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「文法訳読」の二つのイメージ

2012年03月14日 | 教養英語
前回、「文法訳読方式」という言葉を使ったが、よく考えてみればこの言葉についても、人によって理解の仕方が大きく異なる可能性がある。実際 Google で検索してみると、私とは考え方の異なる人が案外多そうだ。

たとえば次のような論文があった。2006年の江藤裕之「教養としての英語教育とは―文法訳読方式の意義を再考する」  という論文である。要するに、日本人の教養を深めるために英語の文法訳読方式は有効であると議論している。

私なりに氏の「文法訳読方式」を理解するならば、次のようになる。すなわち、ある程度以上の英語力があるであろう大学生に対し、哲学的文学的な含意のある深い英語教材を理解鑑賞させるときの方法論として存在するのが「文法的訳読方式」なのである。とすると、江藤氏の想定する「文法訳読方式」と、私の考える「文法訳読方式」ははかなり趣が異なっている。というのは、江藤氏の「文法訳読」は英語中級以上の学習者、とりわけあるレベル以上の有名大学を想定しているのに対し、私のはむしろ英語の初・中級者を想定しているからである。私の考える「文法訳読方式」のイメージを羅列してみよう。

(1)学習者の英語力の程度を問わないが、どちらかといえば、英語力がない中学ー高校1・2年生を想定している。

(2)テキストとなる英文に教養的な意義があると想定していない。初学者の場合は、むしろ単純すぎる内容であるのが普通である。

(3)教師は、英文の意味を学習者が理解するために和訳させるというよりは、英文を文法通りに正しく理解しているのかをチェックするために和訳させる。

(4)英文法を理解しているか否かチェックするための文法訳読なので、自然な日本語に訳させるというよりは、むしろ直訳的な日本語を求めるのが普通だ。

(5)教師は、学習者に対し常に文法訳読を要求するのではなく、必要に応じて適宜求める。


今回はかなり最初の予定の文章とはかなり脱線してしまった。しかし、ちょっと大事な覚え書きだと思うので、アップしておく。

しかし、こういう話題は、言葉の定義なりイメージなりを明確にしないと全然ダメですね。


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