ターコイズ別館・読書録

――図書館へ行こう。

161 再古参将棋記者高みの見物 田辺忠幸

2010-11-07 15:48:31 | た行
 図書館より。講談社プラスアルファ新書。

 将棋界では有名な人なのだと思う。
 1931年生まれの筆者が、共同通信の記者として、棋王戦を立ち上げ、初の海外対局を行った。それだけのバイタリティがある。またユーモアもあり、細かいところに気がつく。そんな人が好きに書いたのだからおもしろくないわけがない。

「終盤に圧倒的な強さを見せた村山聖九段」なんてキャプションがうれしい。あのぷくぷく顔がいい。

#中には残り一分になっているのに「あと何分」と聞く人もいる。
 一二三さんのことだ!

*記録員にジュースを買うよう頼む、あるいは手を確認する(プロが見ればわかるはず)、あるいは写真撮影のときどけるのはよくない。
*東京将棋会館という建物はない。筆者は「・」を入れていた。碓井涼子さん、天野貴元さんはもそうする。
#イビアナなんて気持ちの悪いものもある。私めは「居飛車穴熊」としか書かない。
#坂口安吾と言えば、実に素晴らしい観戦記を書いた作家
*玉は王が正しい。しかしテレビ対局で「王様」と呼ぶのは滑稽である。
*写真撮影のための初手やり直しは将棋界最悪の習慣

【後日付記】子供のころ買った「早わかり将棋なんでも入門」という本がある。その著者も著者だった。共著は原田泰夫九段。米長さん、ひふみん、内藤さんも九段。谷川浩司八段、田中寅彦七段がプロフィール最後のページ。