Peace!!のブログ

岐阜県富加町の古い家で、小さな店をしていました。暮らしや、ご飯について、政治について思うことなど。

ペテロの葬列

2014-02-27 08:56:19 | インポート
図書館に貸し出しの予約をしていた、宮部みゆきの「ペテロの葬列」がまわってきました。すごく人気で、なかなか借りられませんでした。

けっこう分量のある小説だし、登場人物も多いし、説明的な文章も沢山挟み込まれているのに、ぐんぐん夢中にさせられてしまって、ここのところ寝不足です。昨日の夜読み終わりました。

主人公の杉村三郎さんのシリーズは三作目です。このシリーズの作品はどれも好きです。善良で平凡な男性なのに、なぜか毎回事件の中枢に踏み込む羽目になってしまう。
今回のラストは、この主人公の生活も大きな転換を迎える事になってしまって、夜中に、となりで子供が寝ているのにグズグズと泣いてしまいました。
ショッキングだったし、何というか、事件は終わったのに後味が決して良くないというか。
でも、読んだ後に考え事をしていて、「現実はそんなものだよなあ」と、思ったのです。1つの出来事が終わっても、それで万事解決。という事はなくて、どこかに人間関係のほころびが出来たり、悲しみが心の中に残ったり。
宮部みゆきさんの天才ぶりに、またまたビックリした読書体験でした。
またいつか、杉村三郎さんのその後が書かれるのかなあ。書いてもらえると良いなあ。