今日の女王サマ

映画、本、音楽、お出かけ、思ったことなどズラズラ書き連ねています。

遠い空の向こうに

2005年11月27日 | 映画&本&音楽&TV
10月に録画しておいた深夜放送の映画です。

NASAの元エンジニアで、今は宇宙飛行士の訓練をしているというホーマー・ヒッカムの自伝が基になった映画。

1957年にロシアが打ち上げたスプートニクが夜空を横切る様子を、自分が住む小さな炭鉱町から見た高校生のホーマーはその時から自分もロケットを作ってみたいと思うようになります。

クラスで一番頭のいいクエンティンは、まわりから変人と呼ばれていて誰もそばへ寄り付かないのですが、ホーマーは彼の力を借りることにします。ロケット作りの仲間はロイリー、オデル、ホーマー、クエンティンの4人。何度も失敗するのは当然ですが、今は当たり前のように見ている、ロケットがまっすぐ上に飛んで行くというあの技術を当時の高校生がやってのけるんだからスゴイです。

町には応援してくれる人の方が多いのだけれど、ホーマーの父親は「役に立たないことに夢中になって」と苦々しい思いでいる様子。
担任のライリー先生の応援もあって、科学フェアで最優秀高校に選ばれ、全国大会に出場することになります。
ここで金メダルを獲得することによって4人とも奨学金で大学へ進むことができます。炭鉱町で炭鉱夫になるしかないと思われていた4人はそれぞれ大学を卒業し、別の職業に就きました。

ホーマーとて最初はデキのいい生徒ではなく、科学フェアに参加したいとライリー先生に申し出た時、「あなたは無理ね、数学が弱いわ」とハッキリ言われています。好きなものを見つけること、それがホーマーの原動力になり、素晴らしい結果をもたらします。

◆ライリー先生は31歳の若さでホジキン病で亡くなるのですが、「あなたたちが奨学金を得て大学に進み、何かを成し遂げることができたら、私の短い人生でも意義があったと思うことができるわ」

◆貧しい家に住むクエンティンを訪ねた帰り、「皆にはこの家のこと、黙っていて」と頼むクエンティンにホーマーは「知事官邸に住んでいても、君が変人であることに変わりないよ」と言います。高校生にしてはうまいことを言いますね。

◆全国大会で金メダルを取った後、尊敬するフォン・ブラウン博士と気付かず握手して、後に父親から「博士に会えなかったんだって?(残念だったな)」とからかわれた時、「僕の英雄は博士じゃないから」(父さんが僕の英雄なんだから、気付かなかったとしても全然平気さ)

この3つは私の好きなシーン。もっとあるんだけど、もう十分長く書きすぎたのでこの辺でやめます。若い人に何を観せたらいいだろう、と相談されたら私はこの映画を迷わず勧めます。