ゲイリーマンのカミングアウト的思考

長年サラリーマンしながらLGBT活動。45歳にしてフリー。同性愛者らが自分らしく生きられる社会を地方から目指す。ミラー版

宮沢元首相の遺言

2007-06-29 02:14:23 | Weblog
戦後の日本の体制にずっと関わってきた宮沢喜一氏が亡くなったニュースは
改めて世代が移っていくことを思い知らされた。

戦争につながらないようにと、あらゆる力を抑え
大きな蓋をし続けてきた戦前生まれの政治家がもうほとんどいなくなった。

中国新聞「宮沢喜一元首相が語るハト派の伝言」
http://www.chugoku-np.co.jp/kikaku/hato/

なかなか勉強になりました。

読んでいると、政治の中枢にいながら常に斜に構えてものを見ている様子が
無責任にも感じられるけれど、それはそう努めていたのだろうことも分かった。

じゃないとあれだけ長きに渡って、日本の行く道に関わっていくことなんて
出来ないのかもしれないけど。

しかし、ここまで戦後日本の体制そのものを生き字引のように知っている人が
いなくなるというのは、本当に大きな蓋が外れてしまうのではないか?
と思ってしまう。

ヨーダのようにいつまでも生きてもらうわけにも行かないのだろうが、
とても心細い思いもよぎる。

長く自民党という与党にいた立場から、「与党の都合がよいほうが良いのだけど」
と前置きしながら、国民にとってはこうした方がとボソっとしゃべるところは、
まさに市民へ向けての伝言なのだろう。

中でも気になった文面から抜粋・・

■■
「戦後の日本で一番いいことは」と聞かれれば、私は「自由があること」
と答える。これこそが社会の活力だからだ。
ですから、これからの時代を生きていく人たちは、自由の制限につながるような
芽を常に摘み取っていく―その努力を怠らないでほしい。

人のために(尽くすことが)社会に対する自分の務めであるという考えが
出て来なければならない

「自由」を守り、育てるという不断の努力、つまり「人のために尽くすという
社会に対する務め」があってこそ、豊かな社会が生まれるという意味だ。

モラルの著しい低下など、自由を粗末にしすぎて、逆に自由を制限しようとする
風潮が生まれている今、宮沢首相が残した「大樹深根」の意味が突きつけられている・・・



コメント
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