読みました

本を読むのが好きです。
忘れないように感想等を書いています。
その他、ねこのひとり言…。

今年最後の・・・

2006-12-29 23:02:06 | 読書
 パッチワークの作品です。16×21㎝位。本当は扇子の部分が来年の干支「イノシシ」なのですが変えてしまいました。
 そして今年最後の読書ノートです。(ブログはまだ更新します?多分・・・

「13歳の黙示録」宗田 理
 中学教師2年目の秋元千佳は、小学校から申し送りのある升本幸雄のいるクラスを受け持たされる。
 担任として責任ある指導をしたいと頑張る千佳に、次第に心を開き始める幸雄だったが、転勤した先輩教師内山と千佳が婚約をした頃から、また荒れ始める。

 クラスの問題ある生徒達にも翻弄される千佳は、生徒の家を訪ねた帰り車のタイヤがパンクされ、歩いていた時に後から殴られ入院する。
 見舞いに来た幸雄に安心したものの、教室の窓ガラスが全部割られる事件が起きるが犯人がわからない。

 やがて二年に進級し、担任も同じクラスに持ち上がる。ある日クラスの有志で正丸峠に行くことになり、4月28日に千佳と内山、幸雄ら9人が登る峠で悲劇の幕が上がる。
 その後事件を調べる記者のもとに幸雄から手紙が届き、驚くべき事実が知らされる・・・

 いじめによる自殺が絶えない今日、「学級崩壊」「非行の低年齢化」「子離れできない親」等々、教育の問題も含みつつ、推理小説風の展開で終わりを迎えます。

読み進むにつれ、人間の宿命を考えさせられました。小説でなくても現実に起こりそうで、いつ起きてもおかしくない事件だと思いました。