ふむ道,小道,数多く

趣味いろいろ。2014/9に別ブログを合体したので、渾然一体となってしまいました(笑)

Shahnameh : 4 Zal and Rodabeh (1)

2009-12-20 09:52:55 | Kindle
立派な青年に育ったZalは、ある時Mihrabというカブールの王様を訪ねます。Mihrabは賢くしっかりした人物ですがZohakの子孫。お互い好感を持つも、イラン王家の敵とみなされる為、直接カブールの城内には入らず、しばし外でテントを張る事に。

ZalはMihrabの外見の良さにほれぼれ。すると家臣の一人が、お嬢さんは杉のように細く唇はザクロの花のように美しい(どうやら中東では杉とザクロは美しさの象徴ですね)と耳打ち。Zalの心は踊りますがそう簡単に敵の城内に入る事はできません。

一方、Mihrabの後宮では、妻Sindokhtがテントの訪問者の方々は何をお望みで?と興味津々。Mihrabが、Zalとはどういう人物なのかを説明。するとそれを聞いていた娘RodabehはZalにぞっこん。

Rodabehは思わず侍女達に想いを打ち明けます。ご主人様の想いを知った侍女達は、花飾りを作り、Zalの部隊のテントの方角に流れる川に流します。一方、この花を見たZal、「これは"Moon of Kabul"からの贈り物ですよ。」‥‥突然ですが、ここで私、
A Thousand Splendid SunsA Thousand Splendid Suns
価格:¥ 1,303(税込)
発売日:2008-11-25

のタイトルロールであり、元々はカブールの詩人が詠った例のあの詩
One could not count the moons that shimmer on her roofs
And the thousand splendid suns that hide behind her walls
を思い出しました。なるほど、Moonとは、とりわけカブールでは、美しい人の象徴なんですね。

Zalは、お供の少年を1人だけ連れて、早速川伝いに上流へ。そこで庭園を見つけ、鳥を矢で射抜くと、Rodabehの侍女が出てきます。ただし昼間に直接会うのは難しい為、夜まで待たされる事に。夜になるとRodabehが城壁の上に現れ、服をほどいて垂らし、これに捕まって登るよう言います。

‥ここで、私はまた余計な想像をしちゃいました。(^o^;) さすがRostamのお母さん、エオウィンばりの怪力か? ‥‥と、思ったら、Zalは「それはあなたが傷ついてしまう」と、自力で登ります。‥‥ならなんでRodabehにわざわざ服を垂らさせたんだよFerdowsiさんっ(汗)(→勝手な想像ですが、ひょっとすると、オリジナルはやっぱRodabehがZalを引き上げたのかもしれませんねぇ。でも、Ferdowsiさんの時代はイスラムなので、女性がそんな怪力を発揮するのは「いかがなものか」と言われたのかも。。。)

まあ、そんなこんなはどうでもよく、話を聞いただけでお互いに恋をしてしまった位の2人ですから、もうすっかりお互い夢中。朝になってお別れした後、Zalは家来に、Zohak家の姫に惚れたと報告。家来はしぶしぶ、Zalの父Samに報告。


Story Layla and Majnun : 1-9

2009-12-20 09:25:43 | 読書
Story Layla & MajnunStory Layla & Majnun
価格:¥ 1,280(税込)
発売日:1996-02

ベドウィンのあるSayyidは長らく息子に恵まれませんでしたが、ようやく男の子を授かり、Qaysと名付けました。Qaysは美しく賢い子でした。彼は学校に通い、Laylaという女の子に出会い、恋に落ちました。しかし、戒律の厳しい国での事、やがて、皆に後ろ指をさされるようになります。

(出会い方が、ファン・ジニとウノを思い出させる。。。)

どうしても恋心を抑える事のできない若いQaysは、やがて周囲にmad man=Majnunと呼ばれるようになります。そしてLaylaの一族がついに怒りの声を上げ、彼女を家に閉じ込めてしまいます。

悲しみのあまり、Qaysはますます自暴自棄。誰も寄せ付けなくなります。でも、恋の詩を作るのは上手になり、その時だけは、人が聞いてくれました。

ある時、ついに我慢できず、Layla一族の住むテントに忍び込むQays。しかし、彼らに見つかって追い出され、それ以降ガードを固め、入れなくなってしまいました。Qaysの一族も、彼を恥さらしと言うように。。。

しかしここでパパ登場。息子が冷静さを失っているのは、その娘の為と理解したパパは、早速Laylaの一族を訪問。意外にも、彼らはSayyidを歓迎。ご馳走で歓待してくれます。それに気を良くしたパパは、Laylaのパパにお嬢さんを頂きたいと申し出ますが、「あなたは歓迎するが気違いには娘はやらん。」とお断り。

がっかり帰宅のパパは、うちの一族にもかわいい娘は一杯いるぞと慰めます。しかし、Majnunには逆効果。彼は自宅を飛び出し、吟遊詩人気取り。ひとしきり話をすると、倒れてしまいます。一族の人々は、そんなMajnunを担いで帰ります。

(う~~~ん、ウノみたいだ)

何とかMajnunを助けたいお父さん、息子と共に、メッカ巡礼。神の前で恋の悩みから解き放してもらいなさいと勧めますが、Majnun、愛が自分の元気の源、さらに強くなる事を神様にお願いします。(パパ、手立てなし(笑))

メッカ巡礼失敗のニュースはLayla一族にも伝わり、Laylaが汚されると恐れた若頭は思わず剣を抜き、雄叫び。たまたまこれを見ていたSayyidの一族の男がパパに報告。息子の命が危ないと慌てるパパ。しかもMajnunはまた家出。

その頃、あるベドウィンの旅人が、山で悪魔のような骨と皮だけの蛇のような生物を見たと言います。それを聞いたSayyid、生物の特徴が息子に似ている、と、慌てて捜索。ようやく骨と皮のMajnunを見つけ、どうかいつまでも泣いてないで笑ってくれと懇願するも、Majnunは、アリに騙されて笑ったばかりにアリに逃げられご馳走を食べ損なった鳥の話をして、不適切な時には笑えんと、屁理屈。(^o^;)

う~~む、同じKhaled Hosseiniさんの副読本でも、こちらはShahnamehとは全く雰囲気違いますね。Shahnamehの方はまだイスラム教が浸透する前の話で、恋愛はほぼ自由だし、今の所女性の登場人物全て?肉食系女子(^^;)ですが、こちらは完全にイスラムの戒律の世界ですものねぇ。


Run!Run!Run!