ターコイズ別館・読書録

――図書館へ行こう。

79 チョコレート革命 俵万智

2010-02-06 19:33:43 | た行
 図書館より。河出書房新社。

 三つ目の歌集。瑞々しい感覚、国語教員らしい豊富な知識、よき師匠との出会い、と恵まれているはずの歌人は、どろどろの不倫に走る。
 『サラダ記念日』の路線でいけば、国語の教科書にも載ったろうに。もう載っているかもしれませんが。
 筆者の頭にはきっと与謝野晶子が浮かんでいるのではないでしょうか。

#ゆりかもめゆるゆる走る週末を漂っているただ酔っている
#幾千の種子の眠りを覚まされて発芽していくわれの肉体
#生えぎわを爪弾きおれば君という楽器に満ちてくる力あり

#水蜜桃(すいみつ)の汁吸うごとく愛されて前世も我は女と思う

#「学校」という語を甘きキャンディーのように発音する子どもたち


78 「超」旅行法 野口悠紀雄

2010-02-06 07:06:32 | な行
 図書館より。新潮社。

 旅に出てから「これを持ってくればよかった」と思うことは多い。でも帰ってくればそれきりで、また同じことを繰り返すことがある。そんな旅の小さなノウハウが詰まった本。
*持ち物のリスト
*トイレはどこを使えばいいか
*ホテルの部屋を替えてもらうならベッドカバーを外す前に
*大学でお土産を買おう(この辺、学者だ)
*海外の博物館はおもしろい(収奪品があるから)
*通貨ごとに別の財布を用意する

 勿体をつける文体にいささか抵抗を感じるが、体験談も豊富で、楽しく読める本。