今まで仕事の中でいろんなデザインをしてきた。
パンフレットの類いも、もう数え切れないほど。
その中でも、印象に残っているデザインといえば、たぶんこのパンフレットになる思う。
今から7年くらい前にデザインを担当した、某企業の事業案内。
この会社は、いわゆる工業系の企業なのだが、その頃のボクは、工業関係の広告宣伝の
デザインの実績は皆無だった。
だから、その頃の心境を正直に吐露すれば、何をどのようにデザインをすればいいのか、
皆目検討がつかず、かなり不安だった。
担当の営業社員に同行して、クライアントの社長と何度も会って打ち合わせをした。
その中で社長が言ったひとことが、ボクの頭の中に電球を灯した。
「工業系のパンフレットには思えない、“なんじゃ、こりゃ”って驚くようなのを
作ってよ」
そのひこととが僕の中で突破口になったことを今でも覚えている。
その頃のボクにとって“なんじゃ、こりゃ”といえば、横尾忠則のデザインだった。
広島現代美術館で開催されていた展覧会に行って、状況劇場時代のポスターにひどく感化されていた。
でも、なかなかその作風のデザインを、実際の仕事の現場で使うチャンスがなかった。
うん、今回こそ、横尾忠則しかない。
そう決めたら、とことん横尾忠則一直線でデザインした。
パクリだとか、盗作だとか言われるかな?
でもいいや、だって横尾忠則、好きなんだもん(笑)
で、出来上がったのが、このパンフレットだった。
それでも最初にクライアントに提案するときは、さすがに緊張した。
別の意味で驚かれて激怒されるのではないかと・・・。
しかし、その不安は杞憂に終わってくれた。
社長は予想以上に喜んでくださって、他にもデザイン別に何パターンか提案したのだが、
このデザインに即決した。
その時、それまで経験したことがないほどの安堵と喜びを感じたことを今でもよく覚えている。
後日談だが、商談で社長がこのパンフレットを活用された時、商談相手が、非常にこのパンフレットを
気に入り、“自分の会社のパンフレットもこんなデザインにしよう!”と言われたそうだ。
デザイナーにとって、勲章のような話だと思う。
どんな業種でもそうだろうが、日頃の仕事は、自分の意に沿わない仕事がほとんどだ。
9割5分がそんな仕事だと言ってもいい。
でも中には5分ほどだが、この時のように、やりたいように出来る仕事もある。
そんな5分の仕事がエネルギーとなって、残りの9割5分の仕事を動かす原動力になることも
あるのではないだろうか。
この仕事を通して、ボクはそんなことも感じた。
パンフレットの類いも、もう数え切れないほど。
その中でも、印象に残っているデザインといえば、たぶんこのパンフレットになる思う。
今から7年くらい前にデザインを担当した、某企業の事業案内。
この会社は、いわゆる工業系の企業なのだが、その頃のボクは、工業関係の広告宣伝の
デザインの実績は皆無だった。
だから、その頃の心境を正直に吐露すれば、何をどのようにデザインをすればいいのか、
皆目検討がつかず、かなり不安だった。
担当の営業社員に同行して、クライアントの社長と何度も会って打ち合わせをした。
その中で社長が言ったひとことが、ボクの頭の中に電球を灯した。
「工業系のパンフレットには思えない、“なんじゃ、こりゃ”って驚くようなのを
作ってよ」
そのひこととが僕の中で突破口になったことを今でも覚えている。
その頃のボクにとって“なんじゃ、こりゃ”といえば、横尾忠則のデザインだった。
広島現代美術館で開催されていた展覧会に行って、状況劇場時代のポスターにひどく感化されていた。
でも、なかなかその作風のデザインを、実際の仕事の現場で使うチャンスがなかった。
うん、今回こそ、横尾忠則しかない。
そう決めたら、とことん横尾忠則一直線でデザインした。
パクリだとか、盗作だとか言われるかな?
でもいいや、だって横尾忠則、好きなんだもん(笑)
で、出来上がったのが、このパンフレットだった。
それでも最初にクライアントに提案するときは、さすがに緊張した。
別の意味で驚かれて激怒されるのではないかと・・・。
しかし、その不安は杞憂に終わってくれた。
社長は予想以上に喜んでくださって、他にもデザイン別に何パターンか提案したのだが、
このデザインに即決した。
その時、それまで経験したことがないほどの安堵と喜びを感じたことを今でもよく覚えている。
後日談だが、商談で社長がこのパンフレットを活用された時、商談相手が、非常にこのパンフレットを
気に入り、“自分の会社のパンフレットもこんなデザインにしよう!”と言われたそうだ。
デザイナーにとって、勲章のような話だと思う。
どんな業種でもそうだろうが、日頃の仕事は、自分の意に沿わない仕事がほとんどだ。
9割5分がそんな仕事だと言ってもいい。
でも中には5分ほどだが、この時のように、やりたいように出来る仕事もある。
そんな5分の仕事がエネルギーとなって、残りの9割5分の仕事を動かす原動力になることも
あるのではないだろうか。
この仕事を通して、ボクはそんなことも感じた。