お魚教室
1月30日(金)
給食週間の最後を締める「お魚教室」。
これは、唐津市水産振興課の主催事業で、希望する学校が多いので、毎年は実施できない体験型の学習です。
水産振興課、唐津魚市場、そして、鎮西給食センターの皆さんのご協力により、「お魚を上手に食べる」ことをねらいとして、5年生の2クラスで実施しました。
はじめは、お魚クイズです。
唐津港に揚がる、給食にもよく出てくる魚を中心に、問題が出されました。
上の写真のお魚は「ヤズ」。
目から尻尾にかけて黄色いラインが続くのが特徴です。
このあたりでは、「ヤズ→ハマチ→メジロ→ブリ」と大きくなるにつれて名前が変わる、出世魚です。
これは「ヤリイカ」。
「ケンサキイカ」とも呼ばれます。
唐津や呼子のイカ料理の店で刺身になって出されるのがこれ。
イカの中で最も美味だと言われています。
クイズに出されたお魚の中から「アジ」が選ばれ、3枚におろす実演ショーが行われました。
「アジにはうろこが少ないのですが、そのかわりに「ゼイゴ」と呼ばれる硬いうろこのようなものが、尻尾から側線に沿って、体の半分くらいのところまでついています。
「このゼイゴを取るところから始めますよ」
「次は、頭を落とします」
見事な包丁さばきで、アジは、たちまち3枚に開かれてしましました。
「この骨のつくりを、しっかりと見ておいてくださいね」
「魚を食べるときに、この骨を上手にはずしながら食べていきますよ」
続いて、いつもおいしくて栄養満点の給食献立を作っていただいている、給食センターの前田先生から、魚の5大栄養素についてのお話がありました。
(1)筋肉をつくるタンパク質
(2)血をつくる鉄分
(3)脳の働きを良くし血液サラサラにするDHA
(4)疲れを回復するタウリン
(5)骨をつくるカルシウム
特に、アジやイワシなどの青魚やマグロ、カツオに多く含まれる(3)のDHAは、不飽和脂肪酸と呼ばれ、常温でも固まりにくい脂肪酸です。
脳神経の伝達物質であるリン脂質の主要成分でもあります。
しかも、人間の体の中で生成することができないため、外部から摂取しなければなりません。
そのため、血液の流れを良くしたり、脳の働きを良くしたりしてくれる、とっても大事な栄養素として、特に成長期の子どもたちにぜひともとってもらいたい栄養素です。
このDHAをはじめ、多くの栄養素を含んでいるのが、何と魚の「血合(ちあい)」の部分だということを初めて知りました。
焼いたり煮付けたりすると、少し黒くなっている、あの何となくよけたくなる部分です。
このお話をしっかりと聞いた子どもたちは、次からは「血合」の部分をしっかりと食べることでしょう。
続いて、実際にお魚を食べる前に、上手な食べ方のビデオを見て学びました。
魚を食べるのが苦手な子どもの多くは、骨があるからいやだと言います。
その骨を、箸で上手にはずしていく場面を見て、子どもたちも食べ方がよく分かったようでした。
いよいよ、実際に食べる時がやって来ました!
1人1尾ずつ、美味しそうに煮付けられたアジを受け取りました。
「いただきます!」
習ったことを思い出しながら、箸を動かす子どもたちです。
骨を上手にはずしていますね。
骨をはずしたら、身を一口大にとって、口に運びます。
魚を食べる時のきまりがあるそうです。
どんなときでも、右利き左利きに関係なく、頭は左、尾は右。
片面を食べ終わっても、ひっくり返さないで、背骨をはずしてから、もう片面の身を食べること。
いや、私たちも勉強になります。
お魚教室を終えた講師の先生方から、
「とても活発な子どもたちで、楽しく勉強ができました。いい子どもたちですね!」
と、お褒めの言葉をいただきました。
魚を触ったり食べたり、とってもいい学習をした子どもたちです。