Peace!!のブログ

岐阜県富加町の古い家で、小さな店をしていました。暮らしや、ご飯について、政治について思うことなど。

10か月

2012-04-12 09:03:10 | インポート
おかげさまで、お腹の子供は妊娠10カ月に入りました。
うちの子は平均よりも少しだけ大きめだそうで、もう2600gを超えていて、「もういつ生まれてきてくれても大丈夫」と、お医者様からは言われています。まだまだその兆候はないのですけれど。

私の仕事を応援してくださっている方々、Peace!!を気に入ってくださっているお客さま方には、急な休みをとってしまってご迷惑をおかけしていると思っています。社会人としての自覚の無さ、責任感の無さに失望された方もいらっしゃるかも知れません。
けれど、今回の妊娠では、私はお腹の子を何よりも優先する事しか考えられず、結果、長期休暇をいただく、という選択をいたしました。
出産をし、子供の育児が少し落ち着いたら、きっと店に復帰しよう。と思っています。また皆様を良い香りのお菓子やコーヒーでお待ちする日々を過ごしたいと思います。


今日までの毎日は、私にとってすごく辛かったし、もっと呑気に過ごせれば良いのに・・・と感じてもいましたが、その一方長男を亡くし、今お腹にいる子供を授かることで、私は沢山の事を学ぶ事が出来たと思っています。
もちろん流産や死産、不妊など、(これらの事を横並びに羅列する事にも賛否が分かれるかも知れませんが)子供を持つ事にまつわる辛い障害には出会わずに済むのなら出会わない方が幸せなのだと思います。私を例に挙げるのであれば、たぶん、長男を亡くさなければ今回の妊娠をもっと心穏やかに過ごせただろうし、周囲の人たちに心配をかける事もなかったでしょう。義理の両親や両親に悲しい思いをさせることもなかったと思います。
でも、「確実なものなんて何も無いのだ」と、身をもって体験したので、今この瞬間に手にできるものを大切に思う気持ちを得る事が出来ました。永遠を手に入れる事なんて不可能だけれども、永遠にも勝るほどの幸せがたまの瞬間にキラッと光る事がある。
うちの場合は、息子の死を夫と二人で潜り抜ける事が出来て、今はまた、不安と隣り合わせの妊娠期間を夫も共有できているので、これからもきっと起こるであろう辛い出来事だって「この人となら大丈夫かもな」と思えます。そういう安心感はすごく得難いものです。

特に苦労がなく生きてきた私たちが、みんなに祝福されて結婚して、すぐに子供が授かって・・・とトントン拍子だったらどんなに幸せだったか、と、憧れのような気持ちになる事もありますけれど、でも、それだったら今ほどお互いを思いやって生きられてはいなかったかも知れませんから。


最近思うのは、人は誰でもその人自身の人生を生きることしかできない、という事です。いくら話として他人の「辛かった話」を知っていたとしても、やはり自分自身が身をもって経験した辛い出来事の方がしんどいし、重い。
だから、誰にも辛い事の起こらない人生なんて多分ないのです。辛い事が乗り越えられるという事の方が大事。
乗り越えられるのならば、「すごく幸せ」なんじゃないかな、と今、思います。


しんみりするような記事ですみません。では、お医者様から
「今まで安静を心がけてもらっていた分、これからはあるくように!」と言われているので、茶子と一緒に散歩へ行ってきます。