里山の山野草

里山と山野草の復活日記。

無縁社会 

2010年08月05日 | 世 相
先月来、足立区で111歳とされていた男性とみられる白骨遺体が発見されたのに続き、
杉並区では都内最高齢者とされる女性の所在が不明である事が判明した。

これをきっかけに、全国の自治体が100歳以上のお年寄りの安否確認を行ったところ、
今朝のTV朝日の報道では現在54人もの高齢者の行方がわからないというし、それ
ばかりか杉並区が対象者315人の安否確認をしたところ「答えたくない」として拒否が
相次いだともいう。

拒否した人の中には、
「家庭の内紛を話したくない」人や、「親がどこへ住んでいるか知らない」人や、中には
「死んだのだけれど年金を貰い続けたい」人など様々だと思われるが、昨今の行き詰
った世相が窺える感じがする。

自分が遊びたい為に育児放棄して2人の子を死なせた23歳の母親、1760万人(H20年)
ともいわれる若年の非正規雇用者、熟年離婚や生涯未婚の増加による毎年3万人を超
える孤独死、親がどこへ住んでいるか知らない子、親が死んだのを隠して年金を貰い続け
る子、プライバシーの関係もあって隣に誰が住んでいるか知らない隣人…挙げればきりが
無い。 豊かさを求めて一生懸命働き続けてきたというのに、正に末法の世だ!

7月31日の朝日新聞に、フランスの経済哲学者セルジュ・ラトゥーシュさんの次のような
言葉が載っていた。
『私が成長に反対するのは、いくら経済が成長しても人々を幸せにしないからだ。』
『成長のための成長が目的化し、無駄な消費が強いられている』
『つましくも幸福な社会を目指すべきだ』

今の日本には、豊かさとは何か、どのような豊かさを求めるのか、問題を突きつけられて
いるような気がしてならない!


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