人」の次回ネタの会議。次回は、シャンソンの女王越路吹雪。その後、特番の編集打ち合わせのため、静岡出張です。
 そろそろ、静岡おでんの旨い!季節。・・・と、思いながら、食べることができるかなあ。

 久しぶりに新卒採用について考えたので、人事を担当していた20年近く前を思い出しました。↓は、ビル・ゲイツの面接試験のお題だそうで、そういえば、学歴や成績に頼らずに、学生本来の潜在能力を知ろうと、アレやコレや考えたものでした。

ビル・ゲイツの面接試験―富士山をどう動かしますか?
ウィリアム パウンドストーン,William Poundstore,松浦 俊輔
青土社

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今日の「とくダネ」「新・温故知人」はテレサ・テン

2007年10月23日 12時08分44秒 | Weblog
越路吹雪―愛の讃歌
松本 徳彦
淡交社

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 おはようございます。
 今日は、フジテレビ「とくダネ」(MC:小倉智昭 佐々木恭子 笠井信輔)の「新・温故知人」(プレゼンター:柳家花緑)のOA。
 昨日から、完全徹夜。(眠!)
 今日のテーマは、天安門事件前夜、民主化運動支援の香港でのコンサートに飛び入りしたテレサ・テン。
 ちょうど 事件の頃 パリの中華街にいたので、事件の頃の中国人の沸騰の様子は今もありありと。テレサ・テンの焦燥感と情熱、天安門事件に遭遇しての絶望感、想像されます。
 来週は、シャンソンの女王 越路吹雪です。
 今日は、これから大学院。夜中まで、仕事の予定ですが、明日の朝、放送作家DE大学院生の一日、レポートします.

私の家は山の向こう―テレサ・テン十年目の真実
有田 芳生
文藝春秋

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「酔いたい酒で、酔へない私で、落椿」 山頭火 吟遊酒人

2007年10月22日 04時56分16秒 | Weblog
山頭火全句集
種田 山頭火
春陽堂書店

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 おはようございます。
 昨日から、来週月曜日発行の”夕刊フジ”の連載「片岡鶴太郎 山頭火を書く」を書いています。 テーマは 昭和8年4月6日の日記初出のこの句

 酔いたい酒で、酔へない私で、落椿

 山頭火の酒の飲み方は大変なもの、飲めば泥酔、アル中と言ってもいい。
 まずは「ほろほろ」 「とろとろ」 「どろどろ」 「ぼろぼろ」 そして、ついには街を「ごろごろ」汚れてよたよたする。最初の「ほろほろ」で、既に3合。
金がないから焼酎を飲みますが、本当は日本酒が好き。やむおえず飲む焼酎は、芋の匂いも、米の匂いもしないものと言っています。
「肉体に酒、心に句、酒は肉体の句で、句は心の酒だ」と酒と俳句については語り、酒は飲むのではなく、味わうもの、酒に遊ぶのだ、そう言いながら、その人生、実は泥酔流転と酔いが覚めて、後悔の旅。

 酔へば はだしで 歩けば ふるさと

 山頭火は酒を飲んだ、酒を詠んだ。

 月が酒がからだいっぱいのよろこび
 酔ひしれた眼にもてふてふ
 酔うて戻ってさて寝るばかり
 一杯やりたい夕焼空
 酒がやめられない木の芽草の芽
 酒がどっさりある椿の花
 ひとり雪みる酒のこぼれる
 ゆうぜんとしてほろ酔へば雑草そよぐ
 酔ひざめの闇にして螢さまよう
 酒を買ふとて踏んでゆく落葉鳴ります
 ふる郷ちかく酔うている

「一杯東西なし
 二杯古今なし
 三杯自他なし・・・」

「さけのみは酒のめよ、・・・酒好きに酒を与へよ」
 
 酔ひしれた眼にもてふてふ
 酔ひしれた月がある
 酔ひどれも踊りつかれてぬくい雨
 酔ひきれない雲の峰くづれてしまへ
 酔ふほどに買へない酒をすするのか

「酒は目的意識的に飲んではならない、酔は自然発生的でなければならない。酔ふことは飲むことの結果であるが、いひかへれば、飲むことは酔ふことの原因であるが、酔ふことが飲むことの目的であってはならない」

 酔へばあさましく酔はねばさびしく(仰る通り!)
 酔へばはだしで歩けばふるさと
 酔へばけふもあんたの事 (好きななです!)
 酔へばいらたる癖暑う衆に交りいて
 酔へば物皆なつかし街の落花踏む
 酔へなくなったみじめさはこほろぎがなく

「飲みでもしなければ、一人ではおられないし、飲めば出かけるし、出かけるとロクなことはない」

 酔うてこほろぎと寝ていたよ (飲みすぎ!)
 酔うて戻ってさて寝るばかり 
 酔うていっしょに蒲団いちまい
 酔うて闇夜の蟇踏むまいぞ

 酔ひざめの花がこぼれるこぼれる
 酔ひざめの闇にして蛍さまよう
 酔ひざめの風のかなしく吹きぬける
 酔ひざめのどこかに月がある
 酔ひざめの星がまたたいている
 酔ひざめのつめたい星が流れた
 酔ひざめの霰にうたれつつ戻る
 酔ひざめの春の霜
 酔ひざめの風がふく筍
 酔ひざめの水をさがすや竹田の宿で
 酔ひざめはくちなしの花のあまりあざやか

 だが、そんな山頭火もときに
 
 酔ひたい酒で、酔へない私で、落椿