京都 洛北の時計師 修理日記

時計修理工房「ヌーベル・パスティーシュ」京都の洛北に展開する時計修理物語。
夜久野高原で営業再開しました。

時計師の京都時間

2014-03-28 09:00:16 | 日記

3月28日「大安の京都時間」
プロ野球も今日から開幕します。今年のタイガースは間違いなく優勝!
ピッチャーの能見、今日は勝ち星「二十分の一勝」目の予定です。なにか~?


箱の修理依頼が来ました!ビックリです。
箱が壊れたらどこに持っていくのか?
時計屋に持ち込むのはちょっと違うと思う。

国内の時計メーカーの化粧箱はぺらぺらの紙製で化粧箱は別売りのけちな業界だ。
箱は有料。4月から一緒に値上げだ。

環境問題に無頓着な業界なのか間伐材を利用する意思がない。
むしろ90年代の京都議定書のころ環境問題に便乗、大騒ぎをしてコストダウンに成功しほとんどのメーカーが紙箱に切り替えた。
それまでの時計の木箱つくりの伝統は消えてしまいます。東北や信州の山林から出る間伐材利用先もなくなりました。

対してスイスの箱は木箱の革張りで豪華。
写真はロレックスの箱。古い箱ですがいまだに修理工具入れで活躍しています。
美しい箱で有名なメーカーではカルティエ。
コーポレートカラーのワインカラーに所有する誇りのようなものを感じます。

時計の世界では化粧箱マニアも存在します。
「この箱は1990年物だ!ありがとう」と販売後箱を出したとたん一方的に感謝されてたことがある。
大きな箱のロンジンのリンドバーグモデルはA4サイズほどある特別に大きいものでした。
元々ヨーロッパの時計は仕様年数が長いので保存容器も凝って来る。日本の場合は短い。またソーラーウオッチが主流なので箱に入れられたのでは充電出来ない。
国産時計メーカーは机の上に転がしておく事を勧めている。

ちなみに日本人と外国人の見分け方!
①箱のようなトイレに入り使用済みの紙をそのまま流すのが日本人。
海外では紙質が悪いので備え付けの容器に入れる。同じ東洋人でも中国人、韓国人からの旅行者だと解るのです。

②時計の使い方編
時計を大事にしまうのが外国人だ、カギまでかけてしまう。10ドル程度の時計でも高級品扱いが頻繁に目に付きます。
日本人はそのまま机の上に放り出すのでいつの間にか盗まれ消える。その後で大騒ぎになるためうんざり!

珍しいのが京都人。ヨーロッパ並に時計を高級品として扱うようで銭湯に来る人は時計を着けて来ない。
また京都の時計店で接客すると大阪との違いに驚く。
大阪では無造作に2本重ねて着けようとする客を事前に取り押さえる事が販売員の主な役目だ。結果、試着だけで買わないで帰る客が多い。

時計は現金買取です。傷を付けてしまうと売れなくなる。
「オメガ3510-50がほしいのですが大阪店以外に在庫を持っているところはないでしょうか?」
バイヤーにかかってくる各店からの問い合わせで大阪在庫は嫌われる。
「大阪と京都に1本ずつあるよ!」「京都から送ってください!」相手も必死だ。これが日常会話でした。

京都の店頭では試着してもらうまで時間がかかるが、試着までこぎつけると確実に買ってもらえる。
阪急電車で40分程度の距離だが気質が違うのです。

ちなみに三宮店では時計を見学に来る人が多い。時計そのものが芸術品として見ているようです。カップルでデートコースの定番に時計店があるのだ。
国内で有名な販売店も多く三宮には有名なカミヤさんなどには京都、岡山からお客さんが集まる。

今朝は寝坊で出遅れた!あっという間に開店時間になりました。

電池交換依頼の際に化粧箱に入っている時計はなんとなく安心です。
今日一日が幸せに送れそうな気分になる。
箱入り娘たちをお待ちしています。
時計の世界では「引きこもり」と「箱入り」で外見は同じだが中身が驚くほど違ってくるのです。
大切に使ってあげてくださいね!










コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 時計師の京都時間 | トップ | 時計師の京都時間 »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

日記」カテゴリの最新記事