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私、Rohi-taの映画の感想(ネタバレ有り!)と日常を報告するページです。

キンキーブーツ

2006-09-22 18:16:11 | 映画 カ行
映画館で、出演:ジョエル・エドガートン/キウェテル・イジョフォー/サラ=ジェーン・ポッツ/ジェミマ・ルーパー/リンダ・バセット/ニック・フロスト/ユアン・フーパー/ロバート・パフ/脚本:ジェフ・ディーン/ティム・ファース/監督:ジュリアン・ジャロルド/作品『キンキーブーツ』を観ました。

●感想
 ・(これ以下は、後で書き込みます。)

カーズ

2006-06-20 01:00:55 | 映画 カ行
試写会で、声の出演:オーウェン・ウィルソン/ポール・ニューマン/ボニー・ハント/ラリー・ザ・ケイブル・ガイ/チーチ・マリン/トニー・シャルーブ/グイド・クアローニ/ジョージ・カーリン/脚本:ジョン・ラセター/ドン・レイク/監督:ジョン・ラセター/作品『カーズ』を観ました。

●感想
 ・生まれて初めてインターネットで応募した試写会が当たったので、そんなに期待していた作品ではなかったのですが、縁起モノだと思い、ありがたい気持ちで観て参りました。

 ・いや~、それにしても試写会ってインターネットでも当たるもんなんですね~、これまで当選した試写会の全てがハガキでの応募だったので、招待状が来た時は「あれ?俺って『カーズ』の試写会に応募したっけ?」とインターネットで申し込んでいた事すら、ほとんど忘れ去っている状態でした……。今までの私の経験からして、試写会に当選する確率が一番高い方法は、ハガキに熱いコメントを書く事だと思っておりますので、どうしても行きたい試写会がある方には、この方法をオススメ致します。

 ・さて、本題の映画の感想ですが、思っていたよりも面白かったです。そんなに期待していた作品ではなかったので、試写会に当選していなかったら、劇場へ行く事はなかったと思いますので、招待状を送って下さった「関西ウォーカー」さんには、改めて御礼申し上げます。

 ・これまで、『トイ・ストーリー』『モンスターズ・インク』『ファインディング・ニモ』とフル3DCGで、色々な世界を描いてきたピクサーですが、本作でも車の世界を面白く、そして少し感動的に描き出す技術力には「さすがに上手い!」としか言えませんでした。(ピクサーさん、本作を甘く見ていて申し訳ありませんでした。)

 ・私が「凄いなぁ~」と感心したのは、劇中に出てくる風景の美しさでした。主役のライトニング・マックィーン(声:オーウェン・ウィルソン)が迷い込んだラジエーター・スプリングスのグランドキャニオンを思わせる雄大な岩山、緑の生い茂った林道、高所から流れ落ちる巨大な滝。どれをとっても美しく、本作でピクサーが風景に力を入れているのが、スクリーン越しにビシビシ伝わって参りました。

 ・クルマのキャラクター達も口やタイヤを使って、ユーモラスに擬人化していましたし、止まっている所から動き始める加速感が本来の車とよく似ており、リアルな感じが良かったと思います。

 ・ストーリーとしては、マイケル・J・フォックス主演の『ドク・ハリウッド』とトム・クルーズ主演の『デイズ・オブ・サンダー』を混ぜ合わせたような感じなんですが、思っていたよりもレースシーンが少なく、ライトニング・マックィーンがラジエーター・スプリングスで出会ったクルマ達との心の交流を深めて行く所に重点が置かれていました。『チキン・リトル』の様に子供に媚びた作り方をしていないので、大人の方が楽しめる作品だと思います。

●採点
 ・私的評価……70点(改めて思ったのですが、ピクサーは映画作りが上手いですよね!ハズレが出ないように無難な線で作品をまとめ上げる手腕は「スタジオ・ジブリ」とよく似ていますね。(起承転結がハッキリしていたり、ユーモアがある点で、私としてはピクサー作品の方が好きなんですけど……)。ビックリしたのは、ラジエーター・スプリングスの裁判長でドクターも務める「ドック・ハドソン」の声を俳優であり元レーサーでもある「ポール・ニューマン」が務めている事でした。「どうして彼が抜擢されたのか?」という疑問は、「ドック・ハドソン」の過去が分かれば納得できると思いますので、気になる方は劇場で御確認下さいませ。)

 ・これまでのピクサー作品と同様にエンドロールが流れ始めてからも、『バグズ・ライフ』『トイ・ストーリー』『モンスターズ・インク』などのパロディー映像が観られますので、最後の最後まで楽しんで頂けると思います。

 ・と言う訳でこの作品は、カーナビが付いているのに道に迷った事のある方やミハエル・シューマッハとタイヤショップで出会った事のある方におすすめ致します。 

 ・最後にどうでもいいことなんですが、忘れた頃に「あの2台」が再登場して、ウソの様な大ボケで「クスッ」と笑わせてくれますので、「御急ぎでない方は、場内が明るくなるまで席を立たない方がよろしいですよ」って優しく忠告したいと思っているのは、私だけでしょうか?

それでは、また何か観たら書き込みます。

嫌われ松子の一生

2006-05-29 00:17:00 | 映画 カ行
映画館で、出演:中谷美紀/瑛太/伊勢谷友介/香川照之/市川実日子/黒沢あすか/柄本 明/木村カエラ/蒼井そら/柴咲コウ/片平なぎさ/本田博太郎/奥ノ矢佳奈/ゴリ/榊 英雄/マギー/竹山隆範/谷原章介/甲本雅裕/キムラ緑子/角野卓造/阿井莉沙/宮藤官九郎/谷中 敦/劇団ひとり/大久保佳代子/BONNIE PINK/濱田マリ/武田真治/木野 花/荒川良々/渡辺 哲/山本浩司/土屋アンナ/AI/山下容莉枝/山田花子/あき竹城/嶋田久作/木下ほうか/原作:山田宗樹/脚本・監督:中島哲也/作品『嫌われ松子の一生』を観ました。

●感想
 ・傑作『下妻物語』の中島哲也監督がどの様な作品を作ったのか、非常に興味があり、随分前から「絶対に劇場で観よう!」って心待ちにしておりました。

 ・主人公・川尻松子(中谷美紀)の不遇な人生をポップなCGを駆使し、中島監督独特のユニークさを盛り込み、リズミカルなエンターテイメント作品に仕上げている手腕には「流石だ!」と唸らずにはいられませんでした。

 ・脇役として登場する出演者の顔ぶれも豪華で、わずか1シーンや2シーンの出演だけで終わらせるには勿体無いほど贅沢なキャスティングにも、中島監督の本作にかける意気込みが感じられました。

 ・しかし、なんと言っても一番凄いのは、20代の女教師から50代で不遇の死を遂げる川尻松子を喜怒哀楽を交え、見事に演じきっている中谷美紀の演技力です!

 ・シリアスあり、コミカルあり、優しさあり、切なさあり、歌あり、踊りあり、その他もろもろ、演技の引き出しが、とてつもなく多く「女優・中谷美紀、恐るべし!」って感じでした。

 ・映画を観終わってから「松子役を他の誰が出来るかな?」って考えてみたのですが、菅野美穂じゃ~、あれほど上手く歌えないでしょうし、仲間由紀恵じゃ~、ソープ嬢の役は断るでしょうし、小雪じゃ~、コミカルな演技は期待出来ないでしょうし、黒木 瞳でも、20代の女教師をするには、ちょっと年齢的に無理があるかなって感じですね~。結論として「川尻松子」は、中谷美紀の為にあるような役であり、彼女がいて初めて成り立ったキャラクターだったんじゃ~ないでしょうか。

●採点
 ・私的評価……90点(上映時間2時間10分と少し長く感じたのですが、川尻松子の奇想天外な人生を様々な演出で観せてくれ「見応えあったなぁ~」って満足感でいっぱいになりました!)

 ・脇役で沢山の俳優が登場し、良い演技を観せてくれたのですが、私は、松子の親友で姉御肌の元AV女優・沢村めぐみを演じた黒沢あすかの色気たっぷりの演技が気に入りました。彼女のことは、本作で初めて知ったのですが『六月の蛇』(2003年/塚本晋也監督)でオポルト国際映画祭最優秀主演女優賞を受賞するなど、国外でも高い評価を受けている女優さんでありました。彼女は、この作品での活躍を機に、今後は邦画へのオファーが増える事が予想されるので、個人的にもしっかり注目していきたいと思います。

 ・と言う訳でこの作品は、自分でも驚くほどに男運のない方と追い込まれると条件反射的に変な顔をしてしまうって方にオススメ致します。

 ・最後にどうでもいいことなんですが「本年度の日本アカデミー賞最優秀主演女優賞は、中谷美紀で決まりだな!」って勝手に大胆予想をして、一人で楽しんでいるのは私だけでしょうか?

それでは、また何か観たら書き込みます。

クラッシュ/crash

2006-03-01 19:32:33 | 映画 カ行
映画館で、出演:ドン・チードル/サンドラ・ブロック/マット・ディロン/ジェニファー・エスポジト/ウィリアム・フィットナー/ブレンダン・フレイザー/テレンス・ハワード/クリス・“ルダクリス”・ブリッジス/サンディ・ニュートン/ライアン・フィリップ/ラレンツ・テイト/ノナ・ゲイ/マイケル・ペニャ/ロレッタ・ディヴァイン/ショーン・トーブ/ビヴァリー・トッド/バハー・スーメク/キース・デヴィッド/トニー・ダンザ/脚本:ポール・ハギス/ボビー・モレスコ/原案・監督:ポール・ハギス/作品『クラッシュ/crash』を観ました。

●感想
 ・前評判の高い作品で、観るのを楽しみにしていたのですが、期待を裏切らない素晴らしい内容の作品に大いに満足致しました。

 ・本作に好感を覚えたのは、1人の人間の良い部分と悪い部分がリアルな描写で映し出されている所で、アメリカ社会の抱える人種差別問題や人という生き物の不可解さ、強さ、弱さなどを上手く表現した中身の濃い名作だと思います。

 ・役者陣の演技が素晴らしく、ドン・チードル、テレンス・ハワード、サンディ・ニュートン、ライアン・フィリップ、マイケル・ペニャ、ショーン・トーブらの演技が印象に残りました。

 ・ストーリーでは、鍵の修理工のダニエル(マイケル・ペニャ)と娘の「透明マント」のエピソードに心温まりました。

 ・脚本の内容も素晴らしく、それぞれの登場人物が重なり合って行くエピソードの作り方が実に巧妙で「上手く作るもんだなぁ~」とポール・ハギスの才能を羨ましく思ってしまいました。

 ・映像もアップが多めで感情移入し易く、臨場感も上手く演出されていたと思います。印象的だったのが劇中で頻繁に流れるメローな音楽で、この何とも言えない気だるさが本作の雰囲気作りに大きな役割を果たしていた様に思います。

●採点
 ・私的評価……90点

 ・人の心の多面性を見事に描き切った中身のある作品が好きな方と自分の娘に「透明マント」のお話をしてあげた事のある方にオススメ致します。

 ・最後にどうでもいいことなんですが、「今後もポール・ハギスの作品には注目して行こう!」って思ってしまったのは私だけでしょうか?

それでは、また何か観たら書き込みます。


交渉人 真下正義

2006-01-03 23:21:55 | 映画 カ行
DVDで、出演:ユースケ・サンタマリア/寺島 進/小泉孝太郎/柳葉敏郎/水野美紀/西村雅彦/石井正則/國村 隼/八千草 薫/原案:君塚良一/脚本:十川誠志/監督:本広克行/作品『交渉人 真下正義』を観ました。

●ストーリー
“台場連続殺人事件”から1年後の2004年12月24日クリスマス・イヴ。
警視庁交渉課準備室課長の真下正義(ユースケ・サンタマリア)は恋人の雪乃(水野美紀)とデートの約束をしていた。

その日の午後、東京地下鉄の最新鋭車両(通称:クモ)が何者かに乗っ取られ、クリスマス・イヴで乗降客の多い地下鉄網を暴走し始めた。

地下鉄を乗っ取った犯人は、1年前に“台場連続殺人事件”でテレビ取材に応じる真下の姿を観て、彼を相手に地下鉄の暴走を止める挑戦を仕掛けてきたのだった……。

●感想
ユースケ・サンタマリアが主演で少し線の細さを感じましたが、ストーリーは良く出来ており、結構楽しんで観る事が出来ました。

「クモ」のデザインが斬新でカッコイイのと、初めて姿を現すシーンをノリのいい音楽で盛り上げる演出にいきなりスクリーンに惹き付けられました。

顔の見えない犯人と真下正義の頭脳戦を軸に、TTR総合指令長・片岡(國村 隼)、TTR広報主任(石井正則)、捜査一課・木島(寺島 進)、SWAT、爆発物処理班、を巻き込んで先の読めないストーリー展開になっているのが良かったですね。

それと事件を解決する為に、それぞれの持ち場で精一杯努力する男達の姿がカッコイイです!
真下、木島、草壁(高杉 亘)、爆発物処理班班長(松重 豊)等の部下を持つ立場の人間がしっかりしていて率先して行動しているのが気に入りました。

室井(柳葉敏郎)さんも誰かに責任を負わせる事を、いつも考えている警察幹部の中にいて毅然とした態度で「責任は全て自分がとります!」と言った姿は、かなり男前でした!

犯人が正体を隠す為に毎回、音声を変えている所をリアルに感じ、「クモ」の居場所を突き止めるために真下が犯人を引っ掛ける話術は思わず「上手い!」って思いました。

こうして見るとやっぱり、本広監督はちゃんと観れる作品を作りますよね!
映画『容疑者 室井慎次』の監督には、少しくらい彼の爪の垢を煎じて飲んで欲しいものです。

そう言う訳で、次回からの『踊るシリーズ』は全て本広監督でお願いしたいと思います。

●採点
私のこの作品に対する評価は75点です。

犯人が最後まで分からなかったのは、少し残念でしたが脚本が良く出来ているのと、カメラワーク等の上手さで最後まで飽きずに観せてくれる所は「さすがに本広監督だなぁ~!」って感心致しました。

色々な俳優さんが出演しているのですが、セリフ無しで結構目立っている指揮者役の西村雅彦さんが一番オイシイ役だったんじゃないでしょうか?

と言う訳でこの作品は、ハイテク爆弾犯と警察個性派軍団との知恵比べを楽しみたい方とオーケストラでシンバル奏者をしている方におすすめ致します。

最後にどうでもいいことなんですが、劇中に出て来た『ジャガーノート』の内容が気になって仕方が無かったのは私だけでしょうか?

それでは、また何か観たら書き込みます。

キング・コングができるまで/製作日記

2005-12-28 23:18:26 | 映画 カ行
DVDで、出演:『キング・コング』ピーター・ジャクソン監督及びキャスト、スタッフ一同の『キング・コングができるまで/製作日記』を観ました。

●内容
映画『キング・コング』の撮影初日から最終日までの、およそ8ヶ月間の撮影現場の裏側を3時間半のDVD2枚組みに収録したメイキング映像で、キャストやスタッフ達の仕事ぶりをたっぷり楽しめる作品です。

●感想
いや~、やっと観終わりました。
DVD2枚組みともなると、さすがに見応えがありますね。

ピーター・ジャクソン監督や専門のスタッフ、出演者がカメラの前で解説してくれるので、とても分かり易いです。

まず、撮影はスカル島に向かう船上シーンから始まり、ジャック・ブラックやエイドリアン・ブロディが何千ガロンもの水を浴びながら、必死で演技をしています。

このシーンではダンプタンクという装置が使われていて、約3分で数千ガロンの水を貯め、スイッチ一つで一挙に流す事が出来るので、海の嵐のシーンではよく使用されるそうです。

船内の狭いシーンの撮影には精密なセットが作られ、太陽光をリアルに再現する為に、照明スタッフが天井に穴を開けてライトを当てていました。

船上で波に揺られるシーンでは事前にCGで作られた動きをナオミとエイドリアンがそれを真似て演技をする「プレCG」という手法が使われていました。

この手法は現代のハリウッドではよく使われているそうで、ピーター・ジャクソン監督は他の多くのシーンでも事前に動きをCGで作って演技指導していました。

スカル島のコングが現れるゲートや岩山は野外にコンテナを土台にして巨大なセットが作られており、あまりの大きさにオーストラリア国内のコンテナだけでは足りなかったと言うから驚きです。

ニューヨークのシーンのセットは細やかな所まで、当時の写真を元に緻密に作られており、牛肉店の肉も実際の牛肉を型取りして作り、車は当時のものを借りてきて、洋服は衣装係が全て作ったそうです。

また建物は、タイムズ・スクエアからヘラルド・スクエアに効率よく作り変える為に2年前からセット作りの検討がされていたそうです。

ニューヨークの街に出たコングの足元をジャックが車で逃げるカーアクションは、運転の上手さを買われたエイドリアン本人が実際に運転しているため、迫力が増して良いシーンになったとピーター・ジャクソン監督が嬉しそうな顔をしていました。

ナオミがコングにつかまれるシーンではグリーンバックに巨大なアームに固定され、1日中演技をした事もあったそうです。

そのコングのモーションキャプチャー役もアンディ・サーキスが演じていたので、ナオミの視線の先にはいつもコングの特製スーツを着たアンディが必死の表情で演技をしていたそうです。

劇中でコングと死闘を繰り広げる、3頭のT-レックスは親子の設定で、父・母・息子だそうです。

このT-レックスをCGで作るのに、まずイラストが描かれ、それを元にCGで動きが作られ、忠実なCGに仕上げる為に模型まで作られるという気合の入れ様でした。

コングは生きている様にに見せる為に製作に2年を要し、ナオミのCGも最新技術で本物そっくりに作られていました。

●採点
私のこの作品に対する評価は80点です。

それぞれの部門でプロフェッショナルな働きを見せる素晴らしいスタッフがいたからこそ出来上がった素晴らしい映画だと改めて思いました。

そんな、大勢のスタッフに様々な質問や確認を求められて、全てに回答していくだけでも映画監督というのは大変な仕事だという事が分かりました。

ピーター・ジャクソン監督は、撮影だけじゃなく編集という作業も時間の合間に行っていたので、作業としては本当にハードで、こんな事を8ヶ月も続けたら激ヤセするのも当然だと感じました。

撮影現場の苦労や凄さを詳しく観る事が出来て、とても嬉しかったのですが、欲を言えばCGの合成課程や視覚効果を編集している所も詳しく見せて欲しかったです。

という訳でこの作品は、DVDの特典映像のメイキングシーンを観るのが大好きな方と「3時間半のメイキングDVDが2枚組みで1980円はお買い得だ!」と思って方にオススメ致します。

最後にどうでもいいことなんですが、『キング・コング』の撮影中に『KING KONG SON OF KONG』と『KING KONG INTO THE WOLF'S LAIR』の2本の続編の撮影が一挙に決まり、喜んでいるピーター・ジャクソン監督を見て「この人、このまま行ったらすぐに体重50キロ台になるだろうなぁ~」って、苦労をしても映画を作り続けるピーター・ジャクソン監督の映画にかける熱意に頭が下がる思いをしたのは私だけでしょうか?

それでは、また何か観たら書き込みします。

キング・コング

2005-12-17 19:55:30 | 映画 カ行
映画館で、出演:ナオミ・ワッツ/ジャック・ブラック/エイドリアン・ブロディ/トーマス・クレッチマン/アンディ・サーキス/原案:メリアン・C・クーパー/エドガー・ウォレス/脚本:ピーター・ジャクソン/フラン・ウォルシュ/フィリッパ・ボウエン/監督:ピーター・ジャクソン/作品『キング・コング』を観ました。

●ストーリー
1933年のニューヨーク。
大恐慌で職や家を失った人達で、食料配給所には、毎日長蛇の列が出来ていた。

喜劇女優のアン・ダロウ(ナオミ・ワッツ)も劇場が突然閉鎖となり、職にあふれてしまう。

困ったアンは、演劇プロデューサーに新作劇のオーディションを受けさせてもらえるように懇願するのだが、あっさり断られ、売春業への転身を薦められる。

失意の中、空腹の為にリンゴを盗んだ所を、映画監督のカール・デナム(ジャック・ブラック)に救われたアンは、彼が現在撮影している映画の主演女優として、幻の島と呼ばれる「スカル・アイランド」行きの船へと乗り込む。

アンは、船内で尊敬する脚本家ジャック・ドリスコル(エイドリアン・ブロディ)に出会い、お互いに恋心を抱くようになる。

航海は順調に進むのだったが、中々「スカル・アイランド」が見つけられず、乗組員の危険を感じたイングルホーン船長(トーマス・クレッチマン)が進路変更を決断した時、辺りが霧に包まれ急に現れた岩山に船が衝突し座礁してしまう。

しかし、その座礁した島こそ、彼らが探し求めていた幻の島「スカル・アイランド」だったのだ……。

●感想
1976年に作られた『キングコング』は、私が映画館で初めて観たハリウッド映画なので、この作品に対しても、とても思い入れが強く、ピーター・ジャクソン監督の『キング・コング』が上映される事を知ってからは「絶対に初日の初回に観に行こう!」と決めていたので、今朝はいつもより少し早起きして映画館に向かいました。

初日の初回上映だったので、記念品として「ポンチョ」が配られており、私は「黄色のポンチョ」を頂いて席に着きました。

思っていたよりも観客が多く、400人位入る劇場は、ほとんど満員状態で本作への関心の高さを感じました。

監督が「ロード・オブ・ザ・リング」3部作のピーター・ジャクソンだけあって、CG合成やクリーチャー・デザイン、セットの規模などが半端じゃなく物凄い出来に仕上がっています!

1976年版『キングコング』はアニマトロニクスで作られており、表情や動きがぎこちなく、二足歩行をする等、人間寄りの部分が多かったのですが、本作でのコングは7mの巨大ゴリラそのもので、俊敏な動きと強烈なパワー、地響きのような雄叫びにはCG等の映像技術の進歩によるクオリティーの違いをまざまざと見せ付けられました。

アン達がスカル・アイランドに上陸してから遭遇する様々な出来事はどれも凄まじく、恐竜が出てくるシーンは『ジュラシック・パーク』以上の見応えがありました!

役者さんでは、ヒロインのナオミ・ワッツがとにかく美しいです!
「ナオミ・ワッツってこんなに綺麗だっただろうか?」と過去の作品を観直したくなるくらいに、本作での彼女の美貌は一見の価値有り!だと思います。

3時間を越える長い作品ですが、アクションシーンが次々と映し出され、コングのアンに対する切ない想い等も上手く挿入されているので、劇場の大きなスクリーンでコングの迫力を体感して欲しい作品だと思いました。

●採点
私のこの作品に対する評価は95点です。

コングの動きが実にリアルで、アクションシーンを「これでもか!」と言う位に次々と観せてくれたピーター・ジャクソン監督の原作への思い入れとサービス精神には感動致しました!

先程、観終わったばかりの作品ですが、私のツボに見事にハマりましたので「もう1度劇場に足を運びたい!」と思っております。
もちろん、この作品もDVDが出たら直ぐに購入し「何度も観直したい!」と思っております。

と言う訳で、この作品は、今までに無い「美しいナオミ・ワッツ」が観たい方と全国のゴリラ愛好家の方々にオススメ致します。

最後にどうでもいいことなんですが、「スカル・アイランドからキング・コングをどうやって船まで運んだのだろう?」って最後まで不思議に感じていたのは私だけでしょうか?

それでは、また何か観たら書き込みます。








隠し砦の三悪人

2005-11-28 23:32:03 | 映画 カ行
DVDで、出演:三船敏郎/上原美佐/千秋 実/藤原釜足/藤田 進/志村 喬/脚本:黒澤明/菊島隆三/小国英雄/橋本 忍/監督:黒澤明/の『隠し砦の三悪人』を観ました。

●ストーリー
百姓の太平(千秋 実)と又七(藤原釜足)は、戦に参加し一旗上げようと村を出たのだが、戦には間に合わず、死体の穴掘り作業をさせられ、やっと開放してもらい、故郷の早川領へと向かっていた。

その途中、空腹を凌ぐ為に2人は、米を盗み、川原で飯を炊いた。

しかし、薪が中々燃えない事に腹を立てた又七が、1本の薪を投げ捨てると、聞いたことの無い甲高い音が跳ね返って来た。

これに驚いた2人が、音のした場所へ向かうと、さっき又七が投げ捨てた薪の中に秋月家の家紋の入った金の延べ棒が隠されているのを見つける。

これに大喜びした2人は、更に金を得ようと辺りの薪の中を片っ端から探し始める。
そんな2人の行動を、岩山の高い場所から1人の髭面の男(三船敏郎)がじっと見ていた。

太平と又七は、そんな男の視線に気付き、金を探しているのを隠す為に、そっと男から離れ、川原に戻ったのだが、夜になって再び髭面の男が2人の目の前に現れ、「200貫の金を運び出す手伝いをしないか?」と持ちかける。

欲だけで生きていると言っていい太平と又七は、「金を等分する」という条件で真壁六郎太と名乗る髭面の男とその連れの口がきけず、耳の不自由な女(上原美佐)と共に山名領を抜け、早川領へ入るという過酷な旅をすることになるのだったが……。

●感想
「もう少し、黒澤作品を堪能しよう!」と言う事で、今回は『隠し砦の三悪人』を借りて参りました。

この作品に登場する「太平と又七」を見て、あの『スターウォーズ』シリーズの監督として有名なジョージ・ルーカスが「R2D2とC3PO」のキャラを作り出したというのは、あまりにも有名なエピソードなんですが、ルーカスが『「太平と又七」の様なキャラを作りたい』と思う気持ちは、この作品での2人の活躍を観れば充分納得できます。

この作品の主人公は、三船敏郎演じる忠義に熱い武士「真壁六郎太」なんですが、あまりにも千秋 実さんと藤原釜足さんの演じた「太平と又七」が人間臭い為に、どうしてもそちらに目がいってしまいました。

三船敏郎さんも馬上での切り合い等の迫力ある演技を見せてくれるのですが、千秋 実さんと藤原釜足さんのケンカシーンや金を必死に運んでいる姿が印象に残りました。

それに引き換え、雪姫を演じた上原美佐さんは、声が甲高くキンキンした感じがして、私はどうしても好きになれませんでした。

「黒澤監督もひょっとしたら、私と同じ様に感じたので、途中から雪姫を口が聞けない設定にして、セリフを減らしたんじゃないの?」って勝手に思ったりしました。

●採点
私のこの作品に対する評価は80点です。

もう、これは「太平と又七」のコミカルな掛け合いと、敵中を色々な知恵と武力で切り抜けて行く「真壁六郎太」の忠義心が全ての映画ですね!
そこの描き方が「面白い!」と感じる人には、とても楽しめる映画だと思います。

ラストもどうなるのかハラハラしたのですが、思わぬ人が「アッ!」と驚く行動をして、全てが上手くまとまる様になっていますし、「太平と又七」の心温まるエピソードも用意されているので、私は「なるほど!」と納得致しました。

だから、この作品は、危機を切り抜けながら、逃げ延びようとするハラハラした展開の映画が好きな方と、『ジョージ・ルーカスが愛した「黒澤作品」を観てみたい!』という方にオススメ致します。

最後にどうでもいいことなんですが、「足場の悪い岩山を、何度も降りたり登ったりした千秋 実と藤原釜足さんは、すり傷が絶えなかっただろうなぁ~」って2人の頑張りに拍手を送りたくなったのは私だけでしょうか?

それでは、また何か観たら書き込みます。

カッコーの巣の上で

2005-11-21 22:50:37 | 映画 カ行
DVDで、出演:ジャック・ニコルソン/ルイーズ・フレッチャー/ブラッド・ドゥーリフ/クリストファー・ロイド/ダニー・デヴィート/原作:ケン・キージー/脚本:ローレンス・ホーベン/ボー・ゴールドマン/監督:ミロス・フォアマン/の『カッコーの巣の上で』を観ました。

●ストーリー
1963年9月、一人の男がオレゴン州立精神病院に運ばれて来た。
その男の名はランドル・P・マクマーフィ(ジャック・ニコルソン)。
刑務所の強制労働を逃れる為に、精神病を装ってやって来たのである。

そんな彼の行動を担当医が監視し、精神鑑定を行う為にマクマーフィは、病院に移送されて来たのである。

そのマクマーフィが収容された病棟は、婦長・ラチェッド(ルイーズ・フレッチャー)が絶対権を持ち、専制のもとに統治されている所だった。

ハーディン(ウィリアム・レッドフィールド)、ビリー(ブラッド・ドゥーリフ)、テーバー(クリストファー・ロイド)、マーティー(ダニー・デビート)等の様々な精神異常を持つ患者達を相手に、完全にラチェッド婦長が取り仕切る、異様なディスカッション療法を目の当たりにして、マクマーフィは不快感を覚えてしまう。

独断的なラチェッド婦長に一泡吹かせようと考えたマクマーフィは、次の日のディスカッション療法の際に、ワールド・シリーズの実況をテレビで見れるよう日課の変更を要求する。

ラチェッド婦長はこの提案をすぐさま却下するのだが、病院の方針により、患者たちの投票に委ねられる事になる。
しかし、結果は、婦長の顔色を伺う患者が多く、賛成したのは僅か3人だけだった。

この結果を、悔しく思ったマクマーフィは、何とか患者達の協力を得ようと、病院内で様々な活動を開始するのであったが……。

●感想
観る前は、刑務所内で繰り広げられる脱走話だと思っていたのですが、舞台は精神病院だったので少しビックリしてしまいました。

まず感じたのが、ジャック・ニコルソンの目付きが今よりも遥かに鋭いですね!
現在も普通の人に比べたら充分に危ない目付きなんですが、若い頃は本当に何かやらかしそうで、かなりヤバイです。

そのジャック・ニコルソンが演じる受刑者のマクマーフィが、ルイーズ・フレッチャーの演じるラチェッド婦長に反抗心を持つ事で、病院内の患者達を一つにまとめて行く過程がとてもユーモラスに描かれています。

この作品でアカデミー主演男優賞を獲った、ジャック・ニコルソンの演技が素晴らしいのは、もちろんの事、周りを固める精神病患者役のウィリアム・レッドフィールド、ブラッド・ドゥーリフ、クリストファー・ロイド、ダニー・デビート等の、今では絶対に集められない程の豪華な俳優陣のリアルな演技は、見逃せないものばかりです。

特にダニー・デビートの演技は、「本物の患者なのかな?」と間違うくらいに、動きや仕草がとてもリアルに見えました。

また、ラチェッド婦長を演じたルイーズ・フレッチャーの表情を一切変えない威圧感を与える演技は、アカデミー主演女優賞を獲るにふさわしいものだったと思います。

それにストーリー展開もテンポが良く、起承転結もハッキリしていて、オチも意表を突くものになっているので、総合的に見るとかなり良く出来た作品だと思います。

だから本作を、まだ観ていない人には、是非観てもらいたいですね。

●採点
私のこの作品に対する評価は85点です。

最近、名作と呼ばれている昔の作品を意識して観ているのですが、この作品は素直に「観て良かった!」って思いました。

ラストに行く程、先の展開が読めなくなり、意外な人が思いもかけない行動をとってエンディングを迎えるのですが、この終わり方が自分にとってはとても素晴らしく感じ、監督の演出の上手さにすっかりやられてしまいました。

だから、この作品は、先の読めない名作を探している方と、大事な時に酒を飲みすぎて、後悔してもしきれない程の大失敗をした事のある方にオススメ致します。

最後にどうでもいいことなんですが、『最初から最後まで「チーフ」にはすっかり騙され、かなり驚かされたなぁ~』って心地良い裏切りに拍手を送りたくなってしまったのは私だけでしょうか?

それでは、また何か観たら書き込みます。

告発

2005-11-17 17:45:52 | 映画 カ行
DVDで、出演:クリスチャン・スレイター/ケヴィン・ベーコン/ゲイリー・オールドマン/ウィリアム・H・メイシー/脚本:ダン・ゴードン/監督:マーク・ロッコの『告発』を観ました。

●ストーリー
1930年代後半、わずか5ドルを盗んだ罪でアルカトラズ刑務所に送られ、25年の刑で服役中だった
ヘンリー・ヤング(ケヴィン・ベーコン)は、副刑務所長グレン(ゲイリー・オールドマン)の残忍な拷問に耐えきれず、脱獄を企てたが仲間の裏切りにより、「穴蔵」と呼ばれる狭く、暗く、寒い地下牢に3年間も閉じ込められてしまう。

3年後、地獄の様な地下牢での日々を耐え抜き、一般牢へ戻されたヘンリーだったが、食堂で自分を裏切った囚人を見つけると、止め処もない怒りが込み上げて来て、発作的に手にしていたスプーンで相手の首を突き、殺してしまうのだった。

この事件を担当することになった、若き弁護士ジェームズ・スタンフィル(クリスチャン・スレイター)は、初仕事となる殺人事件の弁護を任され張り切っていたのだが、弁護するはずのヘンリーが事件については全く語ろうとせず、ジェームズは困惑してしまうのだった。

弁護士として事件の真相を知る為に、何度も訪問を重ねたジェームズは、ヘンリーの心を少しずつ開いて行き、やっとの事でアルカトラズ刑務所内で日常的に行われていた、恐るべき囚人虐待の真相を掴むのだったが……。

●感想
この作品も、私の周りの知人達の間では、評判の高い作品で、「いつかは、観よう!」と思っており、本日やっと観賞した次第であります。

この作品を観るまでは、脱出不可能の刑務所として名高い、「アルカトラズ刑務所」でこんな凄惨な囚人虐待が続けてられていたとは、少しも考えた事が無かったですし、凶悪犯の他にも、刑務所を存続させる為に、軽微犯の者も収容していたという事実には、驚きを隠せませんでした。

この作品は、事実を元にして作られているのですが、「アルカトラズ刑務所」を閉鎖に追い込んだ裏に、「こんなにも悲しい事件があったのか…」と何ともやり切れない気分になりました。

物語の中盤までは、ヘンリー・ヤングが副刑務所長グレンに暴行を受け、地下牢に閉じ込められる等の凄惨なシーンが続くのですが、ケヴィン・ベーコンとゲイリー・オールドマンが鬼気迫る演技でそれを魅せてくれているので、本作で2人が一緒に出ているシーンを観るだけでも充分価値のあるものだと思います。

更に、若き弁護士ジェームズをクリスチャン・スレイターが熱血感溢れながら、思いやりを滲ませる優しい演技を魅せてくれ、終盤でヘンリーと共に檻の中でトランプ投げをして遊ぶシーンは、私の心に残るものました。

また、ジェームズの相手役の検事にウィリアム・H・メイシーが出演している事で、この作品をしっかりまとめ上げている印象を受けました。

実話なので、残念ながらハッピーエンドとは行きませんが、ヘンリー・ヤングが地下牢に戻されながらも「VICTORY」(勝利)の文字を残していたという事実に、せめてもの「救い」を感じた名作でした。

●採点
私のこの作品に対する評価は90点です。

ハッキリ言ってとても内容の濃い、観た後に色々な事を考えさせられる作品ですが、ケヴィン・ベーコン、ゲイリー・オールドマン、クリスチャン・スレイター、ウィリアム・H・メイシーらの演技が素晴らしい作品なので、まだ観ていない方は、1度は観て欲しいと思う作品です。

私としては、『レオン』の悪徳刑事以上に、本作でゲイリー・オールドマンの演じた「副刑務所長グレン」が憎たらしく思えて仕方ありませんでした。

それは、本作での彼の「悪役」としての演技がとても素晴らしく、絶賛するに値するものだったからだと思っています。

最近では、『バットマン ビギンズ』の警官の様な善人役を演じる事もあるゲイリー・オールドマンなんですが、私はこの作品を観て「ゲイリー・オールドマンには、もっとキレた悪役を演じて欲しい!」と切に願った次第であります。

と言う訳で、この作品は、「アルカトラズ刑務所」を閉鎖に追い込んだ衝撃的な事実を知りたい方と、自分の将来がダメになるかも知れないというリスクを背負いながらも、真実の為に闘った事のある方にオススメ致します。

最後にどうでもいいことなんですけど、最近『エコーズ』に出演していたケヴィン・ベーコンを観て、「もう少し、出演する作品を選んでくれよ~」って何だか悲しくなってしまったのは私だけでしょうか?

それでは、また何か観たら書き込みます。