ちょっといいな、ちょっと幸せ

映画、アート、食べ歩きなどなど、私のちょっといいなを書き留めました。

歌舞伎座さよなら公演 九月大歌舞伎

2009-09-12 14:44:20 | おでかけ
  
 【 歌舞伎座さよなら公演・九月大歌舞伎 】 昼の部 9月9日(水)

   竜馬が行く 最後の一日
        配役 坂本竜馬      市川染五郎
            近江屋女房すみ 市川高麗蔵
            近江屋新助    市川猿弥
   時今也桔梗旗揚
        配役 武智光秀      中村吉右衛門
            四王天但馬守   松本幸四郎
            桔梗         中村芝雀
            園生の局      中村吉之丞
            皐月         中村魁春
            小田春永      中村富十郎
   お祭
        配役 芸者         中村芝翫
            鳶頭         中村歌昇
            鳶頭         中村錦之助
            鳶頭         市川染五郎
   天衣紛上野初花 河内山
        配役 河内山宗俊     松本幸四郎
            腰元波路       市川高麗蔵
            松江出雲守     中村梅玉


 幕開きの司馬遼太郎原作「竜馬がゆく」は三部作の完結編「最後の一日」。染五郎演じる坂本竜馬は清々しく豪放で華がありました。近江屋新助を演じる猿弥の芝居の巧さが目を引きました。「時今也桔梗旗揚」は、武智光秀を演じる吉右衛門の陰影に富んだ演技と、滋味のあるセリフがとても良かったです。小田春永を演じる富十郎のきっぱりとした口調と間のとりかたは格別でした。「お祭」では賑やかに歌舞伎座との別れを惜しみました。芝翫演じる芸者の舞は艶やかで、流れるようで美しかった。そして、この日の目当ての「河内山」。粋でおとこ気が売りの河内山宗俊を演じる幸四郎がとにかく素晴らしかった。のらりくらりとやり過ごしたり、凄みを効かせたり、流石と思う場面が続きました。宗俊がふてぶてしく啖呵を切る場面は痛快でした。最後の「馬鹿め」も流石幸四郎と惚れ惚れとする重厚な形で見事でした。
 歌舞伎座は、歴史を重ねた美しい建物です。私は、歌舞伎座の日常からかけ離れた雰囲気と、随所に日本らしさを感じられるところが好きです。この日で建て替えの為閉館まであと234日とのこと。やはり惜しいような気がしました。