★ reiGの『日記シックスは2人いた』 ★

山梨でHRバンドのドラマーをやってます
マツダ・アテンザと野球が大好きです

読書日記 (東野圭吾/容疑者xの献身)

2006-10-01 | 
ベストセラー作家・東野圭吾の直木賞受賞作「容疑者xの献身」を読みました。
なんでアレやアレでなくてコレが直木賞?という大人の事情はさておき、
本当に素晴らしい作品です(この作品には、推理作家協会賞の方が似合いますがね)。

中盤に犯人が起こす意外な行動が、とんでもないトリックの伏線となっているなど、
ミステリーとして見事な完成度を持っていますし、
常識ではありえない仰天のトリックも、特異なキャラクター造形によりそれなりの説得力を持ち、
さらに小説のプロットに欠かせない、重要な要素となっています。

近年にない、倒叙型本格推理の傑作でした。


読書日記 (有川浩/空の中・海の底・図書館戦争)

2006-10-01 | 
最近話題のライトノベル(出身)作家、有川浩を固め読み。

まずどの作品にしても、普通ならギャグかホラ話にしかならない異常な世界観を、
それなりに説得力のある作品とする構成力には、脱帽です。
特に図書館版・軍隊風「エースをねらえ(というか『トップをねらえ』)」という、
なんじゃそれ?の「図書館戦争」が、さわやかな青春少女成長物語に仕上がっているのは、
細かいディティールに対するこだわりの勝利でしょう。
「空の中」のツンデレヒロイン、「海の底」の型破り自衛官ペア等、
ライトノベルにありがちな性格設定の登場人物たちを、
軽薄なキャラクターに感じさせない描写力もさすがです。
ただ、人物造形のバリエーションは、まだ少ないかもしれませんね。

個人的には、「海の底」の男(漢)達の生き様が良かったです。
絶望的な闘いに挑む、機動隊員たちの姿は感動的でした。

CD日記 (Bob Dyran/One Too Many Mornings)

2006-10-01 | ロック
これは、日本でも未だ大きな人気を誇るボブ・ディランの数ある名曲のなかでも、
私が本当に大好きな曲です(特にライヴ盤)。

別れのときを迎えた二人のことを歌った切ない歌なのですが、
叙情的な歌詞と、味のあるギター・プレイが心に迫ってきます。

特に、「You're Right From Your Side,I'm Right From Mine(君は君で、僕は僕で、
お互い間違っちゃいない)」という歌詞に、男女(人間)関係の難しさを考えさせられます。
また、サビの最後において「A Thousand Miles Behind(遥かうしろ、過去)」と、
二人の通り過ぎてしまった過去を歌っているのですが、ライヴにおいては、最後の4番のみ、
「A Thousand Miles Away(遥か先、未来)」と歌詞を変え、二人のこれからを暗示しています。

果たして二人は、またやり直すことができたのだろうか?