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私、Rohi-taの映画の感想(ネタバレ有り!)と日常を報告するページです。

ディセント

2006-08-01 21:13:31 | 映画 タ行
映画館で、出演:シャウナ・マクドナルド/ナタリー・メンドーサ/アレックス・リード/サスキア・マルダー/マイアンナ・バリング/ノラ=ジェーン・ヌーン/オリヴァー・ミルバーン/モリー・ケイル/レスリー・シンプソン/クレイグ・コンウェイ/脚本・監督:ニール・マーシャル/作品『ディセント』を観ました。

●感想
 ・以前から気になっていたので、映画の日に観に行ったのですが、18:40からの回にも係わらず立ち見が出るほどの人気にビックリ致しました。私と同じで皆さん、この作品を映画の日に観る為に取っておいたのでしょうか?

 ・ストーリーは1年前に夫と娘を事故で亡くしたサラ(シャウナ・マクドナルド)を励ます為に、親友のジュノ(ナタリー・メンドーサ)が企画した洞窟探検に、ベス(アレックス・リード)、レベッカ(サスキア・マルダー)、ホリー(ノラ=ジェーン・ヌーン)、サム(マイアンナ・バリング)の冒険仲間が集まり、地下数マイルの地底へと旅立って行くのですが、そこで予期せぬ落盤事故が起こり、新たな出口を探さなければならない状況になり、洞窟の奥へと進んで行くのですが、そこには想像を絶する恐怖が彼女らを待ち受けていたのだった……と言うものです。

 ・イギリス映画なので、知っている俳優さんは1人も居なかったのですが、東洋人系の顔をしたジュノが知り合いにソックリで、「アイツいつの間に女優になったんや~!」と一人でビックリしておりました!(いや~、世の中には本当によく似た人がいるもんですね~!容姿だけでなく、身体のガッチリしたところや我が強く、場を仕切りたがる鬱陶しいところもソックリだったので、ジュノがスクリーンに出て来る度に笑いを堪えるのに必死になってしまいました。)

 ・何かの本で読んだ記憶があるのですが、人間の視力による情報収集量は感覚器官全体の約9割にも上るそうです。だから、ホラーとかサスペンス映画では、暗い舞台を上手く用意することが重要になる訳なんですが、それを満たすのに「洞窟」という場所は実に持って来いだと思いました。

 ・落盤→友人の怪我→「ヤツら」との遭遇→親友の裏切り、と6人の個性的な女性を妥協すること無く次から次へと追い詰めて行くストーリー展開が実に面白かったです。

 ・こういった類の作品は監督や脚本家が少しでも、登場人物達に優しさを見せて、彼女らに降りかかる危機的状況を甘くしてしまうと、一挙に面白味を失ってしまうのですが、最後まで6人の女性を妥協することなくイジメ抜いた、ニール・マーシャルのサディスティクな演出が思っていたよりも上手く、最後まで飽きずに観る事が出来ました。

 ・他のブログなどで、本作がB級映画扱いされているのは、ストーリーの中盤から「ヤツら」が出てくるせいだと思うんですが、見た目とか動きが『ロード・オブ・ザ・リング』シリーズに出て来た、白くて醜い「アイツ」に似ていたりして、確かに出来栄えは少しビミョーな感じでした。

 ・監督も「ヤツら」の出来栄えにあまり自信がなかったのか、格闘シーンになると「ヤツら」の人間的な動きを凶暴に見せる為にカメラを激しく揺らしたり、カットの切り替えを早くして、必死で粗を隠そうととしている努力が、実に涙ぐましかったです。

●採点
 ・私的評価……70点(映画の出来には、かなり差があるのですが、女性が主人公だったり、狭い空間で逃げられない状況に追い込まれたり、たくさんの「ヤツら」と戦う演出などは『エイリアン2』を連想してしまいました。リプリーは蘇って『エイリアン4』までシリーズ化したのですが、本作はどうなりますかね~?調子に乗って続編を作ると見事にすべりそうな気がするんですが……。)

 ・と言う訳でこの作品は、肉体的及び精神的に強い女性に憧れている方と今までに「目潰し」攻撃で相手に勝った事のある方におすすめ致します。

 ・最後にどうでもいいことなんですが、勝手に自分達のねぐらに侵入して来た野蛮な女達に無残にやられてしまった「ヤツら」に少しだけ同情してしまったのは私だけでしょうか?

それでは、また何か観たら書き込みます。

トランスポーター2

2006-06-05 23:29:02 | 映画 タ行
映画館で、出演:ジェイソン・ステイサム/アレッサンドロ・ガスマン/アンバー・ヴァレッタ/ケイト・ノタ/マシュー・モディーン/脚本:リュック・ベッソン/ロバート・マーク・ケイメン/監督:ルイ・レテリエ/作品『トランスポーター2』を観ました。

●感想
 ・前作『トランスポーター』が面白く、今回はジェイソン・ステイサムがどんなアクションを見せてくれるのかが気になり、劇場に行って参りました。

 ・続編なので、正直言って前作の様な出来は期待していなかったのですが、カーアクションと格闘シーンで大いに楽しませて頂きました。

 ・ストーリーはコテコテの勧善懲悪モノなので、とても分かりやすく、上映時間も88分なので「アッ!」と言う間に終わってしまったと言うのが正直な感想です。何も考えなくて良い作品なので、気持ちを「スカッ!」とさせたい時に観るのがベストの作品だと思います。

●採点
 ・私的評価……75点(アウディの、車とは思えないアクロバティックな動きとランボルギーニのセミオートマのクラッチシステムが「カッコイイ~!」と思いました。ジェイソン・ステイサムのクールなドライバー役が好きなので是非、続編も作って頂きたいと思っております。)

 ・「飛行機と一緒に墜落したのに無傷かよ!」とか「フランク(ジェイソン・ステイサム)はウィルスに感染しないのかよ!」などツッコミ所はいくつかあるのですが、そんな事を吹き飛ばしてどんどん進むストーリーに、アクセル全快で疾走するランボルギーニがダブって観えました。

 ・と言う訳でこの作品は、自分の車に暗号式盗難防止装置を付けている方と最近、車の中で子供となぞなぞ遊びをした事のある方におすすめ致します。 

 ・最後にどうでもいいことなんですが「ブルース・ウィリスの代わりにジェイソン・ステイサムで『ダイ・ハード』シリーズの続編を作って欲しい!」って同じ髪型の個性派俳優2人に似た様な匂いを感じているのは私だけでしょうか?

それでは、また何か観たら書き込みます。

旅するジーンズと16歳の夏/トラベリング・パンツ

2006-03-30 16:18:54 | 映画 タ行
DVDで、出演:アンバー・タンブリン/アメリカ・フェレーラ/ブレイク・ライブリー/アレクシス・ブレーデル/ブラッドリー・ホイットフォード/ナンシー・トラビス/レイチェル・ティコティン/ジェナ・ボイド/原作:アン・ブラッシュアーズ/脚本:ディーリア・エフロン/監督:ケン・クワピス/作品『旅するジーンズと16歳の夏/トラベリング・パンツ 』を観ました。

●感想
 ・この作品は公開当初から評判が良かったので、劇場に行こうと思っていたのですが、日程が合わずにずーっと気になっていました。そして今日、久しぶりにTSUTAYAに行った時に目に留まったので迷わずレンタルして参りました。

 ・幼い頃から親友の女子高生4人の16歳のひと夏の出来事を描いた作品なんですが、4人の友情を結びつけるアイテムとして「不思議なジーンズ」を使用している所に原作者の女性らしさと、アイディアの面白さ感じました。

 ・リーナ(アレクシス・ブレーデル)が祖父母のいるギリシャへと旅に出るのですが、このギリシャの映像が物凄くキレイなのにビックリしてしまいました!白い建物に青い空と海がマッチしていて、観ているだけ癒されました!「これだけ美しかったら、そりゃ~、神話も生まれるわ!」って一人納得してしまいました。

 ・私が一番気に入ったのはティビー(アンバー・タンブリン)とベイリー(ジェナ・ボイド)のエピソードでした。ベイリーの病室でティビーと語り合うシーンやティビーが残したビデオメッセージには深く感動致しました!

 ・4つのエピソードをジーンズというどこにでもあるアイテムを上手く利用して、きっちりとまとめている良く出来た作品だと思いますので、特典映像のメイキング風景やティビーの撮ったドキュメンタリー映像と共に楽しんで欲しいと思います。

●採点
 ・私的評価……85点(4人の女子高生の悩みを通じて、美しい風景や恋愛、家族愛、別れ、そして友情と感動できる要素がたくさん詰まっている所に原作や脚本のレベルの高さを感じました。特典映像によりますと原作は4部作完結で、彼女達のその後を描いた本もすでに出版されているという事なので、是非、続編も映画化して欲しいと思います。)

 ・と言う訳でこの作品は、今でもよく話す幼い頃からの親友が3人以上いる方とオリジナル刺繍を入れたお気に入りのジーンズを持っている方にオススメ致します。

 ・最後にどうでもいいことなんですが、ブリジット(ブレイク・ライブリー)のナイスボディを観て「超高校生級やなぁ~」って少し不謹慎な妄想をしてしまったのは私だけでしょうか?

それでは、また何か観たら書き込みます。

探偵事務所5″ ~5ナンバーで呼ばれる探偵達の物語~

2006-01-09 23:35:31 | 映画 タ行
映画館で、出演:成宮寛貴/宮迫博之/貫地谷しほり/佐野史郎/池内博之/近藤芳正/田中美里/永瀬正敏/原作:林 海象/脚本:天願大介/利重 剛/林 海象/監督:林 海象/作品『探偵事務所5″ ~5ナンバーで呼ばれる探偵達の物語~』を観ました。

●ストーリー
小林芳雄(成宮寛貴)は、“探偵事務所5”の厳しい試験を無事終了し、晴れて新米探偵「591」として採用された。

彼が初出勤の日、やっとの事で自分のオフィスに辿り着くと、一人の女子高生が椅子に座っていた。
彼女の名前は宍戸 瞳(地谷しほり)と言い、会長「500」の孫娘だった。

彼女は2ヵ月前から行方不明になった友人の早川美花(橋本真実)を捜していたのだが、なかなか見つからず、「591」を巻き込み、共に捜索を開始するのだったが……。

●感想
本作は昨年、劇場で観ていたのですが、他の作品のレビューを優先した為にそのままになっていました。

私が他の作品のレビューを優先した事を考えてもらえると、私の本作への評価も分かると思いますが…。

「私立探偵 濱マイク」シリーズが好きで、それを手掛けた林 海象監督が、同スタッフを再結成して作り上げた探偵映画という事で楽しみに観に行ったのですが、内容的にはイマイチでした。

第1話「私立探偵591~楽園~」と第2話「私立探偵522~失楽園~」の二部構成になっており、第1話の主人公を成宮寛貴くん、第2話の主人公を宮迫博之さんが演じております。

第1話で探偵591が早川美花を捜す際に登場した「カイン美容整形外科」の悪事を、第2話で探偵522(宮迫博之)らと共に明らかにして行くんですが、残念な事に途中で何となくストーリーのオチが分かってしまいます。

と言うのも
・「カイン美容整形外科」の経営者・安部竜太郎は天才整形外科医・村山里沙子を雇っている。
・彼らの悪事を暴くために探偵522が内偵させていたモリヤマ(永瀬正敏)と突然連絡が取れなくなる。
・村山里沙子が違法な手術をしている現場に乗り込むと何事も無かった様にモリヤマが現れる。
・しかし、肝心な安部の姿はいくら捜しても見つける事が出来ない…。

勘の良い人なら上の4行を読めば、クライマックスの全てを理解出来るのではないでしょうか。
まぁ、整形外科医が絡んだ簡単な引き算なんですけどね…。

役者陣の演技に不満はないのですが、最新鋭の探偵グッズをあまり使わなかったり、ストーリーがあまりにもベタで、笑いの部分も大して笑えなかったので、私にとってはあまり楽しめない作品でした。

●採点
私のこの作品に対する評価は50点です。

音楽はノリが良く、イイ感じでしたが、その他はあまり目を引くモノがなかったので、この作品は今後、私の記憶には残らないでしょうね~。

「私立探偵 濱マイク」シリーズは好きだったんですけどね~、そのレベルを期待して観に行ったので、痛い目に遭ってしまいました。

一体、林 海象さんはどうしてしまったんでしょうね?本作は持ち前のシャープさが感じられなかったので次回作は頑張って下さい!

と言う訳でこの作品は、成宮寛貴くんや宮迫博之さんの大ファンの方や探偵映画マニアの方におすすめ致します。

最後にどうでもいいことなんですが、観終わった後に何だか古典的な探偵小説を読まされた気分になってしまったのは私だけでしょうか?

それでは、また何か観たら書き込みます。

チーム★アメリカ ワールドポリス

2006-01-08 23:11:07 | 映画 タ行
DVDで、声の出演:トレイ・パーカー/マット・ストーン/クリステン・ミラー/マササ/ダラン・ノリス/脚本:トレイ・パーカー/マット・ストーン/パム・ブラディ/監督:トレイ・パーカー/作品『チーム★アメリカ ワールドポリス』を観ました。

●ストーリー
パリで企てられたテロリストによる破壊行為をエッフェル塔や凱旋門、ルーブル美術館を派手にぶっ壊し、無事?に防いだ事に大喜びする、テロリストに対抗する国際警備組織「チーム・アメリカ」のメンバー達。

彼らの司令官・スポッツウッド(声:ダラン・ノリス)は、某国の独裁者がテロリストに大量破壊兵器を売り捌こうとしている情報を掴むと、ミュージカル俳優・ゲイリー(声:トレイ・パーカー)をスカウトし、彼に完璧?の整形を施すと、テロリスト達の集まるエジプトのアジトへ侵入捜査を行わせるのだったが……。

●感想
アニメ『サウスパーク 無修正映画版』で注目を集めたトレイ・パーカー&マット・ストーンが、今度は精巧なパペット人形を使って、徹底的にアメリカをコケにしているのが気持ち良い、おバカムービーです。

下ネタとハリウッド俳優や監督を思いっきりコケにした作りが最高に楽しかったですね~。

中でもゲイリーとリサ(声:クリステン・ミラー)の激しいベットシーンは爆笑しましたね!

人形ならではのアクロバテックな体位を含めて色々な体位を見せてくれますし、昼から夜までぶっ続けでプレイしているのが「いつまでヤッとるねん!」と突っ込んでしまうくらいに面白かったです!

アレックス・ボールドウィン、ティム・ロビンス、ヘレン・ハント他、多数のハリウッドセレブを「カマ野郎」呼ばわりし、頭や身体を派手に吹っ飛ばし、殺してしまうシーンは痛快でした!

他にも劇中で流れる歌の歌詞がどれも面白いですし、映画『パールハーバー』をひたすらクソ映画と言い続けていたり、ゲイリーが有り得ない程、大量なゲロを吐き続けたり、司令官のスポッツウッドがゲイだったりと笑いどころは盛りだくさんです!

これだけ、ふざけた内容の映画にも係わらず、アクションシーンが良く出来ていると思ったら、脚本が気に入ったという事で撮影監督を『マトリックス』シリーズを手がけたビル・ポープが行っているそうで、その事を知り改めてビックリしてしまいました!

●採点
私のこの作品に対する評価は70点です。

テロリストを裏で操る某国の独裁者として金正日が出て来るのですが、メガネがデカく、すごくチビに作られているので思わず笑ってしまいました。

もちろん、金正日も思う存分コケにされているので、「日本では絶対に作れない映画だなぁ~」と思いながらも、おもいっきり笑ってしまいました。

この作品のDVDに収録されている特典映像も、パペット人形が意外とお金を掛けて精巧に作られていたり、カメラのカット割り用に作られたストーリーボードが出てきたり、金正日を始め、人形が掛けているメガネが以外と高価な物だったりと、「へぇ~」と感心出来る楽しい内容になっていますので、是非こちらも忘れずに観て欲しいと思います。

という訳でこの作品は、「世界の警察」を自負するアメリカの行動に疑問を感じている方と『サウスパーク 無修正映画版』を観て笑う事が出来た方におすすめ致します。

最後にどうでもいいことなんですが、人形のベッドシーンにも係わらず、SEXシーンが無修正という事で18禁になっているのを聞いて思わず笑ってしまったのは私だけでしょうか?

それでは、また何か観たら書き込みます。

チキンラン

2005-12-13 21:43:30 | 映画 タ行
ビデオで、声の出演:ジュリア・サワラ/メル・ギブソン/ジェーン・ホロックス/ベンジャミン・ホイットロー/ミランダ・リチャードソン/トニー・ヘイガース/原案:ピーター・ロード/ニック・パーク/脚本:カレイ・カークパトリック/監督:ピーター・ロード/作品『チキンラン』を観ました。

●ストーリー
イギリスのヨークシャー州にあるトゥイーディー養鶏場では、来る日も来る日も、雌鳥達が玉子を産まされるだけの囚人の様な生活を強いられていた。

そんな監獄の様な養鶏所生活から逃れるべく、雌鳥達のリーダー・ジンジャー(声:ジュリア・サワラ)は様々な脱走を試みるのだが、どれも失敗に終わっていた。

そんな時、養鶏場の女主人ミセス・トゥイーディー(声:ミランダ・リチャードソン)は、儲からない玉子をやめて、利益の多いチキンパイを売り出す事を思いつき、ジンジャー達をチキンパイにする機械を購入する。

この事を知ったジンジャーは焦りを感じるが、いい脱出方法が見つからず、失意に陥る。
そんな時、空を飛べるアメリカ生まれの雄鶏・ロッキー (声:メル・ギブソン)が現れ、彼女は空を飛んで脱出する事を思いつくのだったが……。

●感想
映画『大脱走』をモチーフにしているだけあって、マネているシーンが至る所に登場し、『大脱走』を観た事がある人なら「ニヤリ」と笑える作品だと思います。

何度も失敗を繰り返しながらも、養鶏場の外にある楽園を夢見て脱出方法を次々と考え出すジンジャーのバイタリティーには、女性のタフさを感じました。

途中で空飛ぶニワトリ・ロッキーが登場するのですが、彼のノリの軽さがまさにアメリカらしく、イギリス生まれのジンジャーの生真面目さとのギャップがとても面白かったです。

ダンスシーンやチキンパイの機械から脱出するシーンなどは、とても良く出来ていて、この作品がクレイアニメーションだという事を忘れてしまいそうでした。

起承転結もハッキリしていて、テンポ良くストーリーが進んで行くので、子供から大人まで楽しんで観れる作品だと思いました。

●評価
私のこの作品に対する評価は75点です。

どんな窮地に追い込まれても、明るい未来を信じて、みんなを引っ張って行くジンジャーのリーダーシップが素晴らしかったです。

また、ロッキーの空飛ぶ秘密を知った瞬間に、空から雨が降ってくる演出は、雌鳥達の心情をよく表していて記憶に残るシーンになりました。

だから、この作品は、質の高いクレイアニメーションが観たい方と将来チキンパイの販売を考えている方におすすめ致します。

最後にどうでもいいことなんですが、最後まで執拗にジンジャー達を追いかけるミセス・トゥイーディーの姿が、映画『ターミネーター』のラストシーンと重なってしまったのは私だけでしょうか?

それでは、また何か観たら書き込みます。






テッセラクト

2005-12-10 21:19:16 | 映画 タ行
DVDで、出演:ジョナサン・リス・マイヤーズ/サスキア・リーヴス/アレクサンダー・レンデル/カルロ・ナンニ/レナ・クリステンセン/原作:アレックス・ガーランド/脚本:オキサイド・パン/パトリック・ニーテ/監督:オキサイド・パン/作品『テッセラクト』を観ました。

●ストーリー
タイ・バンコクの安ホテルの一室で、イギリス人のショーン(ジョナサン・リス・マイヤーズ)はタイ人マフィアのボス、シア・トゥを待っていた。

ショーンは借金返済の為に、麻薬の運び屋を引き受けたのだが、初めての取引きの為、極度の緊張感に包まれてた。

同時刻、同じホテルの203号室には、シア・トゥの殺害命令を受けた女の殺し屋・リタ(レナ・クリステンセン)が彼が来るのを息を潜めて待ち構えていた。

同ホテルでベルボーイとして働く少年・ウィット(アレクサンダー・レンデル)、イギリス人の女性心理学者・ローザ(サスキア・リーヴス)を巻き込み、同じホテルに居合わせた4人の見知らぬ者同士の数奇な運命が少しずつ重なり合って行く……。

●感想
時間軸を少しずつ、ずらしながら同じホテルに居合わせた4人の目線からストーリーを進めて行く手法や多彩なカメラワークにはオキサイド・パン監督の素晴らしいセンスが感じられます。

モーションブラーやストップモーション等の視覚効果を上手く使った銃撃戦は見応えがあり、シーンを小気味良いタイミングで切り替えて行き、映像にテンポがあるので、とても楽しんで観る事が出来ました。

無関係な4人の登場人物を、麻薬という危険なブツを介して繋げて行く展開は、最後までどうなって行くのか全く予想が出来ず、脚本の出来にもレベルの高さを感じました。

私は、オキサイド・パン監督のCGや視覚効果を駆使した映像作りに並々ならぬ才能を感じましたので、今後も彼の作品に注目して行きたいと思っています。

●採点
私のこの作品に対する評価は85点です。

因果応報、自分が成した悪罪は必ず自分に帰って来るという教訓をラストシーンを観ていて思い出しました。

タイ製作の映画ではあるが、ハリウッド映画に負けないくらいのクオリティーを持った作品なので、ハラハラするサスペンス・ストーリーが好きな方なら気に入る内容になっていると思います。

と言う訳で、この作品は、時間軸を上手く使った群像劇が観たい方とタイのバンコクで安ホテルに宿泊した事のある方にオススメ致します。

最後にどうでもいいことなんですが、ウィットの友達のキックボクシングをしていた子供を見て「この子の顔は、どう見ても30代のオッチャンにしか見えへんでぇ~!」って子役のえらく老けた顔に異様なものを感じてしまったのは私だけでしょうか?

それでは、また何か観たら書き込みます。




椿 三十郎

2005-12-07 22:08:33 | 映画 タ行
DVDで、出演:三船敏郎/仲代達矢/小林桂樹/加山雄三/田中邦衛/志村 喬/藤原釜足/団 令子/入江たか子/伊藤雄之助/原作:山本周五郎/脚本:黒澤 明/小国英雄/菊島隆三/監督:黒澤 明/作品『椿 三十郎』を観ました。

●ストーリー
ある夜、九人の若侍が社殿に集まり議論をしていた。

次席家老・黒藤(志村 喬)と国許用人・竹林(藤原釜足)の汚職を大目付・菊井(清水将夫)に相談したところ、この社殿に集る様に命じられていたのだった。

その議論の場へ突然、一人の冴えない浪人(三船敏郎)が現れ、大目付の菊井が黒幕だと断言したので、若侍達は驚いてしまう。

浪人の言葉を信じない若侍達だったが、社殿はいつの間にか大目付の手下達によって取りまかれていた。

慌てて外に出て、斬り合おうとした若侍達を制して、その浪人者は咄嗟に九人を床下へ隠し、一人でこの危機を救った。

危機を脱したものの、これからどう行動していいのか戸惑う若待達を見かねた浪人は、彼らに同情し力を貸す事を決めるのだったが……。

●感想
いきなり若い頃の加山雄三さんや田中邦衛さんが、登場したのでビックリしましたが、冒頭の展開から全体の面白さが感じとれました。

三船敏郎さんの豪快な浪人の演技が格好良く、私が幼い頃にテレビで見た時代劇の役柄そのもので、懐かしさを感じました。

私が思うに三船敏郎さんは、無頼派の浪人役が一番似合う気がします。

むさ苦しい男達がたくさん出てくる中にあって、城代家老・睦田(伊藤雄之助)の奥方役の入江たか子さんの、のんびりとした演技がいいアクセントになっていて、乱暴な振る舞いをする椿三十郎(三船敏郎)にやんわりと注意をするシーンはとても面白かったです。

私が特に印象に残ったのは、敵に捕まった椿三十郎が機転を利かせて、川に沢山の椿を流させるシーンとラストの椿三十郎と室戸半兵衛(仲代達矢)の一瞬の居合い抜きでの決闘シーンでした。

勧善懲悪な物語の中に、ユーモアが上手く散りばめられており、テンポが良く観易い内容になっていますので、数ある「黒澤作品」の中で最初に何を観ようか迷っている方には、イチオシの作品であります!

●採点
私のこの作品に対する評価は85点です。

『七人の侍』『隠し砦の三悪人』と黒澤作品を続けて観て来たのですが、私は本作品が一番楽しめました!

豪快でユニークな三船敏郎が観たいのなら、一度レンタルしてみてはいかがでしょうか。

と言う訳で、この作品はまだ「黒澤作品」を観た事が無い方と自分の家の中庭に川が流れているという方にオススメ致します。

最後にどうでもいいことなんですが、人質役の小林桂樹さんを観て「この役が一番おいしいなぁ~」って思い、「自分がやるならこの役だな!」ってリメイクのオファーも無いのに勝手に出演を決め込んでしまったのは私だけでしょうか?

それでは、また何か観たら書き込みます。


チキン・リトル(日本語吹替版)

2005-12-05 22:25:44 | 映画 タ行
試写会で、声の出演:山本圭子/中村雅俊/小島幸子/朝倉栄介/深見梨加/野沢那智/製作:ランディ・フルマー/音楽:ジョン・デブニー/監督:マーク・ディンダル/作品『チキン・リトル(日本語吹替版)』を観ました。

●ストーリー
オーキーオークスという長閑な町に住むチキン・リトル(声:山本圭子)は、身体が小さいの男の子。

ある日、「空が降ってきた!」と大騒ぎをして、町中のみんなを大混乱に陥れてしまった彼は、それ以来、町中の笑い者になる。

父親のバック・クラック(声:中村雅俊)でさえも、チキン・リトルの数々の失敗に彼への期待を持てなくなっていた。

それでもチキン・リトルは、自分を信じて名誉挽回のチャンスを毎夜ひそかに祈り続けていた。

そんなある夜、空からチキン・リトルの部屋に正体不明の物体が落ちて来て、親友のフィッシュが連れ去られてしまうという大事件が発生してしまうのだった……。

●感想
ペアで御招待って事と日本語吹替版という事で小さなお子様を連れた親御さん達の姿が目立ちました。

作品の内容が思ったよりも子供向けだった事もあり、私はあまり楽しめなかったのですが、お子様達は分かりやすいストーリー展開に大喜びで、時々大きい歓声が聞こえてきました。

簡単に言ってしまうと、主人公のチキン・リトルが大失敗を重ねた事から、父親から全く期待を掛けられなくなるのですが、何とか信頼を回復するチャンスを生かして、町を危機から救いヒーローになるというストーリーです。

その中に、父親とのわだかまりを解いて行くという親子愛が盛り込まれているので、やっぱりこの作品は、親子連れで観に行くのがベストだと思います。

大人同士がデートで観に行くには、ちょっと内容が軽過ぎて満足感に欠けるかも知れませんので、充分にご注意を!

●採点
私のこの作品に対する評価は50点です。

『ファインディング・ニモ』や『モンスターズ・インク』ほどストーリーが面白い訳でも無く、『ミスター・インクレデブル』のようなスピード感溢れるアクションシーンも無かったので、私としてはちょっと期待外れでした。

ディズニーは、この作品のターゲットを完全に小さな子供に絞りましたね。
子供を狙った方がその親も取り込めるので狙いとしては、正解だと思います。
実際に大人だと決して笑わないようなベタなギャグでも、お子様は大喜びしていましたからね~!

大人だけでこの作品を観に行こうと考えている方は、「他の作品にすれば良かった!」と後悔するかも知れませんので、よーく考えた上で劇場に行かれた方が良いと思います。

だから、この作品はお子さんに「どうしても『チキン・リトル』が観たい!」って泣き付かれている方と大失敗からの名誉挽回を毎夜、星にお願いしているって方におすすめ致します。

最後にどうでもいいことなんですが、「ちょっと『宇宙戦争』のネタをパクリ過ぎじゃないの~」って子供達の喜ぶ声を聞きながら、冷静に考えてしまったのは私だけでしょうか?

それでは、また何か観たら書き込みます。

ディア・ハンター

2005-11-20 21:09:13 | 映画 タ行
DVDで、出演:ロバート・デ・ニーロ/クリストファー・ウォーケン/ジョン・サヴェージ/メリル・ストリープ/脚本:デリック・ウォッシュバーン/監督:マイケル・チミノ/の『ディア・ハンター』を観ました。

●ストーリー
マイケル(ロバート・デ・ニーロ)、ニック(クリストファー・ウォーケン)、スチーブン(ジョン・サベページ)、スタン(J・カザール)、アクセル(チャック・アスペグラン)の親友5人は、ペンシルベニア州クレアトンの製鋼所に勤め、飲んで騒いだり、山で鹿狩りを楽しむ普通の若者達だった。

1968年のある土曜日、ベトナム戦争へと向かうマイケル、ニック、スチーブンの歓送会と、スチーブンとアンジェラ(ルタニア・アルダ)の結婚式が町の教会で盛大に行なわれ、みんなで楽しいひと時を過ごし、月曜日に3人は、戦地へと向かった。

1970年、北ベトナムでの激しい戦いの中で、偶然にもマイケルは、ニックとスチーブンに再会するが、ベトコンの激しい攻撃に晒され、間もなく3人は捕虜になってしまう。

マイケル達が監禁された小屋では、弾丸を一発だけ込めたピストルを捕虜が交互にこめかみに当てて撃ち合う、ロシアン・ルーレットというゲームが行なわれていた。

ベトコン達の賭けの対象にされ、捕虜達は次々と死んで行き、いよいよマイケルとニックの番になり、2人は、絶対絶命の窮地に立たされるのだったが……。

●感想
私がまだ幼い頃に、浜村 淳さんが番組の映画紹介のコーナーでこの作品の事を語っていたのですが、その時に観たロバート・デ・ニーロとクリストファー・ウォーケンがロシアン・ルーレットをする映像がとても怖くて、思わず目を伏せてしまい、それ以来、この作品に対してトラウマが残ってしまい、今まで観るのを避けていました。

それでも最近になって、「どうしても話の全貌が知りたい!」という欲求が高まりDVDをレンタルするに至った次第であります。

ベトナム戦争によって親友達が離ればなれになり、やがて心までもが病んでしまうという戦争の悲劇を題材にした作品なんですが、前半は、マイケルとニックを含む5人の親友達の幸せな日々が時間を掛けて描かれており、後半の戦争の悲惨さを際立たせる構成がなされています。

毎日の仕事、車での暴走、バーでの暴飲、盛大な結婚式、鹿狩り等々。
これらの日常の何気ないシーンが、1時間以上も続くので、少し長く感じてしまいますが、ここさえ乗り切れば、後は展開が早くなり、観ていてストレスが少なくなると思いますので頑張って欲しいと思います。

監督のマイケル・チミノが「ワンシーン長回し」の手法を多用しているので、映像自体はとても観易く、見応えがあると思います。

特に、マイケル達が捕虜になり、ロシアン・ルーレットを強要されるシーンは、とても緊迫感があり、やはり劇中で一番印象に残ってしまいました。

最近はCGなどを使った凄惨なシーンを扱った映画が多く、私もそんな作品を、長年に渡りたくさん観て来たせいなのか、子供の頃に感じた「怖さ」を、今回は感じずに観る事が出来ました。
この事を素直に喜んで良いのか?今はとても複雑な心境であります……。

●採点
私のこの作品に対する評価は70点です。

さすがに、3時間を越える作品になると集中力を維持するのが辛かったです。
特に、前半の戦争に行くまでの幸せなシーンは、かなり長く感じてしまいました。

けれども、リンダ(メリル・ストリープ)を巡るマイケルとニックの心の動きにも注意して観ていたので、より深くこの作品を楽しめたと思います。

でも、どうしてニックは無事に助かったのに、リンダの元に帰らなかったんでしょうね?
もう、あの時点で既に精神を病んでいたんでしょうか?

それとも、ニックは、マイケルがリンダを好きな事を知っていて、彼に任せたのでしょうか?
ここが私には謎であります……。

『プライベート・ライアン』や『ブラックホーク・ダウン』等の戦闘シーンをメインに戦争の悲惨さを伝えるのではなく、壊れ行く人の心で戦争を非難している、実に見応えのある名作であると思います。

だから、この作品は、若きロバート・デ・ニーロとクリストファー・ウォーケンの熱気溢れる演技のぶつけ合いを観たい方と、山に鹿狩りに行く事を趣味にしている方におすすめ致します。

最後にどうでもいいことなんですが、マイケルがニックを探し出すシーンを観て「マイケルって、一体いくら金持ってんねん!」って思いもしないマイケルの金持ちぶりにビックリしてしまったのは私だけでしょうか?

それでは、また何か観たら書き込みます。