DVDで、出演:三船敏郎/上原美佐/千秋 実/藤原釜足/藤田 進/志村 喬/脚本:黒澤明/菊島隆三/小国英雄/橋本 忍/監督:黒澤明/の『隠し砦の三悪人』を観ました。
●ストーリー
百姓の太平(千秋 実)と又七(藤原釜足)は、戦に参加し一旗上げようと村を出たのだが、戦には間に合わず、死体の穴掘り作業をさせられ、やっと開放してもらい、故郷の早川領へと向かっていた。
その途中、空腹を凌ぐ為に2人は、米を盗み、川原で飯を炊いた。
しかし、薪が中々燃えない事に腹を立てた又七が、1本の薪を投げ捨てると、聞いたことの無い甲高い音が跳ね返って来た。
これに驚いた2人が、音のした場所へ向かうと、さっき又七が投げ捨てた薪の中に秋月家の家紋の入った金の延べ棒が隠されているのを見つける。
これに大喜びした2人は、更に金を得ようと辺りの薪の中を片っ端から探し始める。
そんな2人の行動を、岩山の高い場所から1人の髭面の男(三船敏郎)がじっと見ていた。
太平と又七は、そんな男の視線に気付き、金を探しているのを隠す為に、そっと男から離れ、川原に戻ったのだが、夜になって再び髭面の男が2人の目の前に現れ、「200貫の金を運び出す手伝いをしないか?」と持ちかける。
欲だけで生きていると言っていい太平と又七は、「金を等分する」という条件で真壁六郎太と名乗る髭面の男とその連れの口がきけず、耳の不自由な女(上原美佐)と共に山名領を抜け、早川領へ入るという過酷な旅をすることになるのだったが……。
●感想
「もう少し、黒澤作品を堪能しよう!」と言う事で、今回は『隠し砦の三悪人』を借りて参りました。
この作品に登場する「太平と又七」を見て、あの『スターウォーズ』シリーズの監督として有名なジョージ・ルーカスが「R2D2とC3PO」のキャラを作り出したというのは、あまりにも有名なエピソードなんですが、ルーカスが『「太平と又七」の様なキャラを作りたい』と思う気持ちは、この作品での2人の活躍を観れば充分納得できます。
この作品の主人公は、三船敏郎演じる忠義に熱い武士「真壁六郎太」なんですが、あまりにも千秋 実さんと藤原釜足さんの演じた「太平と又七」が人間臭い為に、どうしてもそちらに目がいってしまいました。
三船敏郎さんも馬上での切り合い等の迫力ある演技を見せてくれるのですが、千秋 実さんと藤原釜足さんのケンカシーンや金を必死に運んでいる姿が印象に残りました。
それに引き換え、雪姫を演じた上原美佐さんは、声が甲高くキンキンした感じがして、私はどうしても好きになれませんでした。
「黒澤監督もひょっとしたら、私と同じ様に感じたので、途中から雪姫を口が聞けない設定にして、セリフを減らしたんじゃないの?」って勝手に思ったりしました。
●採点
私のこの作品に対する評価は80点です。
もう、これは「太平と又七」のコミカルな掛け合いと、敵中を色々な知恵と武力で切り抜けて行く「真壁六郎太」の忠義心が全ての映画ですね!
そこの描き方が「面白い!」と感じる人には、とても楽しめる映画だと思います。
ラストもどうなるのかハラハラしたのですが、思わぬ人が「アッ!」と驚く行動をして、全てが上手くまとまる様になっていますし、「太平と又七」の心温まるエピソードも用意されているので、私は「なるほど!」と納得致しました。
だから、この作品は、危機を切り抜けながら、逃げ延びようとするハラハラした展開の映画が好きな方と、『ジョージ・ルーカスが愛した「黒澤作品」を観てみたい!』という方にオススメ致します。
最後にどうでもいいことなんですが、「足場の悪い岩山を、何度も降りたり登ったりした千秋 実と藤原釜足さんは、すり傷が絶えなかっただろうなぁ~」って2人の頑張りに拍手を送りたくなったのは私だけでしょうか?
それでは、また何か観たら書き込みます。
●ストーリー
百姓の太平(千秋 実)と又七(藤原釜足)は、戦に参加し一旗上げようと村を出たのだが、戦には間に合わず、死体の穴掘り作業をさせられ、やっと開放してもらい、故郷の早川領へと向かっていた。
その途中、空腹を凌ぐ為に2人は、米を盗み、川原で飯を炊いた。
しかし、薪が中々燃えない事に腹を立てた又七が、1本の薪を投げ捨てると、聞いたことの無い甲高い音が跳ね返って来た。
これに驚いた2人が、音のした場所へ向かうと、さっき又七が投げ捨てた薪の中に秋月家の家紋の入った金の延べ棒が隠されているのを見つける。
これに大喜びした2人は、更に金を得ようと辺りの薪の中を片っ端から探し始める。
そんな2人の行動を、岩山の高い場所から1人の髭面の男(三船敏郎)がじっと見ていた。
太平と又七は、そんな男の視線に気付き、金を探しているのを隠す為に、そっと男から離れ、川原に戻ったのだが、夜になって再び髭面の男が2人の目の前に現れ、「200貫の金を運び出す手伝いをしないか?」と持ちかける。
欲だけで生きていると言っていい太平と又七は、「金を等分する」という条件で真壁六郎太と名乗る髭面の男とその連れの口がきけず、耳の不自由な女(上原美佐)と共に山名領を抜け、早川領へ入るという過酷な旅をすることになるのだったが……。
●感想
「もう少し、黒澤作品を堪能しよう!」と言う事で、今回は『隠し砦の三悪人』を借りて参りました。
この作品に登場する「太平と又七」を見て、あの『スターウォーズ』シリーズの監督として有名なジョージ・ルーカスが「R2D2とC3PO」のキャラを作り出したというのは、あまりにも有名なエピソードなんですが、ルーカスが『「太平と又七」の様なキャラを作りたい』と思う気持ちは、この作品での2人の活躍を観れば充分納得できます。
この作品の主人公は、三船敏郎演じる忠義に熱い武士「真壁六郎太」なんですが、あまりにも千秋 実さんと藤原釜足さんの演じた「太平と又七」が人間臭い為に、どうしてもそちらに目がいってしまいました。
三船敏郎さんも馬上での切り合い等の迫力ある演技を見せてくれるのですが、千秋 実さんと藤原釜足さんのケンカシーンや金を必死に運んでいる姿が印象に残りました。
それに引き換え、雪姫を演じた上原美佐さんは、声が甲高くキンキンした感じがして、私はどうしても好きになれませんでした。
「黒澤監督もひょっとしたら、私と同じ様に感じたので、途中から雪姫を口が聞けない設定にして、セリフを減らしたんじゃないの?」って勝手に思ったりしました。
●採点
私のこの作品に対する評価は80点です。
もう、これは「太平と又七」のコミカルな掛け合いと、敵中を色々な知恵と武力で切り抜けて行く「真壁六郎太」の忠義心が全ての映画ですね!
そこの描き方が「面白い!」と感じる人には、とても楽しめる映画だと思います。
ラストもどうなるのかハラハラしたのですが、思わぬ人が「アッ!」と驚く行動をして、全てが上手くまとまる様になっていますし、「太平と又七」の心温まるエピソードも用意されているので、私は「なるほど!」と納得致しました。
だから、この作品は、危機を切り抜けながら、逃げ延びようとするハラハラした展開の映画が好きな方と、『ジョージ・ルーカスが愛した「黒澤作品」を観てみたい!』という方にオススメ致します。
最後にどうでもいいことなんですが、「足場の悪い岩山を、何度も降りたり登ったりした千秋 実と藤原釜足さんは、すり傷が絶えなかっただろうなぁ~」って2人の頑張りに拍手を送りたくなったのは私だけでしょうか?
それでは、また何か観たら書き込みます。