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醤油にもアルコール添加? こちらも悪いものではないようですが。

2021-10-29 14:47:30 | 酒の情報(酒エトセトラ)
                          

                           【公式HPはこちら↑】




昨日、「〇〇樽で貯蔵した日本酒」という話の中で「醤油樽で貯蔵した吟醸酒?」とか記しましたが、以前気が付いたのですが、お醤油って、(ものによるのかもしれませんが)原材料に「アルコール」って入っているんですよね。


実際、ウチでも扱っているヒガシマル醤油さんの商品情報を見ても、


原材料
食塩(国内製造)、小麦(国産)、脱脂加工大豆(遺伝子組換えでない)、大豆(遺伝子組換えでない)、ぶどう糖、小麦たんぱく、米/アルコール



と、しっかり入っています。







確かにお醤油は発酵食品なのでアルコールが入っていても不思議ではないのですが、(お酒もそうですが)発酵由来のアルコールは原材料には書かないので、これは「添加している」ということですね。


なぜ?と思ってググってみると、お醤油へのアルコール添加というのは(日本酒同様)、「添加=悪」という指摘もあるようで、それに対応する形で色々なメーカーさんのQ&Aなどに出ていました。


その中でも最も充実している記載が、「宮醤油店」さんという会社のホームページ。

「添加物」と題して、こんな記載が。


当社ではろ過の時にアルコールを少量添加しています。アルコールはもともと醤油に含まれている成分ですが、火入れ殺菌の時の高温で多くが揮発してしまいます。そのままですとカビがはえやすくなりますので、カビの発生を抑える目的で、不足するアルコールを最低限の量だけ添加しています。その他の添加物は使用しておりません。

なるほど、カビへの対応なんですね。


  以前は醤油に生えるカビについて、「毒じゃない」「取り除けば大丈夫」といったことが広く知られておりましたが、現在では有害無害に関わらずカビが生える事自体が悪い事とされるようになりました。そこで、カビが生えにくいぎりぎりの所まで、最低限のアルコールを添加するわけです。

そうそう、今は「取り除けば大丈夫」というのは通じませんものね。

  また、「アルコールの入っていない醤油がほしい」とのお問合せをよくいただきますが、醤油は醗酵食品ですから、醤油にはもともと 1.5~2%のアルコール分が含まれています。よって、「アルコールを足していない(添加していない)醤油」はあっても、「アルコールの入っていない醤油」は存在しません。内容表示に「アルコール」の記載が無くても微量のアルコールは含まれているのです。


ですよね。


なお、ここでは「醤油には(アルコールを添加せずとも発酵由来で)もともと1.5~2%のアルコール分が含まれています」とありますが、他のページでは、「減塩醤油では5%程度」という記載もありました(塩が薄いとカビも生えやすいのですね。納得)。


5%と言えば、缶ビールと同じですね。結構酔いますよ。

まあ、缶ビール一本分お醤油を飲んだらアルコール以外でどうかしちゃいそうですが。
(そういえば戦時下では「醤油を一気飲みして徴兵から逃れる」ことがあったと子どものころ聞きました)


良い子の皆さん、今は(たぶん)そんな世の中ではないので、実験しちゃいけませんよ。





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