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私、Rohi-taの映画の感想(ネタバレ有り!)と日常を報告するページです。

PROMISE

2006-01-30 23:05:00 | 映画 その他(数字・英語など)
試写会で、出演:真田広之/チャン・ドンゴン/セシリア・チャン/ニコラス・ツェー/リウ・イェ/監督・脚本:チェン・カイコー/作品『PROMISE』を観ました。

●ストーリー
戦乱の世で両親を失った幼い傾城(セシリア・チャン)は、死体が無数に転がる戦場で食べ物を漁っていた。

そこに美しい女神“満神”が現れ「約束しましょう。望むものは全てお前に与えます。ただし、真の愛だけは、永遠に手に入らない。それでもいいですか?」と傾城に問う。

空腹から逃れたいという強い思いから傾城は「それでもいい」と答える。

月日が経ち、美しく成長したは傾城は王妃となっていた。
しかし、反乱を企てた公爵・無歓(ニコラス・ツェー)の軍に城を囲まれ、王と共に窮地に陥っていた。

その頃、戦場で敵と戦っていた無敵を誇る大将軍・光明(真田広之)は王の危機を知り、戦場で見つけた俊足の奴隷・昆崙(チャン・ドンゴン)を伴い、王を救出する為に馬を飛ばし城へと向かうのだったが……。

●感想
映像は『HERO/英雄』の様に美しく、アクションは『少林サッカー』並みに「ありえねぇ~!」って叫びたくなる作品でした。

監督は『さらば、わが愛/覇王別姫』でカンヌ国際映画祭のパルムドールを受賞したチェン・カイコーなんですが、私は彼の作品を観た事が無く「お手並み拝見」って感じで鑑賞致しました。

前半は傾城と満神の出会いや、光明の戦い、昆崙の俊足ぶりがVFXやワイヤーアクション等で楽しめるのですが、物語が進むにつれ、これらにもすっかり慣れてしまい、面白味が半減して来るの感じました。

前半にあった光明や昆崙が活躍する戦場のシーンを後半に持って来るように、ストーリー構成が出来ていたら、終盤に向けてアクションで盛り上がって行く良い作品になったと思うのですが……。

脚本も監督のチェン・カイコーが1人で書いているのですが、この作品について言わせてもらうと「何を言いたいのか、さっぱり分からない内容」になっているので、「脚本は専門家と共同で作った方が良かったんじゃないのかなぁ~」って思ってしまいました。

役者は「真田広之」「チャン・ドンゴン」「セシリア・チャン」「ニコラス・ツェー」「リウ・イェ」とアジアから選ばれた俳優陣がしっかりとした演技を見せてくれているので、これと言った不満はありませんでした。

中でも、私としてはやっぱり「真田広之」さんの演技に目が行ってしまいましたね~!

中国語を流暢に操り、馬を軽やかに乗りこなし、アクションシーンで鬼の様な強さを見せる存在感のある演技力は、誰よりも目立っていたと思います!

特に、戦場で数百人の敵に囲まれながらも、丸い黄金の鉄球を振り回し、次々と敵を倒して行くシーンはゲームの「三国無双」を観ている様で、「貴様こそ、三国一の強者よ~!」と拍手を送りたくなるカッコ良さでした!

●採点
私のこの作品に対する評価は55点です。

映像も美しく、VFXもふんだんに使われていて見所もあるのですが、後半に行くほど新鮮味や面白味が無くなって行くので、典型的な「頭でっかち、尻すぼみ」映画だと思います。

オチも何だか、うやむやで済まされた感じが強いので、脚本の出来の弱さをどうしても感じてしまいました。

と言う訳でこの作品は、アジアのトップスター達の共演に興味がある方と「ありえねぇ~!」って言いたくなるアクションシーンを観てみたい方におすすめ致します。

最後にどうでもいいことなんですが、「チャン・ドンゴンって、結構コメディ俳優としてもやっていけるんじゃないの?」って崖の側面を有り得ないスピードで疾走する彼の姿を観ていて、そう感じてしまったのは私だけでしょうか?

それでは、また何か観たら書き込みます。

スケルトン・キー

2006-01-28 22:34:36 | 映画 サ行
DVDで、出演:ケイト・ハドソン/ジーナ・ローランズ/ジョン・ハート/ピーター・サースガード/ジョイ・ブライアント/脚本:アーレン・クルーガー/監督:イアン・ソフトリー/作品『スケルトン・キー』を観ました。

●ストーリー
看護士のキャロライン(ケイト・ハドソン)は、都会のホスピスで働いていたのだが、人の死をビジネスとして割り切るやり方に疑問を感じ、新聞の求人欄で見つけたルイジアナでの住み込み看護の仕事に転職する。

その屋敷での主な仕事は、脳梗塞で身動きが出来なくなった老人・ベン(ジョン・ハート)の身のまわりの世話をする事だった。

ベンの妻の老婦人・ヴァイオレット(ジーナ・ローランズ)は南部の出身者でないキャロラインを雇う事に難色を示すのだが、ヴァイオレットの弁護士であるルーク(ピーター・サースガード)の説得で雇い入れられる事になる。

仕事を始めて、キャロラインは広大な屋敷の全ての部屋を開けられる合鍵をバイオレットから預かるのだが、2階の屋根裏に1つだけ開けられない部屋がある事に気付く。

開かずの部屋の存在が気になったキャロラインが、ヴァイオレットに厳しく詰め寄ると彼女はこの地方で言い伝えられている “フードゥー”という呪術をめぐり、ひと昔前にこの家で起こった惨劇を打ち明け始めるのであった……。

●感想
『東京国際ファンタスティック映画祭2005』で上映され、「衝撃のラストシーン!」というよくある宣伝文句で絶賛されていた作品なんですが、何度もこの言葉に騙されて来た私は敢えて、そんなに期待しないで観る事に致しました。

ラブコメをほとんど観ない私は、本作で主演のケイト・ハドソンを初めて見たのですが、そんなに美人じゃないんですけど肉感的で健康的なエロを感じさせる良い女優さんでした。

特にシャワーシーンでは胸やお尻に目線が釘付けになり、思わず「もうちょっと、こっち向いて!」と叫んでしまいました。

今まで知らなかったんですけど彼女って『バード・オン・ワイヤー』『永遠に美しく…』等の作品でキュートな演技を見せてくれたゴールディ・ホーンの娘なんですね~。
目のクリッとしたお母さんとは全然似ていないので、全く気付きませんでした。

出だしはケイト・ハドソンの魅力で楽しめるのですが、途中で“ブードゥー”とか“フードゥー”の話が出て来た時には「あ~、そっちの方向に行っちゃうのね~」って感じて呆れ始め、クライマックスでキャロラインとヴァイオレットのガチンコ勝負になった時は「『ミザリー』の様なオチにするんだな」と決め付けてしまいました。

この決め付けが正直言って失敗でした…。

と言うのも、オチを知った後に「あの写真は、そういう意味だったのか!」とか「あの時の言葉はそういう意味だったのか!」等と伏線が細かく張り巡らされているのに驚き、これらを初めから確認する為に、最終的には3回も観てしまう結果になってしまいました…。

●採点
私のこの作品に対する評価は80点です。

「映画は気を抜いて観てはいけません!」って言われた気分になり、久しぶりに反省致しました。
映画に関しては「終わり良ければ、全て良し!」って事があるので最後まで気合を入れて観ていないとダメですね。

脚本が良く出来ていると思ったら『隣人は静かに笑う』『レインディア・ゲーム』『クローン』等を手掛けたアーレン・クルーガーが書いているんですね!

独特の、どんでん返しや悪党が最後に「ニヤッ」と笑う所なんかは『隣人は静かに笑う』を思い出してしまいました。

脚本ばかりではなくイアン・ソフトリー監督のカット割りや演出、編集などが上手いですね。
監督が丁寧な作品づくりをしているからこそ、ここまでの作品になったものの、下手な監督が撮ると全然面白く無い作品になっていた可能性が高いですね。

特典映像も未公開シーンやメイキングなどを始めとして、見応えのあるものがタップリ収録されているので、こちらも見逃さないで欲しいです。

音楽では「アイコ、アイコ」の曲が印象的で、これからこの曲を聴く度に本作とピーター・サースガードを思い出してしまいそうです。

と言う訳でこの作品は、ケイト・ハドソンの見えそうで見えないシャワーシーンが気になる方と最後まで観終わった後に、もう1度観直す時間的余裕のある方にオススメ致します。

最後にどうでもいいことなんですが、『フライトプラン』同様にピーター・サースガードの期待を裏切らない悪役ぶりに「ホッ」としてしまったのは私だけでしょうか?

それでは、また何か観たら書き込みます。

ミュンヘン

2006-01-26 23:26:56 | 映画 マ行
試写会で、出演:エリック・バナ/ダニエル・クレイグ/キアラン・ハインズ/マチュー・カソヴィッツ/ハンス・ジシュラー/ジェフリー・ラッシュ/脚本:トニー・クシュナー/エリック・ロス/製作・監督:スティーヴン・スピルバーグ/作品『ミュンヘン』を観ました。

●ストーリー
ミュンヘン・オリンピック開催中の1972年9月5日、パレスチナゲリラ“ブラック・セプテンバー (黒い九月)”によるイスラエル選手団襲撃事件が起こり、イスラエル人の人質11名が犠牲となる。

これに激怒したイスラエル政府は非公式に機密情報機関“モサド”に暗殺チームを編成させ、アフナー(エリック・バナ)をリーダーとする5人に、アラブのテロリスト指導者11人への報復を命じる。

この命を受け、妊娠7ヶ月の妻を残し、ヨーロッパに渡るアフナー。
愛国心に燃える5人のメンバーは、人を殺した経験が無いにも係わらず、標的を一人ずつ確実に消して行く。

このアフナー達の暗殺事件に対し、パレスチナも大規模な報復テロを繰り返し、2国は泥沼の戦いの様相を呈して行く。

標的を消して行く中で、アフナーも3人の仲間を失い、自分の命も標的にされている事態に陥り、精神的に追い込まれて行くのだった……。

●感想
実話を基にした作品で内容が内容だけに、全編通じてトーンが凄く重いです。

この事件が起きた頃、私はまだ幼く、本作でこの事件の詳しい内容を知ったのですが、敵対する国のオリンピック宿舎に襲撃をかける大胆不敵な行動に唖然と致しました。

政治的問題で開催国のドイツが立て籠もるパレスチナゲリラに攻撃を出来なかったり、平和の祭典の最中に起きたテロ事件が全世界に報道される様子は緊迫感がありました。

そんな状況をテレビで観戦しているユダヤ人とパレスチナ人の正反対の表情が、とてもリアルだったと思います。

アフナーをリーダーとする寄せ集めの“モサド”メンバーがアラブのテロリスト指導者11人を1人ずつ消して行く度にテロリストとして成長していく様子が内面の葛藤と共に上手く描かれていました。

仲間が殺され、自分達の独自の判断で復讐に向かうシーンでは彼らの団結の固さと怒りや悲しみを感じ、この先の果てしない殺し合いを予感させるものでした。

自分が標的にされている事を知り、今まで行って来た殺し方での報復を警戒するアフナーの精神的な疲弊と、妻に電話を掛け、幼い我が子の言葉で涙を流すシーンに深い哀愁を感じました。

●採点
私のこの作品に対する評価は65点です。

ドキュメンタリー的な重い内容の作品を164分間観続けるのは、正直言ってお尻が辛かったです。

ですから、この作品を観に行こうと思っている方は座り心地の良いシートが完備されている劇場に行く事をおすすめ致します。

公開当時からユダヤ人、パレスチナ人の両方から批判を受けていると聞きましたが、私としてはどちらか一方から絶賛される作品になっていない事にスピルバーグ監督の誠実さを感じました。

本作では、イスラエル側からの視線で描かれているのですが、決してイスラエルを正当化していない所に好感を覚えましたし、この両国の争いの中にアメリカのFBIも加わっている事実を描いた事に賞賛を送りたいと思います。

この事件から33年以上が経つのですが、イスラエル・パレスチナ間の抗争は未だに続いており、先程も『パレスチナのイスラエル強硬派「ハマス」が政権を獲得した事で、この先のイスラエルとの関係が悪化する恐れが強まった』という嘆かわしいニュースが報じられていました。

これは隣国であるが故の抗争なのですが、イスラエル・パレスチナだけに限った事では無く、世界の各地で同じ様な争いが行われていて、世界各国の色々な思惑が絡んで、中々解決策が見つからないのが実状であります。

日本政府も決してこれらの状況を「対岸の火事」として見るのではなく、隣国との関係には充分注意を払って行動してもらいたいものだと思っております。

と言う訳でこの作品は、実際に起こったミュンヘン・オリンピックでのイスラエル選手団襲撃事件を知らない方と“モサド”の暗殺者達の実情に迫りたい方におすすめ致します。

最後にどうでもいいことなんですが、殺された美人暗殺者のオールヌードに「グリコのおまけ」的悦びを感じてしまったのは私だけでしょうか?

それでは、また何か観たら書き込みます。

オリバー・ツイスト

2006-01-24 22:57:01 | 映画 ア行
試写会で、出演:バーニー・クラーク/ベン・キングズレー/ハリー・イーデン/ジェイミー・フォアマン/リアン・ロウ/エドワード・ハードウィック/原作:チャールズ・ディケンズ/脚本:ロナルド・ハーウッド/監督:ロマン・ポランスキー/作品『オリバー・ツイスト』を観ました。

●ストーリー
19世紀のイギリスに生まれた孤児のオリバー・ツイスト(バーニー・クラーク)は9歳になり、救貧院へと連れて来られた。

そこには、多くの孤児達が僅かな食事で空腹に耐えながら、単純労働を強いられていた。
ある日、空腹に耐えかねた孤児達の代表として、委員に夕食のお代わりを訴え出る者をくじ引きで決めるのだが、運悪くオリバーがこの役に決まってしまう。

夕食時、人より早く食べ終えたオリバーは仲間達が見守る中、委員の前に出て行き「お代わりを下さい」と訴えるのだが、この言葉が委員の怒りを買い、オリバーは追い出され葬儀屋の主人に引き取られる。

しかし、ここでも主人の妻や兄弟子のひどいイジメに遭ったオリバーは、葬儀屋を飛び出し7日間歩き通して、やっとの事で70マイル離れたロンドンに辿り着く。

何とかロンドンまで辿り着いたオリバーだったが、空腹の為に動けなくなっていると偶然に通りかかった少年スリ団のリーダー・ドジャー(ハリー・イーデン)に助けられ、彼らの面倒をみている老人・フェイギン(ベン・キングズレー)の住処に案内されるのだったが……。

●感想
『戦場のピアニスト』でアカデミー監督賞を獲得したロマン・ポランスキー監督が自分の幼い子供に「お父さんの作る映画は面白くない」と言われてこの作品を作ったそうなんですが、決して子供向けでは無い内容に監督のお子さんは果たして理解出来たのか?と心配しております。

映画評論家のおすぎさんが、「この映画に会う為に61年間、生きてきました」とか「感動で涙が止まりませんでした」とかテレビCMで盛んに叫ばれておりますが、私にとっては感動して涙を流す程の作品ではありませんでした。

感動というよりも波乱万丈のオリバーの人生が良く描けているので、脚本の出来に感心致しました。

本作の内容をまとめれば「涙のあと、幸せはやってくる」というチラシのキャッチコピーそのままだったと思います。

物語の前半で、孤児のオリバーが色々な所で散々な目に遭い、やっとの事で少年達を使ってスリを行っているフェイギンに出会い、人間らしい生活が出来る様になるのですが、裕福なブラウンロー氏(エドワード・ハードウィック)に危ないところを助けられてから、フェイギン達とブラウンロー氏の間に挟まれて、義理人情で思い悩む9歳のオリバーが堪らなく切なかったです。

一様は勧善懲悪のストーリーになっているのですが、一時はオリバーを助けたフェイギンの結末が哀れに描かれているので、彼を善人だと考える人と悪人だと考える人で、感想が大きく変わってしまうかもしれませんね。

この憎めない老人・フェイギンを『ガンジー』でアカデミー主演男優賞を獲ったベン・キングズレーが好演しているので彼の演技をジックリと観てもらいたいのですが、メーキャップが凄いので言われないと誰が演じているのか分からないですね。

まぁ、何はともあれオリバーを観ていると、いかに自分の気持ちに正直であることが幸せになる為に大切な事なのかを気付かされる作品だと思いますので、気になっている方は劇場に足を運んでもらいたいと思います。

●採点
私のこの作品に対する評価は75点です。

単にオリバーの幸せをつかむまでのサクセス・ストーリーを描いているのではなく、フェイギンを通して「人の善悪とは?」という質問をポランスキー監督に問われている様な気が致しました。

結果的には予想していたよりも、一波乱、二波乱あり楽しめる作品だったので観て良かったと思っています。

と言う訳でこの作品は、母性本能をくすぐる美形の男の子が大好きな方と行き倒れになっている所を誰かに助けられた経験のある方におすすめ致します。

最後にどうでもいいことなんですが、「もし、オリバーのルックスが可愛くなかったら、果たして幸せになれただろうか?」って汚れきってしまった大人ならではの意地悪な感想を持ってしまったのは私だけでしょうか?

それでは、また何か観たら書き込みます。

未来世紀ブラジル

2006-01-20 22:52:28 | 映画 マ行
DVDで、出演:ジョナサン・プライス/ロバート・デ・ニーロ/キャサリン・ヘルモンド/イアン・ホルム/ボブ・ホスキンス/マイケル・ペリン/ピーター・ボーガン/キム・グライスト/チャールズ・マッケオン/脚本:テリー・ギリアム/トム・ストッパード/チャールズ・マッケオン/製作:アーノン・ミルチャン/監督:テリー・ギリアム/作品『未来世紀ブラジル』を観ました。

●ストーリー
20世紀の情報管理が強化されたこの国では、絶対的な権力を情報省が握っており、これに反発する爆弾テロ事件が社会問題となっていた。

クリスマスの夜、情報省の役人が叩き落としたハエがタイプライターに落下し、タイプ中の爆弾テロの容疑者の名前がタトル(Tuttle)からバトル(Buttle)に変ってしまい、無実のバトル氏が連行され罰せられてしまう。

このバトル氏の不当な逮捕を目の当たりにした、上の階に住むジル(キム・グライスト)は情報省まで抗議に行くのだが、全く相手にされず追い払われてしまう。

その頃、情報省記録局員のサム(ジョナサン・プライス)は夢の中で銀色の羽根をつけたヒーローになり、大空を飛び、美女と出会う夢を見ていたのだが、上司のカーツマン局長(イアン・ホルム)に電話で起こされ慌てて情報局へと出勤する。

この時、受付で抗議に来ていたジルをみかけたサムは、彼女が夢に出て来た美女にそっくりだった事に驚くと同時に一目惚れしてしまうのだったが……。

●感想
情報で管理され混沌とした近未来の世界観が良く出来ており、『12モンキーズ』に繋がる作品のように思いました。

『ブラザーズ・グリム』では少しスベった感のあるテリー・ギリアム監督ですが、この作品を見せられると才能のある監督だと認めざるを得ない見応えのある内容でした。

能力やコネがありながらも、出世を望まず、平凡な業務に満足している情報省記録局員のサムが夢の中で出会った美女にそっくりな女性・ジルに恋をしてしまい、彼女が罰せられるのを救う為に無茶な行動に出てしまい、転落の道を辿るというシュールな内容なんですが、先の展開が全く読めないのでいつしか目が離せなくなってしまいました。

サムの夢と実社会とのギャップが面白く、夢の内容も美女のいる楽しいものから化け物や黄金の鎧武者が現れる暗いものへと変化して行く様子が実際の彼の立場とリンクしているのも良く出来ていると思いました。

また、忘れた頃に出て来る爆弾テロリストをロバート・デ・ニーロがさり気なく演じているのも見所です。

●採点
私のこの作品に対する評価は75点です。

不安感を誘う近未来の世界観が気に入ったので、この点数にしましたが、ちょっと中だるみを感じさせる部分もあったので、「もう少し短くてもいいかな~っ」て思いました。

まぁ、それでもテリー・ギリアムらしい個性的なデザインの衣装や乗り物のがたくさん出て来たので楽しめましたけど。

特に、サムの母親のハイヒールを逆さまにした様な帽子やサムが乗る1人乗り用の車、情報省の装甲車、受付ロボット等が混沌とした世界観の中にピッタリはまっていた様に思います。

と言う訳でこの作品は、他人に無関心な人々の管理された近未来社会を観てみたい方と夢で見た理想の人に実際に出会った事のある方におすすめ致します。

最後にどうでもいいことなんですが、上流階級の役人にも係わらず女性に恋した為に道を外してしまったサムの姿とライブドアの社長として注目を浴びながらも金に恋した為に犯罪者に成り下がってしまった堀江貴文の姿が少しダブって観えてしまったのは私だけでしょうか?

それでは、また何か観たら書き込みます。


サル

2006-01-19 21:18:10 | 映画 サ行
DVDで、出演:水橋研二/大森南朋/鳥羽 潤/水川あさみ/プロデューサー:釜口佳人/前田芳秀/脚本・監督:葉山陽一郎/作品『サル』を観ました。

●ストーリー
自主製作映画の青年監督・福家(水橋研二)は作品の資金調達の為に、撮影仲間4人と共に短期間で高額な報酬が得られる新薬投与実験のアルバイトに参加する。

実験内容は、アルツハイマー型老人痴呆症のための治療薬の安全性を調べる目的で行われるのだが、たった5泊6日の入院で高額なバイト代が貰えるとあって、彼らは浮かれ気分であった。

好奇心で実験の過程を隠し撮りする事を思いついた彼らは、秘かにビデオカメラを持ち込み、5泊6日の入院生活を記録し始める。

しかし、入院日数が進むにつれ、徐々にアルバイトに参加していた人の数が減って行く。
やがて実験が進むうち、福家達の身体にも異変が現れ、何かがおかしいと気づき始めるのであったが……。

●感想
ビデオカメラの目線を基にストーリーが展開して行くのですが、全編を通して映像にチープさが漂い、何か起こりそうで何も起こらないお粗末な結末に、思わず「何じゃそりゃ!」とツッコンでしまいました!

この作品はサスペンス・ホラーとしてジャンル分けされているのですが、ホラーの部分はほとんど無いので「怖さ」を期待して観てしまうとガッカリしてしまうので、注意して欲しいと思います。

カット割りもビデオカメラの目線なので、ワンシーンの長回しがほとんどでテレビのドキュメンタリー番組に近いものを感じました。

病院を舞台にして、秘密の新薬実験が行われるという発想は面白いと思うのですが、脚本の内容が悪く、監督が何を言いたいのか?全く分からない作品になっています。

ビデオカメラの目線なのに、不自然な映像があったり、途中で何度か挿入されるニュース映像の作りが雑だったり、肝心なシーンをテロップで誤魔化していたりと出来としては、どう観ても素人が作った様にしか見えず、こんな作品を劇場で公開してお金を取るのはやめて欲しいと思いました。

まぁ、DVDで観るにしてもレンタル代がもったいない感じですね~。

大森南朋さんの演技が自然体で良かったので、彼の作品を全部観ないと気が済まない!って方以外には、ちょっとおすすめ出来ない作品でした。

●採点
私のこの作品に対する評価は30点です。

サスペンス・ホラー作品だと期待を持たせておいて、大した事が何も起きないって作品を「観たい!」って思う人が果たしているのでしょうか?

そういう作品を作ってしまう監督や製作者の感性に疑問を持ったのと、こんな映画が劇場公開されてしまう現状があるから、いつまでたっても邦画を敬遠する人が減らないんだと感じました。

本作は明らかに映画にするレベルの作品じゃなく、「テレビの深夜枠の2時間ドラマで充分だ!」と思います。

と言う訳でこの作品は、上記の様な理由からちょっとおすすめ出来ない作品です!

私が観て「これはちょっとヒドイ出来だな~!」って感じた作品は、おすすめしない事にしていますので、どうか御了承下さいませ。

最後にどうでもいいことなんですが、この作品の監督や製作者の方々に「もう少し真剣に、映画について勉強して欲しい!」って思ってしまったのは私だけでしょうか?

それでは、また何か観たら書き込みます。

フライトプラン

2006-01-18 22:35:23 | 映画 ハ行
試写会で、出演:ジョディ・フォスター/ピーター・サースガード/ショーン・ビーン/マーレン・ローストン/原作:トム・ノーブル/脚本:ピーター・A・ダウリング/ビリー・レイ/監督:ロベルト・シュヴェンケ/作品『フライトプラン』を観ました。

●ストーリー
夫の突然の事故死により深い悲しみを受けた航空機設計士のカイル(ジョディ・フォスター)はアメリカに帰国する事を決意し、彼女のチームが開発に取り組んだ最新型のジャンボジェット機に娘のジュリアと乗り込み、夫の棺が積み込まれるのを見守ったカイルは、ジュリアの横で眠りに就いた。

3時間後、目覚めたカイルは自分の横で寝ていたジュリアがいなくなっているのに気付き、機内を探し回るがジュリアは見つからず、焦り始める。

乗務員に事情を話し、捜索を頼むのだが、誰一人としてジュリアを見た者はおらず、登場記録すらも存在しなかったことが判明する。

更に、夫の病院から送られてきたFAXによれば、ジュリアは6日前に夫と共に死亡しているというのだった。

この事で乗務員から信用を失ったカイルは、たった一人で巨大な機内を探し始めるのだったが……。

●感想
ジョディ・フォスターが演じるカイルが、必死で我が子を探し回るのですが、周りの乗客の事など全く無視したマイペースぶりに驚き、アラブ系の人をあからさまに犯人扱いしている点にアメリカ人の嫌な所を見せられた思いです。

ストーリーは前半でカイルの精神状態の不安定さを見せ、「本当に娘のジュリアは存在するのか?」と観ている者を惑わせるのですが、中盤でジュリアが搭乗していた証拠をカイルが見つけてからは、航空機設計士らしく機内の至る所を探し回り、犯人を上回る行動力で娘のジュリアを見つけ出す所はジョディ・フォスターの迫真の演技も加わって、観ていて面白かったです。

時間は1時間半くらいで少し短めなんですが、ストーリーが比較的オーソドックスな展開をみせるので、これ位の時間でまとめるのがベストだったと思います。

でも、「どうして犯人はカイル一家を狙ったのか?」や「カイルが一番最初に搭乗せず、娘のジュリアが他の誰かに見られていたら犯人はどうしたのか?」という点に疑問や苦しい設定がみられ、脚本としては大雑把に出来ている感じを受けました。

それにしても2階建ての巨大な飛行機の内部を再現した機内のセットは良く出来ており、普段は見れない飛行機の天井裏や貨物室まで観せてくれ、私としてはとても嬉しかったです。

これまで悪役が多かったショーン・ビーンがカイルの常識を外れた行動に悩ませられる機長を演じていたり、ピーター・サースガードが怪しい目つきの機内捜査官として出演しているのにも注目してもらいたいのです。

●採点
私のこの作品に対する評価は70点です。

クライマックスに向けてエスカレートするカイルの行動は、まさにアクション映画そのもので後半に向けて怒涛の盛り上がりを見せるストーリー展開は観ていて面白かったです。

エンディングを観てもらえると分かると思うのですが、人の態度って結構いい加減ですよね~。
それまでカイルを変人扱いしていた人達の視線や発言の変化が観ていて面白かったです。

ジュリア役の女の子が何となくジョディ・フォスターに似ているのも、親子らしさを出すのに良いキャスティングだったと思います。

と言う訳でこの作品は、飛行機の裏側に興味のある方と空港や機内で子供を見失った経験のある方におすすめ致します。

最後にどうでもいいことなんですが、テロリストも真っ青なカイルのド派手な行動に、「彼女とは絶対に同じ飛行機には乗りたくない!」って思ってしまったのは私だけでしょうか?

それでは、また何か観たら書き込みます。

13F (THE THIRTEENTH FLOOR)

2006-01-16 23:23:00 | 映画 その他(数字・英語など)
DVDで、出演:クレイグ・ビアーコ/グレッチェン・モル/ヴィンセント・ドノフリオ/アーミン・ミューラー=スタール/デニス・ヘイスバート/原作:ダニエル・ガロイー/脚本:ジョセフ・ラスナック/製作:ローランド・エメリッヒ/ウテ・エメリッヒ/マルコ・ウェバー/監督:ジョセフ・ラスナック/作品『13F (THE THIRTEENTH FLOOR)』を観ました。

●ストーリー
コンピュータソフト会社に勤務しているダグラス・ホール(クレイグ・ビアーコ)と社長のハノン・フラー(アーミン・ミューラー=スタール)達は6年の歳月をかけて、コンピュータ内に1937年のロサンジェルスの仮想現実空間を再現するのに成功していた。

そこでは、コンピューターで作られた人間達が自我を持ち、実際の人間と同じように生活を行っていた。

社長のフラー自身も度々、仮想現実空間に入り込み、そこで生活している人間の体を借りて様々なリアル体験を楽しんでいた。

そんなある日、フラーは仮想現実空間に関係する重要な発見をし、それをダグラスに伝えようとしていたのだが、何者かに殺害され、ダグラスは容疑者として嫌疑をかけられてしまう。

「フラーは自分に何を伝えようとしたのか?」「フラーが殺害された日の記憶が、どうして自分には無いのか?」多くの謎に戸惑うダグラスは、同僚のホイットニー(ヴィンセント・ドノフリオ)の協力を得て、仮想現実空間内でのフラーの行動を調べるべく、自らコンピュータ内の1937年ロサンジェルスへと侵入するのだが……。

●感想
「インデペンデンス・デイ」「ゴジラ」の監督として有名なローランド・エメリッヒが製作したという事で以前から気にはなっていたのですが、観るタイミングが合わずに今日初めて鑑賞しました。

冒頭、いきなり1937年のロサンジェルスのシーンから始まるので、一瞬借りてきた作品を間違えたのかと焦ってしまいました。

コンピューター内の仮想現実空間で実際に人が生活しており、その中へ開発者達が入り込めるという設定が面白かったです。

それに、「フラーは何者に殺されたのか?」「フラーの死後に、存在しないはずのフラーの娘として登場したジェイン(グレッチェン・モル)の正体は何者なのか?」という謎の部分を上手く使いストーリーを盛り上げて行く見事な演出に、いつの間にか引き込まれていました。

現実だと思っていた世界が実は虚像だったという点では『マトリックス』シリーズと似ている部分もあるのですが、ストーリー的には私の予想を超える展開を見せてくれたので、『マトリックス』と同様に「観る価値有り!」の作品だったと思います。

●採点
私のこの作品に対する評価は75点です。

ダグラスが「この世の果て」で見たものから、ラストへ繋がるシーンまでがとても面白く、久しぶりに心地良い大どんでん返しを見せてくれる作品に出会えました。

主演女優のグレッチェン・モルはビックリする程の美人ではないのですが、魅力的でメイクを変えるだけで全くの別人に化ける演技は見事だったと思います。

ホイットニーが仮想現実空間内で死亡した時に、アシュトンと入れ替わるエピソードをラストシーンへの伏線として上手く見せてくれたので、謎を残す事無く納得しながら、最後まで楽しんで観る事が出来ました。

と言う訳でこの作品は、13Fにあるオフィスで極秘のソフト開発をしている方と「最近、記憶を思い出せない事がたくさんある」って方におすすめ致します。

最後にどうでもいいことなんですが、『偶然にも「この世の果て」を発見してしまったら、どうすればいいんだろう?』って真剣に思い悩んでしまったのは私だけでしょうか?

それでは、また何か観たら書き込みます。

時効警察 第1話

2006-01-15 22:07:16 | TVドラマ
1/13日(金)テレビで、出演:オダギリジョー/麻生久美子/東ちづる/岩松 了/ふせえり/江口のりこ/光石 研/緋田康人/豊原功補/脚本・演出:三木 聡/岩松 了/園子温/ケラリーノ・サンドロヴィッチ/塚本連兵/坂口 修/の新番組『時効警察 』第1話を観ました。

●ストーリー
第1話:「時効の事件には、おいしいご飯の湯気が似合うと言っても過言ではないのだ」

時効管理課の霧山(オダギリジョー)が勤務する総武署管内では、全裸で空き巣を行う中年女性の事件を刑事課で霧山と同期の若きエース・十文字(豊原功補)が捜査しているのだが、犯人の顔の有力な目撃証言を得られないでいた。

その一方で、霧山(オダギリ ジョー)の所属する時効管理課メンバーは、事件の捜査とは無縁で今日ものんびりとした雰囲気を漂わせ、どうでもいい会話で盛り上がっていた。

そんなどうでもいい会話の中で、霧山は上司の熊本(岩松 了)に趣味を尋ねられたのだが、コレと言った趣味が無く答えに困ってしまう。

自分に趣味が無い事に気付き、焦りを感じた霧山は、目の前に山積みにされている時効事件ファイルを見つめ、「時効事件の捜査を趣味にしよう!」と思い付くのだった……。

●感想
映画『イン・ザ・プール』でスッカリ、三木 聡さんの笑いに魅了されてしまい、この番組でも脚本・演出を三木 聡さんが務めると言う事を知って「絶対観よう!」と決めていました。

いや~、三木 聡さんらしい笑いのネタがテンコ盛りで、期待した通り面白いですね~!

時効管理課のメンバーと主役の霧山のまったりして、あまりやる気の無いところが良いですね~!

拾った婚姻届に名前を書くのをジャンケンで決めたり、その婚姻届を三日月(麻生久美子)が黙って持ち帰り、霧山の横に自分の名前を書いて喜んだり、相変わらず会話のやりとりで大いに楽しめますね!

小ネタの方も、うどんが「?」マークになっていたり、駐在所の張り紙に「検挙は謙虚に」とダジャレが書かれていたり、自販機で「おしるこ」と「甘酒」を買って来たりと、思わず「クスッ」と笑ってしまうシーン多かったです。

普段はのんびりしている霧山が、時効事件の真相を推理する時だけ、真剣な表情を見せるのもメリハリがあって良いと思いましたし、自分で作った「誰にも言いませんよカード」に実印を押して犯人・笠松ひろみ(東ちづる)に手渡す、霧山の奇妙な律儀さに彼の人柄の良さを感じてしまいました。

●採点
私の第1話に対する採点は70点です。

初回で基準が分からないので、無難な合格点にしたのですが、内容には充分満足しています。

これからも、毎週「会話が面白く小ネタ満載の三木 聡ワールド」が観れると思うだけでもワクワクしてしまいます。

霧山と三日月の恋愛がどうなるのか?十文字が霧山のヒント無しで犯人を捕まえるストーリーがあるのか?婚姻届のネタふりは最終回への伏線なのか?など等、今から気になってしまう事がたくさんあり、今後の展開がとても楽しみです!

と言う訳でこの番組は、黒縁メガネを掛け、すうどんを美味しそうに食べるオダギリジョーくんが好きな方と映画『イン・ザ・プール』が忘れられない!という方にオススメ致します。

最後にどうでもいいことなんですが、三日月の作った「麻婆ナス」が凄く美味しそうだったので、翌日の昼食に「麻婆ナス定食」を食べてしまったのは私だけでしょうか?

それでは、また次週書き込みます。


パンチドランク・ラブ

2006-01-13 20:28:03 | 映画 ハ行
DVDで、出演:アダム・サンドラー/エミリー・ワトソン/ルイス・ガスマン/フィリップ・シーモア・ホフマン/メアリー・リン・ライスカブ/製作:ジョアン・セラー /ダニエル・ルピ /ポール・トーマス・アンダーソン/脚本・監督:ポール・トーマス・アンダーソン/作品『パンチドランク・ラブ』を観ました。

●ストーリー
8人兄弟の末っ子で上に7人の姉がいるバリー・イーガン(アダム・サンドラー)は、トイレの詰まりを取る吸盤棒を販売しているセールスマン。

普段は真面目だが、苛立つと物を壊す性癖のあるバリーは、ファミリーパーティーで姉達にゲイ呼ばわりされ、我慢できずリビングの窓ガラスを次々と割ってしまった。

しかし、姉の同僚であるリナ(エミリー・ワトソン)が、バリーの写った家族写真を見て、一目惚れしてしまい、彼を食事に誘う。

それまで、女性が苦手なバリーだったが、リナとの別れ際にキスする事に成功し、彼女への恋心が芽生え始める。

ところがバリーは、自宅への帰り道でピックアップ・トラックに拉致され、金を取られた挙句に、殴られ逃げて帰る。

犯人は、バリーが1度利用した悪徳ポルノ電話サービスを経営しているディーン(フィリップ・シーモア・ホフマン)の手下だった。

やがてバリーとリナは、お互いの愛情を深めていくのだが、ディーンの手下にリナを傷付けられた事から、バリーはディーンとの直接対決に挑むのであったが……。

●感想
アダム・サンドラー主演のちょっと変わったラブストーリーという事で、レンタルしたのですが、思ったよりも主人公が変わり過ぎていて自分には楽しめない作品でした。

何て言うんでしょうね~、ポルノ電話やデートのシーン等でつまらない会話がダラダラと続き、ストーリーがなかなか進展しないので、途中から観るのが嫌になってしまいました。

アダム・サンドラーと言えばコミカルなイメージが強いので、『50回目のファーストキス』の様な、笑いのあるラブストーリーを期待したのですが、全く笑えずストーリーの支離滅裂さに呆れてしまい「早く終わってくれ~!」と願うばかりでした。

アダム・サンドラーが演じたバリーに好感が持てず、リナ役のエミリー・ワトソンにも魅力を感じなかったので、正直言って「観なければよかった…」と思っています。

制作者側としては、「変わり者も愛の力で強くなる」って事を観客に伝えたかったのでしょうが、この脚本じゃ~、到底無理な話ですね…。

●採点
私のこの作品に対する評価は20点です。

久しぶりに、毒にも薬にもならないムダな映画を観てしまいました…。

この脚本で映画化してしまうんですから、ハリウッドってよほど脚本に困っているんですね…。
どのエピソードも突飛過ぎて、脚本が充分に練られてないのを感じました。

何にしても、お金を取って人に観せるべき作品じゃないですね!

と言う訳でこの作品は、どなたにもオススメ致しません!(自分が「観なけりゃよかった…」と思うモノを人様にお薦めする勇気が私には御座いません。)

最後にどうでもいいことなんですが、観ている者を「パンチドランカー」にしそうな本作に、強烈なダメージを受けてしまったのは私だけでしょうか。

それでは、また何か観たら書き込みます。