先週、全国的に冷え込んだ週初め、蔵でも初氷が観測されました。
この日の最低気温は-4℃(NHKのニュースでは-2.9℃。市街地より田舎な分ですか。。)
ようやく冬モードだとひと安心していましたが今週は雨空が続き、
寒波も停滞気味はっきりしない天気が続いています。
毎年みしらず柿の収穫を終え、続けて蔵準備~仕込開始というのが
兼業農家高橋酒造の流れでしたが、
今秋は天候の影響(朝夕の寒暖差があまりつかず)で柿の収穫時期が遅れ、
昨年より早く酒造期に入ったこととあわせ、慌ただしい1ヶ月間でした。
加えて10月は様々な出来事がいっきに重なりそのままの勢いでなだれ込むように
初蒸しを迎えましたが、ここにきてようやく蔵もひと段落し、
落ち着いて年末を迎え撃つ体制が整ってきました。
12月からは蔵人も全員蔵入りです。
もうすぐです。
ブログ開始に先立ち、今期の仕込開始のお知らせを。
11月15日(火)平成17酒造年度初蒸しでした。
暦を選び、この日からの開始です。甑も新たに菰を巻き締めなおし、準備万端で初蒸しをむかえます。
純米仕込①号と②号の酛(もと)麹の引き込みからの開始です。
米は自家田の五百万石・精米歩合60%。
内部データ・・・蒸前吸水28.5%、蒸し上がり吸水39%
初釜少量蒸しだと毎年固めにあがる傾向あり。
酛麹にしてはやや固めだが弾力・香共に良好サバケ良。
蔵2階、製麹室前の晒し場にて蒸米を放冷、適温で麹室に引き込みます。
冷却と共に水分も蒸散し、蒸米水分も適率となります。
製麹用の種麹には、帰蔵以来ずっと愛用の黒判もやしを使用。
太平洋戦争末期、糀屋三左衛門は会津の当家に疎開しており
高橋庄作酒造店の離れに黒判もやし会津工場の看板を掲げていました。
以来会津娘は、種麹には黒判です。