『ビューティフルゲーム』の脚本・作詞ベン・エルトンのインタビューによると、この物語を世界の紛争地をめぐる旅のような構成にするというアイディアも持っていたそうです。ドラえもんの「どこでもドア」みたいな感じで、ご本人はとんでもないアイディアとして語っておられますが、日本では案外うけるかも、ですね。コメディアンでもある彼はマシンガンのように話すタイプなのだそうです、ビートたけしさんみたいな感じなのでしょうか。
イギリスの記者たちはシニカルな人が多いので、彼がアイルランド紛争を題材にしては、ユーモアを生かせなかったことを批判的に書いている記事を目にしましたが、たけしさんも映画では北野武というまったく別の面を見せてくれますし、人を「笑わせる」人たちの心のうちは誰よりも繊細で複雑ということかもしれません。
幸い日本はいわゆる紛争地でなく、エルトンの「どこでもドア」が開いたら、小休止して考えてみる空間、というところでしょうか。ウェバーもエルトンも色々なところで「若い人たちに見てもらいたい」とメッセージを発していて、その条件も整っているようです。戦争も差別もない国なんてないでしょうが、少しでも良くなるように考える時間のある国で、この作品をもうすぐ見る事が出来ますね。
キリスト教圏に行くと、一日一日にだれか聖人の名前がついているカレンダーを目にします。明日3月17日はアイルランドにキリスト教を伝えた聖パトリックの命日ということで聖パトリックの日。たくさんの街でパレードが行われるようで、さすがは敬虔な信者の多いことで知られる国ですね~。日本でも交流団体が東京、京都などで催しをするようです。『ビューティフルゲーム』関連のものは残念ながら見かけません。どなたかもしご存知でしたらお知らせください♪ お祭りは昨日から始まっているようです。
聖パトリック・デー