robihei日記(将棋とか、GOLFとか、徒然に)

将棋ファン暦30余年、10年程前のNスペ「対決」を観て将棋ファン熱が更に高じ、以来ずっと棋界ウォッチャーに

将棋:順位戦B1B2中盤戦(神武以来の天才奮闘)

2006-09-16 10:58:14 | 将棋な私
A>B1>B2>C1>C2という階層構造の上位2・3番目のB級1組(定員13名、昇級降級ともに2名)及びB級2組(定員なしだが今期23名、昇級2名降級は参加者の20%に降級点▲がつき、▲▲で降級)の一斉対局が東西の将棋会館で行われた。

結果はB1B2とご覧の通り。

注目していたB2の渡邉-山崎戦は渡邉勝ちで渡邉4-0/山崎2-2になった。渡邉の連続昇級は確率がグーーンとアップしたが、山崎はやや苦しい展開に。ただし去年は大混戦の中、ナント7-3で昇級者が出たという過去もあり、まだまだ2敗キープなら望みはつながる。

そんな混戦含みの展開の中、大注目を浴びつつあるのが、このお方、「神武以来の天才」加藤一二三九段である。

あ、あのこの方の段位は「せんにひゃくさんじゅうくだん」ではないですからね、念のため(爆)「かとうひふみ九段」です。綽名としては「カトピンさん」「ピンさん」なんて呼ばれることもある。まあ66歳の大豪ですから、こう呼べる人は少ないですが(笑)ナント22歳渡邉君の3倍生きてますが、順位戦は4-0で現在TOP。

人となりを語るにエピソードは枚挙に暇が無いほどで、象徴的には
1.敬虔なクリスチャン
→ヨハネパウロⅡとも謁見したことがあるそうな。朝対局時に廊下や別室で賛美歌を歌う習慣あり
2.異常なほどの健啖家
→順位戦は10時スタートで24時前後に終了という長丁場、昼食・夕食・おやつ/夜食等「誰が何を」というのも話題の一つになる。カトピンさんはこれがスゴイ。典型的には「昼鰻重特上」「夜鰻重特上」「おやつ板チョコ10枚、ホットカルピスをポットジャーの魔法瓶1杯」こんな感じ。
3.風体・行動に顕れる伝説
→先端が太腿の真中位まで達するように長く結ぶネクタイ、6時間の順位戦持ち時間を序盤で使い果たすような「さっさと指せばいいのに」という局面での”停電”といわれるような長考。一方で当然の終盤局面での時間切迫の時に、記録係に「後何分?」(さっきから「0分です、ありません」といわれてても毎回聞く)を連発する奇行。空咳・考慮中に手がひらめくと「ウヒョー!」という奇声を発することもしばしば。

これで紹介できているのが1/3ぐらいですかね(笑)まあこんな感じの方です。

順位戦というのはその名の通り「棋界内での順位=序列を争う」対局であり、棋士生活の基盤となる棋戦といえる。つい5年ほど前まではカトピンさんは60歳で棋界最上位10名のA級を維持していた。通算在籍もA級36年、大山大名人の45年に次ぐ棋界2番目の長寿(棋士として)上位棋士でもある。

中盤この時期に「上を目指せる場所にいる」こと自体がスゴイコト。あと半年、中終盤になると上を目指す争い、下に落ちるのを避ける凌ぎ合い(こちらのほうが壮絶で盛り上がるのだが)ともに迫力が増す。

なんかカトピンネタでこんな分量になってしまった(笑)B1トップに立った好漢行方七段については、またいずれ。