2007年7/29(日)、岩手県立博物館(盛岡市上田字松屋敷34番地)に
ある「植物園・岩石園」に植えられている「クマシデ(熊四手)」が、
沢山の若い果穂をつけていました。
室根山のクマシデ(熊四手)の果穂 2005年9月28日
クマシデ(熊四手)カバノキ科 クマシデ属
Carpinus japonica
山地の谷沿いなど、やや湿ったところに生え、高さ15mほどに
なる落葉高木。樹皮は黒褐色で、老木では縦に割れ目ができて
はがれる。若枝には毛と腺毛がある。
葉は有柄で互生し、長さは5~10cm、幅2.5~4cmの長楕円形また
は狭長楕円形で、先端は鋭く尖り、ふちには鋭い重鋸歯がある。
側脈は20~24対ある。仲間の「サワシバ」とは、葉が細く、基部
がはっきりしたハート形にならないこと、側脈の数が多いことな
どで区別できる。
花は4~5月、葉を開くと同時に花を開く。雌雄同株で、雄花と
雌花が別々の穂につき、どちらも垂れ下がる。雄花序は前年枝か
ら垂れ下がり、黄褐色で長さ3~5cmで雄花穂より大きい。雌花序
は緑色で本年枝の先端につく。
初夏には、長さ5~10cmの長楕円状円柱形の緑色の果穂が枝から
ぶら下がり、秋(9~10月ごろ)に褐色に熟す。果苞はびっしり
と重なりあう。果穂の柄には毛が密生する。シデ類の中では最も
太い。
分布:本州(岩手県以南)、四国、九州
シデの仲間は葉状の苞が目立つ果穂をつけるが、「シデ」の名は
果穂を玉串やしめ縄につける四手にたとえたものといわれる。