platea/プラテア

『ゲキxシネ五右衛門ロック』『The Musical AIDA』など、ミュージカルの話題作に出演の青山航士さんについて。

Sunday Bloody Sunday

2006-03-31 | ビューティフル・ゲーム
 時間つぶしに入ったスターバックスでストーンズの曲がかかっていました。私には、一畳半ほどもあるポスターを宝物にしていたストーンズフリーク時代もあるのです。通学カバンにもあのマークをつけて皆から嫌がられていました。懐かしいわ~、あれはどこに行ったのかしら・・・などと考えていると、どこからともなく「ジョン・レノンがアイルランドについて歌った歌がある」という記憶が湧いてきました。ストーンズを聞いてレノンを思い出す・・・早くも認知症かもしれませんがそれはさておき、『ビューティフル・ゲーム』のことを知ってから今日まで一度も思い出さなかったこの記憶、間違ってはいませんでした。
 1972年の"Sunday Bloody Sunday"、同年1月、デリーの街で、英国軍への投石からはじまった混乱のなか、少年を含むアイルランドの一般市民13名が軍によって射殺されたことを知ったレノンが創った曲です。今歌詞を改めて読むとひたひたと悲しみと怒りが迫ってくるようです。『ビューティフル・ゲーム』の時代を歌っていたとは・・・著作権にふれると思いますので、このページでは歌詞をご紹介できませんが、どうぞ"John Lennon, Sunday Bloody Sunday"で検索して全文をお読みください。
 現在のベルファストは近代的に整備され安全になってはいるそうですが、爆弾テロを防止するため街にはコインロッカーがないのだそうです。南のアイルランド共和国にはたくさんあるアイルランドの名産品のお店も殆どなく、英国旗のユニオン・ジャツクがはためき、装甲車も時折通るといいます。びっくりするのは「カトリック地区」のツアーがあり、その一角は街の近代化に取り残されたような雑多な雰囲気なのだそうです。IRAを賞賛する壁絵=住民の意思、ではないにせよ、長い差別の歴史に比べれば、IRAが起こす報復のテロ行為はわずかに過ぎない、という住民感情もあるようです。
 U2は、テロ行為を全面的に否定し、それを公言したために暗殺リストのトップに上げられていたこともあると聞きます。嘆きが暴力に変わる、それを止める力を持つ創作を、ウェバーもレノンもU2も望み、私たち聴衆に投げかけている気がします。

バロン・コージの秘密

2006-03-28 | うたっておどろんぱ!
 『ビューテイフルゲーム』開幕中ですが、あゆあゆさんのレポでも触れられていた、青山航士さんの跳躍を想像するうちに、オタク心に歯止めがかからなくなりました。
 フロアを蹴って上がってから、「ふわっ」と空中でさらに浮き上がるような青山さんのジャンプに心を奪われた方、とても多いのではないでしょうか。あの「浮き上がる」感覚をバレエでは「バロン(Ballon)」と呼んでいます。
 身体が一度床を離れてしまえば、そこから人体がさらに「浮き上がる」というのは物理的には無理なのだそうです。跳躍する瞬間の、垂直方向と水平方向への力はひとつの放物線を描くだけなのです。でも私たちの目には青山さんが「浮き上がっている」ように見える。それは運動の重心ではなくて、跳躍している身体の重心を空中で引き上げる-具体的には腕を上げたり脚を広げたりする-ことに成功しているために、そう見えるのだそうです。
 自分の身体の重心を空中で引き上げる・・・ある程度以上の滞空時間も必要とされるうえ、口で言うほど簡単ではなく、また跳躍運動が描く放物線にうまく合わないと「浮いている」ようには見えないそうです。コンマ何秒の世界なので、それは本当に「一瞬の技」なのです。また練習したからといって必ず身につくものでもないようです。
 「精巧」という言葉がぴったりの青山さんの身体は、この重心のコントロール力がとにかく並外れて高いと思います。バロンはそのひとつにしか過ぎませんが、あの「ふわっ」と浮き上がるようなジャンプには、誰だって目を奪われますよね。オールド『うたっておどろんぱ!』のプロレスパロディ、WWDダンスバトル編で青山さんのリングネームは「バロン・コージ」でした。これはBaron(男爵)でも素敵ですが、Ballonのほうがぴったりです。
 

あゆあゆさんから『ビューティフル・ゲーム』初日レポ!!!!

2006-03-28 | ビューティフル・ゲーム
おはようございます。あゆあゆさんから『ビューティフルゲーム』初日レポを前記事のコメント欄に頂きましたので、こちらにコピーします。青山さんのファンは興奮する内容です。覚悟の上、読んでください



『ビューティフル・ゲーム』初日参戦! (あゆあゆ) 2006-03-28 01:16:04

行って参りました、本日27日の初日『ビューティフル・ゲーム』!!!

ほとばしるような若いエネルギーと、青春の甘さや切なさ、歴史に翻弄される個人、「戦い続けること」の意味・・・、途中20分の休憩を挟んで、2時間35分、私のなかで様々なことが駆けめぐったような気がしています。

なるべく落ち着くように自分に言い聞かせているのですが、興奮状態ですので、何卒おゆるしを~。青山さん、危険なぐらいにカッコよすぎますから、どうぞ皆様ご注意ください。なんと言っても、青山さんの「見せ場」、と言いますか、このミュージカルの「見せ場」は、「決勝戦」のシーンです。「演技者。」の番組に関するコメントで、「スローモーション」のことには触れましたが、それは勿論、青山ファンなら、もう感涙もののシーンです。客席に座っていながらにして一瞬「無重力状態」を味わえるジャンプの各種(スミマセン、バレエの用語で説明したら、きっともっと具体的に視覚化できますよね・・・)!とにかく、マクニーリーさんが「バレエの要素を取り入れた」というだけあります!それから、パンフレットに同じくマクニーリーさんの言葉としてあったのですが、ダンサーが学ぶ機会を作るために、サッカー教室を開いた、というだけあって、ダンスとサッカーが見事に融合したような動き、とっても迫力のある、インパクトのあるシーンとなっています。もうこれは、青山さんのためのシーンといってもよいぐらい!舞台で青山さんのああいう動きを見るのは、少年隊版、そして嵐版の『ウエストサイドストーリー』以来でしょうか。「ダンス」ということなのでしょうが、いわゆる「ミュージカルのダンス」という感じでもないような気がして、舞台をサッカー場に移した『春の祭典』と言う感じもしました。(コレとっても思いつきの感想ですので、なんだかトンチンカンなこと言ってるファンがいるな~、ぐらいに考えてください。へーまさん、バレエ初心者のたわごとだと思いますから、ご覧になった暁にはどうぞ訂正してくださいませ~~~)ちなみに青山さんは、濃い目の水色のユニフォームの11番ですよ!お見逃しなく!

それから、「パーティー」のシーン!つまり、先日のコメント欄で取り上げたサントラCD版のThe Craicにあたるシーンです。やはりこのシーン、「決勝戦」で勝ち抜いたジョンたちが、その打ち上げパーティーをするという場面で、今回の作品のダンスシーンのなかでは、一番「ミュージカル」らしい場面と言えるダンスシーンでしょうか。私個人としては、この曲、初めてサントラCDを聞いて、イントロ部分のリズムとメロディーに触れたとき、青山さんがこういう曲で踊るの見たかったのよね~~~、と無性に思ってしまったものでして、ものすごく期待していったのですが、期待を遥かに上回るものでした。とにかく「カッコイイ」のです、青山さんが!!!ダンスもしぐさも衣裳も、とにかく青山さんがカッコイイ!!!決して激しく動き回るようなダンスではないのですが、ファンの皆様なら、帰り道に「ボトルのギネスビール」を一気に飲み干したくなること間違いなし!激しくネタバレしてしまいそうなので、これぐらいにしておきます。あれはもう「罪」です。

あととても短いですが、アイリッシュ・ダンスを踊るシーンもあります。また監獄などのシーンでは、影がさす青山さんの「ダークサイド」の魅力が印象的でした。言うまでもなく、やはり舞台での立ち姿、存在感、オーラは圧倒的で、アンサンブルを引っ張っているような印象を受けました。

パンフレットには、アンドリュー・ロイド・ウェーバーとベン・エルトンの対談形式のインタビューが掲載されているのですが、ウェーバーは、エルトンの「憎しみを抱えて生まれてくる子供などいない」という草稿段階の台詞を読んで、このミュージカルのアイデアの重要さを自覚したのだそうです。それに対してエルトンは、自分の父親もナチス・ドイツからの亡命ユダヤ人であることを述べていて、その父親の少年時代の体験というものに発想を得ている、というようなコメントをしていました。今回の『ビューティフル・ゲーム』は、『グランドホテル』とは全く趣を異にする作品ですが、ミュージカルというものをつくりあげている人々をつないでいる何かを感じてしまいました。

今日は、マクニーリーさん、そして、V6の坂本さんが客席に座っておられました。休憩時間には、ホールを出たすぐのベンチに一般客に混ざってマクニーリーさんが座っていらして、談笑されていました。
取り急ぎ、乱文、興奮しすぎ初日レポですが、送信します~。


『ビューティフル・ゲーム』横田裕市さんのブログで・・・

2006-03-27 | ビューティフル・ゲーム
 いよいよ開幕ですね。全国の青山航士ファン、気持ちだけは東京に結集しているのでは・・・
 行けなくて辛い想いをされている方もたくさんおられると思います。
 そこで、というわけではありませんが、私なりに掟破りをいたします。
 今回の舞台『ビューティフルゲーム』に出演しておられる横田裕市さんのブログ"「「市」」(いち)横賃"で3月26日付け、青山さんがお写真つきで紹介されています。
 何が掟破りかというと、管理人さんがご本人様と別におられるのではない共演者の方のページに、私のようなコテコテの青山航士ファンがお邪魔するのは気がひける、まして私的なファンページで紹介するのは・・・と思い、共演者の方のブログ、日記のご紹介は見つけても控えることにしていたのです。
 でもお写真があまりにチャーミングなのと、他の出演者の方々もご紹介されているので、このような暴挙に出ました。
 リンクはこんなにお忙しい時期に許可を伺うのもはばかられるので、どうぞYahooもしくはGoogleで、横田さんのお名前で検索してください。Yahooでは現在11-20件めに、Googleでは1-10件めに表示されます。

 横田裕市さんは日本舞踊を三歳からなさっているとのことです。『二人椀久』『連獅子』『娘道成寺』など、歌舞伎ファンでもある私には一方的に親近感がわく舞台を踏まれているので、密かにブログに通わせて頂いてたのですが・・・今日は特別ボーナスを拝領した気分です。ご覧になる皆さんも深い感謝と共にお邪魔してください~。

日テレ「ズームイン!!SUPER」で

2006-03-26 | ビューティフル・ゲーム
 前の記事をアップした後、櫻井翔さんファンの方のマメさを見習って、『ビューティフルゲーム』開幕日3月27日(月曜日)のワイドショーHPめぐりをしたら・・・あ、ありました。日テレ朝5:30~8:00の「ズームイン!! SUPER」のエンタコーナーで「櫻井翔、安良城紅ミュージカル」の文字が・・・。
 放送時間帯が恐ろしく長いので、エンタコーナーが何時くらいにあるのかご存知の方、また他にワイドショー情報をご存知の方おられましたら是非教えてください♪ 

『ビューティフル・ゲーム』美術は土屋茂昭さん

2006-03-25 | ビューティフル・ゲーム
 開幕間近になりました。もう青山劇場は観客を待つだけ、という感じでしょうね~。
 美術は劇団四季で長く活躍され、現在はフリーの土屋茂昭さん。83年には劇団四季でアンドリュー・ロイド・ウェバー作品『CATS』を、また、85年の青山劇場のオープニング公演も手掛けておられるとのことです。ウェバー作品も、劇場の特徴も良くご存知に違いありません、期待大です~! 
 青山航士さんとの接点は98年の長野冬季オリンピックで、開閉会式で美術のスーパーバイザーを務めておられます。青山さんは開会式にダンスで出演しておられるのですが、ビデオなどお持ちの方、青山さんの姿も記録されているかもしれませんね。
 
 今日は5年間続いた『うたっておどろんぱ!』15分版の最終放映でした。5年前の青山さんは今の青山さんを予想していたでしょうか。始めの頃もとても魅力的だけど、私はやっぱり今の青山さんのほうがずっと素敵だと思います。また新たな番組で新たな視聴者との出逢いを重ねていかれること、とても嬉しいです。そうそう、ワルスキーノの復活もあるかも~♪
 

「時よとまれ、お前は美しい」・・・スローモーションなら尚更に

2006-03-23 | 表現者 青山航士
 3月16日付けの「フジTV『劇団演技者。』で特番!」へ、あゆあゆさんから青山さんが「決勝戦のシーン」でまるでスロー再生しているような動きをしていたというコメントを頂きました。DVDプレイヤーを買った日からスロー再生ばかりしている私には猫にマタタビな話題です。
 
 WBCでも大活躍だったイチロー選手、うろ覚えの話で申し訳ないのですが、スピードを出して通過する自動車のナンバーを読み、2桁ずつ足し算をするのを繰り返していた時期があるのだそうです。動体視力がいいからそんなことで遊べるのか、それともその繰り返しの末に動体視力が向上したのかはわかりません。ただ、この動体視力にはかなりの個人差があるそうです。
 瞬時にすりぬける車のナンバーを次々と読み取り脳で処理する、それが普通の動体視力では困難なように、ダンサーの一瞬の動きを、少なくとも私の眼は完全には捉えていないらしく、スロー再生するとそのダイナミックさ、繊細さにびっくりする事が多いのです。その美しさは決して写真では味わえない、時間の流れの中でしか捉えられないものですし、実際の時間の流れでは一瞬しか保つことの出来ないバランスの妙を堪能できたりもして、つい長々と見入ってしまうのです。

 それを舞台という実際の時間の中で見せる、そのアイディアは他でも見られるかもしれませんが、あゆあゆさんがスロー再生ではないかと眼を疑うような動き、それを可能にしているのはやはり青山さんの強靭な身体と「血」なのだと思います。
 西洋のダンサーが日本舞踊の何に眼を引かれるかというと、そのスローモーションのような、ゆっくりとした澱みのない動きだといいます。重心のすえ方、膝の使い方に大きな違いがあり、西洋的には最高の技術を持っている彼らであっても、あんなにゆっくりと腰をおとしたりあげたりしたら転んでしまう、というのです。
 青山さんも西洋の技術を身につけた方ですが、例えば「三忍者Ⅵ」後半、森川さんとのからみに入る青山さんの右側面からのショット、ものすごく腰を深く落としながら上体を激しく動かす部分があります。とても危ういバランスなのに、足がまるで床に吸い付くように安定していて、日本舞踊に通じる重心の低さ、膝の強さが見て取れます。西洋のダンサーにはない、青山さんのこの特徴は『森羅』を見たとき以来、ずっと注目してきたところなので、それがスロー再生ではなく『ビューティフルゲーム』舞台上で見られるのなら、とても嬉しいです。もう今日はオタクモード全開。
 青山航士が舞台上で、フットボールの激しい動きを、時間と身体を支配するようにスローで見せる、これはもうブロードウェイでもウェストエンドでも見られないユニークな「日本版」になるに違いありません。いい春になりそうです。
 

3月22日はアンドリュー・ロイド・ウェバーの誕生日

2006-03-22 | ビューティフル・ゲーム
 『ビューティフル・ゲーム』作曲のウェバー卿、7つのトニー賞、3つのグラミー賞、6つのオリヴィエ賞、ゴールデングローブ賞、オスカー、国際エミー賞を受賞し、劇場は持っているわ、一代かぎりの貴族の称号はあたえられるわ、と現代の作曲家としてこれ以上は望めないほどのサクセスストーリーの持ち主ですね~。
 
 作曲以外の面ではたいへんな美術愛好家であり、コレクターでもあるそうです。また、若い頃から教会建築に関心があったということで、Open Churhes Trustとして、閉鎖されている教会を一般に公開する活動もされています。あ~、また宗教の話か~・・・と思われる方も多いと思いますが、教会と西洋音楽の結びつきは、日本では少し想像がつかないほど深いようです。
 
 再現可能な最古の西洋音楽は、6世紀のグレゴリウス教皇時代のミサ曲といわれていますし、有名な作曲家で教会のオルガン奏者だった人も多く(昔のミュージカル=歌劇の作曲家でいうとヴェルディなんかも)、ウェバーの父親もLondon Churchでオルガン奏者を務めていたとか。ソプラノ、という言葉も、もともとは神のいる天にも届くばかりの高い声、ということでsoprano(=上位にある)がそのまま声域を示すようになったということです。ミュージカルに疎い私がいうのは意味がないかもしれないけれど、とくにウェバーの女声曲には、教会音楽に通じるものを感じてしまいます。
 ウェバーは音楽の根っこのところにあるものを自分の深い部分にすえていて、それが彼をこんな桁外れのヒットメーカーにしているのかもしれません。
 
 その分野が生まれたときの根本的な要素を持っているものが魅力的、ということなのでしょうか。青山さんのダンスを見ていても、アカデミックな技術に支えられているけれど、なにかしら、「ひとが踊る」ということの原初的なパワーを感じます。それこそまだ「西洋音楽」も楽器もなかった時代にも、自然の音にあわせて、木や石を鳴らし、人間は踊っていたといわれていますし・・・うん、青山さんは太古の時代にタイムスリップしても、皆の目を引き寄せるダンスを踊っているような気がしますよね。「どうぶつケチャ」の鶴みたいに。

ブルーバードリフトでGood Luck

2006-03-19 | うたっておどろんぱ!
 ついにこの日が、の最終回。「フツーのおたのしみかい」じゃなかったですね! 懐かしめの曲を新振付で見せてくれるなんて、嬉しいです~♪ 最近ファンになられた方にも楽しい選曲だったのではないでしょうか。しかもあの「バラード」まで。改めて見比べると青山さん、今のほうが初披露時よりもさらに絞り込まれてシャープな体型です。西洋のダンサーならそろそろ「重さ」が感じられる頃なんですが、アジアの血の流れる男性ダンサーの美しさはまだまだこれから、『うたっておどろんぱ!プラス』で続けて見られると思うと期待が一層つのります。「おにいさんといっしょ」な照井さん、森川さん、青山さんのソロまでついて15分。この勢いなら5分版になっても内容の濃いものを見せてくれるに決まっています。森川さんがナメクジ~蛇~イグアナ、と卵から生まれるものを演じるのも継承されるのでしょうか。美形なので思いっきりの爬虫類メイクも映えそうですね。
 
 「オーレ オーレ オーレ」で仁美ちゃんが青山さんの肩に乗るのは「ブルーバードリフト」と呼ばれているもの。バレエ『眠れる森の美女』のフロリナ姫と青い鳥のパ・ド・ドゥから名前がついたそうです。何気なくこんな技が盛り込まれているのも「NHK教育の人気番組」の看板に恥じない、本当に魅力ある番組でしたね~。5年間、スタッフ様、出演者の皆さん、本当にお疲れ様でした。幸せを運ぶ「青い鳥」のように、電波に乗って日本中の空をめぐって歌とダンスを届けてくれた、本当に素敵な番組で・・・あっそうだ、過去形にする必要はないですね。4月からまた宜しくお願いいたします。

明日はいよいよ『おどろんぱ』15分版ファイナル!

2006-03-17 | うたっておどろんぱ!
 最近『ビューティフル・ゲーム』の話ばかりでしたが、私も含めて青山航士さんのファンの殆どは、『うたっておどろんぱ!』ではじめて彼のダンスを目にしたと思います。いくら天下のNHK教育とはいっても幼児番組にこんな優秀なダンサーを出すなんて、と最初は驚きました。今でこそ「仕方ない」と思えますが(詳細は05年8月31日付けの記事をご覧ください~)被り物に泣いた日も懐かしく思い出されますねえ。「アメとムチ」的な番組内容にもすっかり鍛えられて、明日の放映がたとえ巷の噂を裏切るフツーの「おたのしみかい」でも傷つかない心構えもできました。
 
 バレエの技術を身につけた人の踊り、というのはテレビ的なかっこよさとは別物、一部のバレエ愛好者だけでホールに集まって楽しんでいるのが実情だと思います。また踊るほうも、技術的に優れてはいても、いわゆる「バレエ向き」の音楽以外には全くのれない、というのもよくある話です。
 ただ、青山航士というダンサーには、こんな枠は全く無縁です。テレビの前のダンスファンではない親子を、身体の動きで語りかけて魅了してしまう人はそういません。「すごいな」と思わせるのはある程度の技術があれば可能でしょうが、「好きだ」と思わせるのはその何倍もの魅力が必要だという気がします。
 
 ・・・ま、いつもの私の繰言はこれぐらいにして、皆さんの今年のベストは何でしたか? ひとつにしぼる決断力はないので、ベスト3はですね・・・。やっぱり登場順で「三忍者」「ピュアピュアダンス」「鶴」でしょうか(メダル好きの国だと思っていたのに、gooブログの絵文字にメダルがないことを今発見・・・)。「マネトリックス パフォーマンス」は一昨年度の元バージョンがあるということで外しました。助演(主演?)男優賞はもちろんワルスキーノ。かっこいいな~。
 

フジTV『劇団演技者。』で特番!

2006-03-16 | ビューティフル・ゲーム
 3月21日(火)深夜25:28~25:58(実際の日付は22日(水)午前1:28~1:58)放映フジTV『劇団演技者。』は『ビューティフル・ゲーム』特集の予定だそうです。ナビゲーターは坂本昌行さん、『ボーイ フロム オズ』の再演の噂が少し現実に近づいた気がします。
 特集番組もないし・・・とぼやいたとたんに朗報です。変更がある場合、分かり次第お知らせしますが、皆様も事前確認のほど~。楽しみですね♪

ベン・エルトンの「どこでもドア」

2006-03-16 | ビューティフル・ゲーム
 『ビューティフルゲーム』の脚本・作詞ベン・エルトンのインタビューによると、この物語を世界の紛争地をめぐる旅のような構成にするというアイディアも持っていたそうです。ドラえもんの「どこでもドア」みたいな感じで、ご本人はとんでもないアイディアとして語っておられますが、日本では案外うけるかも、ですね。コメディアンでもある彼はマシンガンのように話すタイプなのだそうです、ビートたけしさんみたいな感じなのでしょうか。
 イギリスの記者たちはシニカルな人が多いので、彼がアイルランド紛争を題材にしては、ユーモアを生かせなかったことを批判的に書いている記事を目にしましたが、たけしさんも映画では北野武というまったく別の面を見せてくれますし、人を「笑わせる」人たちの心のうちは誰よりも繊細で複雑ということかもしれません。
 幸い日本はいわゆる紛争地でなく、エルトンの「どこでもドア」が開いたら、小休止して考えてみる空間、というところでしょうか。ウェバーもエルトンも色々なところで「若い人たちに見てもらいたい」とメッセージを発していて、その条件も整っているようです。戦争も差別もない国なんてないでしょうが、少しでも良くなるように考える時間のある国で、この作品をもうすぐ見る事が出来ますね。
 
 キリスト教圏に行くと、一日一日にだれか聖人の名前がついているカレンダーを目にします。明日3月17日はアイルランドにキリスト教を伝えた聖パトリックの命日ということで聖パトリックの日。たくさんの街でパレードが行われるようで、さすがは敬虔な信者の多いことで知られる国ですね~。日本でも交流団体が東京、京都などで催しをするようです。『ビューティフルゲーム』関連のものは残念ながら見かけません。どなたかもしご存知でしたらお知らせください♪ お祭りは昨日から始まっているようです。

 聖パトリック・デー

アイリッシュ・ダンス

2006-03-14 | ビューティフル・ゲーム
 昨日、あゆあゆさんから『グランドホテル』詳細レポの続きをご投稿いただきました。2月13日付けの「あゆあゆさんの『グランドホテル』詳細レポ」のコメント欄をどうぞご覧ください。芳香漂うようなあの作品にもう一度浸りたい時、これがあればもう大丈夫!
 遠方で見られなかった、という方も、とっても細やかに正確に再現されていますので是非お読みください。これ以上に詳しいレポートはどこにもありません、本当にご投稿有難うございました。

 さて『ビューティフル・ゲーム』、振付がアイルランド系のマクニーリーさんと聞いた時、ひょっとしてアイリッシュ・ダンスが見られるかな、と思ったのですが、今回の公演は特集番組もないようで、どんなものになるか全く分らないまま、あと二週間で初日! 
 せめてアイリッシュ・ダンスの動画でもないしら、と探しているうちに、6月末から7月に日本公演を行う「ラグース」というカンパニーの広告を見つけました。
 それによると、イングランドによって400年間ほどアイルランドの伝統的文化活動が禁じられていた時期があるのだそうです。にもかかわらず、アイルランドの人々が家の中で密かに親から子へ、子から孫へと伝えてきたから、この民族舞踊は絶えることなく現在も残されている、という話です。上半身は直立し、脚だけで強いリズムをたたき出すあの独特のスタイル、そういわれるとテーブルを寄せた部屋でも可能で、納得します。いっとき流行ったパラパラなんて、もろに日本の狭い部屋で鏡見て練習してるんだな、って感じでしたよね。
 「ラグース」のチラシで、アイリッシュ・ダンスはイングランドに対する「抵抗の踊り」であり「アイデンティティの音楽」と紹介されていますが、映画『タイタニック』の三等客室でのパーティーには、そんな歴史が秘められていたのですねえ。頭の中では早速『グランドホテル』と『タイタニック』がごっちゃになって、ディカプリオのようにタキシードを脱いでシャツ姿で踊る青山さんが浮かびます。アイリッシュ・ダンス、『ビューティフル・ゲーム』で見られるでしょうか~、見たいわ~。
 ・・・とはいえ、アイルランド人だから伝統的なアイリッシュ・ダンスを期待するのはやはり外人の気楽さかもしれません。「フラメンコが好き」なんていうと、スペインの若い人なんかはええ~、とトーンダウンするようです。「ワタシニホンノミンヨウスキデス」という若い人がいたら確かに私たちも「ええ~」なんですけどね。
 日本のダンサーで日本の伝統舞踊を踊る方がそんなにいるとは思われませんが、青山さんの「鶴」「三忍者」なんか思い出すと、ストレートな伝統舞踊ではないにせよ、その人の血の中にある何かが見えるのってすごく魅力的だな、と思います。マクニーリーさんはどう自分の血を表現されるでしょうか。待ち遠しいです。

今日は(も?)ミーハー

2006-03-13 | ダンスファンの独り言
 『テネシーワルツ』以来、覗かせていただくのが習慣になった神崎順☆様の日記、3月9日には青山さんのお写真が・・・。トップページの"Jun's Diary"から拝見できます。gooに移ってからは初めてのご紹介なので改めてURLを。

神崎順☆様 公式サイト Jewel

 化粧に気合の入らない日(殆ど毎日)などは眩しくて正視できないほど美しい順☆様のお写真がいっぱいです。お忙しい毎日なのにどうやってお手入れしておられるのでしょうか。あ、モトが違うのですよね~。せめて夜更かししていないで早く寝よう・・・。
 
 遅れましたが,一昨日so-netと合わせて70000pvを超えました。たくさんの方にご覧頂いてとても嬉しく、心からお礼申し上げます。ただ、gooでは順次アクセスデータが消えていく仕組みなので、私も初心に戻って数を意識せずに行きたいなと思っています。これからもどうぞ宜しくお願いします。

『ビューティフルゲーム』と『ウエストサイドストーリー』は・・・

2006-03-11 | ビューティフル・ゲーム
 『ビューティフル・ゲーム』、青山さんが出て、演出・振付はマクニーリーさんで主演が櫻井翔さんで・・・と言うわけで当然思い出すのは『ウエストサイドストーリー』です。
 以前にも書きましたが、ユダヤ系アメリカ人であるジェローム・ロビンズはWSS発案当初、ユダヤ教徒とカトリック教徒の対立を背景にしていたそうです。12月23日付けの「メリークリスマスと言わないで」でも触れたように、金利を得ることをはじめとして、この二つの宗教は相容れないのですよね。
 でもこの時は、バーンスタインとローレンツが1920年代にすでに同じ設定のコメディがあるからと賛成しなかったそうです。そのコメディの題名は"Abie's Irish Rose"で、カトリック教徒はアイルランド系アメリカ人、というお話。ロビンズと、彼に直接指導をうけたマクニーリーさんは、この「対立」を超える師弟関係だったのですね~。マクニーリーさんがルーツであるアイルランドを舞台に、コメディではなくミュージカルで正面から宗教的対立を描くことになったのも、日本的に言うと「縁」なのかもしれません。
 
 アメリカは新しい国で、「伝統」や「継承」という言葉ではあまり語られていませんが、ヨーロッパのオペラハウスの歴史や、日本の伝統芸能の「家」による継承はなくとも、文化の違い、過去の傷跡を超えて「人」がテーマを受け継いでいく、その歴史を刻む1ページに立ち会えるようで嬉しいです。色々な人種を受け入れてきたアメリカには、それだけ人材を一から育てる力がある、ということなんでしょうか。アメリカでダンスを学んだ青山さんの創造のエネルギーも、かなり強烈ですものね。WSSがそうであるように、ミュージカルそれ自体の表現領域を広げるような作品を期待してます。