さきち・のひとり旅

旅行記、旅のフォト、つれづれなるままのらくがきなどを掲載します。 古今東西どこへでも、さきち・の気ままなぶらり旅。

政孝とリタ 余市蒸溜所

2014年10月12日 | 北海道シリーズ



ここは旧竹鶴邸。竹鶴政孝と、スコットランドから連れてきた奥さんのリタが住んだ
家です。



内部は洋風。奥さんのために、マッサン頑張ったねェ(^益^)b



ウィスキーは作るのに何年もかかるから、失敗は取り返しがつかないので、すごい
プレッシャーだったはずです。出来たら出来たで、あまり飲む習慣のない日本人に
売れるかどうかも心配だったろうなあー。そこは強い信念?

戦争になり、おいしい汁を吸った戦争成金やら軍部の連中などが沢山贅沢品を
消費したので(いくさの知られざる裏面ですね)、ウィスキー製造者はとっても
儲かったそうなんですが^^;



リタちゃん、かわいいよねー!ひとりで地球の反対側まで来て、まるっきり文化の
違う土地柄、しかも女性には厳しい因習の支配する国で暮らす決心をするのは、
政孝への深~い愛情だったのでしょう~。

連ドラのヒロインはヤンキー娘?スコットランド訛りは無理でしょうが、ちとイメージが
違うような…^^; これから戦争になって、敵国人としてひどくいじめられるのです。
人種差別もどれくらい描かれるのかな。あまり見たくないです^^; いきなり出だしで
姑役のピン子が意地悪するので、もう嫌になってしまいましたーw

政孝も、なかなかの男前です。前のシリーズの村岡花子さんの旦那さんは、実は
ゴリラみたいな風貌だったのに、テレビではスラッとした二枚目が演じてて唖然。
今回はもともと二枚目だからそれはいいですが、俳優がちょっと軽すぎる雰囲気?
スコットランドまで単身で勉強をしにいった、ものすごくストイックな人だったのにー。



リタの眼鏡が展示されていました。

リタさん、政孝にスコットランドを代表するロマン派の詩人、ロバート・バーンズの
「スコットランドの酒」という詩を送ったそうです。ちょっと抜粋でご紹介(^益^)b

Let other poets raise a fracas
"Bout vines, an' wines, an' drucken Bacchus,
An' crabbit names an'stories wrack us,
An' grate our lug:
I sing the juice Scotch bear can mak us,
In glass or jug. 

O thou, my muse! guid auld Scotch drink!
Whether thro' wimplin worms thou jink,
Or, richly brown, ream owre the brink,
In glorious faem,
Inspire me, till I lisp an' wink,
To sing thy name! 

他の詩人たちには騒がせておけ(歌わせておけ)
葡萄や葡萄酒、そして酔っ払ったバッカス(酒の神)についての詩を、
その意味のわからん名前や物語が我々を悩まし、
耳障りなんだよ。
私はスコットランドの大麦が産み出してくれる酒を歌おうじゃないか、
グラスとかジョッキでね。

ああ、そなた、私の詩神よ!古き良きスコットランドの酒よ!
うねうねしている管のあいだをそなたがすり抜けようとも、(蒸溜してるのです)
また濃い褐色をして、グラスのふちからブワッとこぼれようとも、
素晴らしく泡立って、
私に霊感を与えておくれ、舌がもつれて目がトロンとなるまで、
そなたの名を歌い上げるために!

       *          *           *

May gravels round his blather wrench,
An' gouts torment him, inch by inch,
What twists his gruntle wi' a glunch
O' sour disdain,
Out owre a glass o' whisky-punch
Wi' honest men!

O Whisky! soul o' plays and pranks!
Accept a bardie's gratfu' thanks!
When wanting thee, what tuneless cranks
Are my poor verses!
Thou comes-they rattle in their ranks,
At ither's a-s!

石よ、膀胱のまわりをねじれなさい、
痛風よ、そいつを苦しめなさい、じわじわとね^^(外国の高い酒を飲むやつです)
むっつり顔や不機嫌な侮蔑の顔で
ブツブツ言いやがって、
こっちは正直な連中と、
ウィスキー・
パンチのグラスだ!

ああウィスキー!たわむれとおふざけの魂よ!
詩人のこころからの感謝を受け取ってくれ!
そなたが切れているときには、私のヘタクソな詩は
なんと調子っぱずれの言い回しになることか!(しらふじゃ仕事できねーか?)
そなたがやってくれば、詩は列になってスラスラと出てくるぞ、
それぞれの尻をとってさ!

*最後わかりますでしょうか。各行末は同じ子音で韻を踏んでいるでしょう?
同じ音を重ねて詩が作られるわけですが、ウィスキーで酔っ払うと調子に乗って
次々と尻をとった韻を踏んで詩があふれ出てくると言っておるのです。



最後はお決まりの試飲コーナー。シングルモルトやブレンディッドを比べて楽しめます。
タダだとよけいに美味しいね!(^益^)b



というわけで、余市の遠足は終わりました~。ホテルに帰って例の巨大なショッピング
モールで早速靴を買い、近くのスパ施設に行って、のんびり風呂に浸かったのでしたw