I Didn't Know What Time It Was
「張り込み日記 渡部雄吉」 写真展のご案内
1958年(昭和33年)に写真家 渡部雄吉(1924~1993)が猟奇的なバラバラ殺人事件を追う警視庁捜査一課の向田刑事と、事件発生地域である茨城県警から合同捜査本部に派遣された緑川刑事のコンビに密着して撮影した作品「張り込み日記」。この実際の事件が舞台となった作品は、当時の写真雑誌で発表されはしたものの、それから50年以上、写真の歴史から埋もれる形になってしまっていたのだが、2011年に突如フランスの出版社から「A Criminal Investigation」として初めてまとまった形として出版された。作中に溢れる濃密なフィルムノワールの空気感と優れた造本で、世界の写真集コレクターを驚喜させることになった事件ともいえる海外からの出版は、イギリスの古書店のバイヤーが、東京の神保町で埋もれていた大量のプリントを発見し、本国に持ち帰った結果だった。
2012年には、日本で眠っていたネガフィルムから焼き直されたプリントで、東京のTAP GALLERY(清澄白河)において日本初となる本作の写真展が行われた。そして、2013年にはroshin booksから「張り込み日記」として出版された。発売された写真集は3ヶ月を経たずして完売(現在、2nd editionが発売中)、2014年にはナナロク社から収録作品を増やした同タイトルが出版された。それらの社会への反響は大きく、新聞やテレビなどの各メディアに取り上げられ、イギリスでは作品を気に入ったPaul Smithが自身のブランドRed Earの2013秋冬のコレクションで、作品からインスパイアされたアイデアを採用している。
本展ではネガフィルムから焼いた銀塩プリントと、ナナロク版の編集の際に使用された原稿のプリントが展示される。また、フランス版、roshin books版、ナナロク版を実際に手に取り見比べることができる(会場でのナナロク版の販売あり)。
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会期
2015年4月3日(金)~5月10日(日)
時さえ忘れて
TEL:0242-22-0530
URL:http://tokisaewasurete.hatenablog.com/
会期中 charge 500yen
OPEN:17:00-3:00(日曜日15:00-24:00)
CLOSE:月曜日
【お願い】
酒場での写真展です。お一人様一杯のご注文をお願いします。会期中 charge 500yenを頂戴致します。また、作品保護のため、展示期間中の店内での喫煙はご遠慮いただきます。ご不便おかけしますが、ご協力のほど宜しくお願い致します。