ゲイリーマンのカミングアウト的思考

長年サラリーマンしながらLGBT活動。45歳にしてフリー。同性愛者らが自分らしく生きられる社会を地方から目指す。ミラー版

ゲイとしても注目の仏大統領選挙

2007-05-06 02:31:55 | Weblog
いよいよ明日、フランスの新大統領が決まります。

保守与党のサルコジ氏か、社会党のロワイヤル女史か。
この2人の決選投票が6日に迫ってきた。

ロワイヤル女史は、政権をとれば同性結婚を合法化すると明言しています。
その意味でも関心があります。

サルコジ氏は新自由主義の考えをフランスにも取り入れ、国際的な競争力を
持てるように切り替えよう!と主張し、当選の可能性が高いようです。

近場の調査で10ポイント差ほどらしいので、そのアナウンス効果が
どう結果するか分かりません。

確かに労働者の権利が世界から見て異常に高く、残業はさせられない、
長期休暇もザラ、これを無くしてもっと働けば世界と戦え、また強いフランス
に復活するのだとサルコジ氏は唱えているそうです。

日本でも、労働組合の馴れ合い化と競争の無さから規制緩和を認める風潮と
なり、頑張った人が報われる社会になるべきだとの聞こえの良さに、若者も
ジャパンドリームを夢見て推進しました。

俺もその意識は高かった方です。
既得権を許し、頑張ってもこの程度、と未来が開けないこの日本のままでは
嫌だなって思っていました。若者は既存社会に疑念を持つものですから(笑)

でもそれが行き過ぎてしまって格差社会へと突き進んでしまった。

金や権力を握った層は、際限なく傍若無人になる。
若いうちはそのことに気が付かないでいた。

自分は勝ち抜く!とか自分は大丈夫!とかそう思っちゃうんですよね。

あのフランスも世界中で巻き起こってる新自由主義の嵐に飛び込む選択を
国民自ら求めていくことになるのか?

競争に勝つという名目で、弱いものを切り捨てる思想のサルコジ氏
少数者に優しい社会をと訴えるロワイヤル女史

ロワイヤル女史の訴えは今までと同じで変化を感じさせず
経済力を上げ、強いフランスを!そうすれば雇用も良くなる!という
サルコジ氏の期待感に負けているらしい。

ロワイヤル女史が当選すれば史上初の女性大統領。
そのイメージのよさでも相当健闘はしているようだがどうなるだろう?

さて、フランスにはパクス法という同性結婚に準ずるようなパートナー制度が
ある。現パリ市長はゲイ。
一部には強烈なホモフォビア(ゲイ嫌悪)が見られるが、国民の6割が同性結婚を
支持するアンケート結果が出ているなど、同性愛者の市民権が年々増している国だ。

ロワイヤル女史が当選すれば、スピードを上げてその勢いは進むだろう。
カトリックのフランスでの変化は、
世界に多大な影響を与えるに違いないのだけど。

もともと人権意識や個人の権利を大切に考えてきたフランスであるし
今回の変化は少しそのエネルギーを経済に向けよう!と言う感じかもしれませんね。

その程度の方向転換ではすまなくなるのですが・・あとで気が付くのでしょう。
とはいっても、もともと市民意識が強い国ですから、まだましなような気がします。

それに引き換え日本は、もともと国が第一、会社が第一。
このような市民意識が育っていない中で、小泉以降
階層社会への選択を国民が意識も無く?してしまった。

自分だけがよければそれでよい。
自分の立場を高めるためには無理に弱いものを作らねば自分がやられる。
そんな容赦の無い競争社会へ・・

少数者なんて一番に狙われますよね。
日本でも性的少数者は相当数いるはずだけど、大きな連帯を作れるまでには
いたっていない。

こういった厳しい社会の流れの中、日本でゲイが生き残ろうと思えば
自らを隠し、偽って生きるしかなくなってきます。

こうやって自分たち自らの選択によって、自らの立場も生き方も縛ってしまう。
どうしたものか・・本当にどうしたものか・・・どうします?

とりあえず夏の参議院選挙で、少し調整できると良いのだけどなあ。

GayJapanNews
http://gayjapannews.com/news2007/news69.htm

コメント (1)
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