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サマータイムマシン・ブルース

2005-09-06 23:55:44 | 映画 サ行
映画館で 瑛太、上野樹里、佐々木蔵之介 出演、本広克行 監督作品「サマータイムマシン・ブルース」を観ました。

●ストーリー
2005年の夏休み中のある大学の誰もいないグラウンドで“SF研究会”甲本(瑛太)・新美(与座嘉秋)・小泉(川岡大次郎)・石松(ムロツヨシ)・曽我(永野宗典)の5人は写真部の来月のグループ展に協力すべく、女性部員・伊藤(真木よう子)の被写体となり炎天下の中、下手クソな野球をそれなりに楽しんでいた。

一方、もう一人の写真部女性部員・柴田(上野樹里)も、SF研の顧問・保積(佐々木蔵之介 )をモデルに、しきりと顔のアップばかりを撮っていた。

なんとか写真部の役にたったSF研の5人は、ユニホーム姿のまま銭湯に出かけ、汗を流すのだが急に新美が愛用する「ヴィダルサスーン」のシャンプーが消えてしまい大騒ぎとなる。

しばらくして5人は銭湯から部室に帰って来るのだが、甲本の不自然な行動が元となり、それを指摘した他の4人の不可抗力で大切なクーラーのリモコンを壊してしまい、部室は蒸し風呂状態になってしまう。

次の日、本体にスイッチの無いクーラーを動かせず、過酷な暑さに困り果てた5人のSF研部員たちは学校のゴミ置き場で扇風機を探し始めるのだが、どれもガラクタばかりで使い物にならず、諦めて部室に戻ると、謎のマッシュルームカットの男(本多 力)と不思議な金属製の物体に遭遇するのだが…。

●感想
いやー、昨日と今日を中心に、過去と未来を行ったり来たりするので、時系列をある程度、理解しておかないと頭がこんがらがってしまいますが、脚本自体が良く出来ている為、とても楽しんで観る事ができました。

どこにでも居そうな男5人・女2人の大学生を中心人物とし、映画館の主人、銭湯の番台のおばちゃん、カッパ様の像、薬屋のマスコット・ギンギンなど個性の強い脇役キャラとのバランスが非常にイイです。

タイムマシンにしても、一見するとガラクタに近いデザインで到底、凄い技術が使われているとは思えないショボさが笑えてしまいました。

そのショボい機械が本物のタイムマシンだと分かっても、未来の事を知って大儲けをしようとせず「試運転の為に、まずは昨日に戻って壊れていないクーラーのリモコンを取って来る」と言う発想がユニーク過ぎて私のツボを刺激しました。

SF研の部室とか、それぞれのキャラのセリフや行動に笑いがちゃんと入れられていて、前半に張り巡らした数々の伏線を中盤から後半にかけて見事に解消していくところに爽快感を覚えてしまい、ここら辺の作品のまとめ方は、「さすがに本広監督は上手いなぁ」と感心致しました。

●採点
私のこの作品に対する評価は80点です。

正直言ってあまり期待せず、本広監督が「踊るシリーズ」の監督を蹴ってまで作った作品がどんな物なのか?という興味だけで、観に行ったのですが、脚本がしっかり練られた良作だと思いました。

ちなみにこの脚本を書いたのは、劇団「ヨーロッパ企画」の上田 誠さんで、若干25歳の新人脚本家であります。

彼の所属する「ヨーロッパ企画」の「サマータイムマシン・ブルース2005」の公演を偶然観た、本広監督がすぐにこの作品を気に入り、上田さんに映画の脚本化をお願いして、出来上がったのがこの作品であります。

複雑な時系列をギミックとして上手く使い、普通の大学生達が思わぬ事態に遭遇しドタバタするコミカルなストーリー構成には、彼の力量の凄さを感じてしまい、本広克行監督が一目観て、この脚本が気に入った理由がよくわかりました!

やっぱり、才能のある人が観れば、良いものはすぐにわかるんですね!

だから、この作品はタイムマシン好きな人と部屋のクーラーが壊れてしまい、暑くて死にそうな方にオススメ致します。

最後にどうでもいいことなんですが、「上野樹里よりも真木よう子の方がカワイイじゃない!」って思ってしまったのは私だけでしょうか?

それでは、また何か観たら書き込みします。



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