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翻訳 033 ヤスオ・クニヨシ Yasuo Kuniyoshi

2013年03月06日 10時52分51秒 | 翻訳

Tightrope Performer by Yasuo Kuniyoshi

I like to start as many canvases as I can during the summer. I carry them to a certain point so that when I start working on them again, usually back in New York in the winter, it means about six months have elapsed since I originally started the canvas. Therefore I sometimes have about a dozen canvases going at the same time. I never paint over, even a small area, if there are changes to be made. Instead I always scrape down to the canvas and rebuild again.

There are numerous problems that beset the artist in his work. Consciously or unconsciously each artist tries to solve them. Lately I have come to the stage where I actually take a problem and try to solve it. For instance I was interested in painting a dark object within the dark. In order to carry this out successfully it may take me several years. Once accomplished to my satisfaction, however, it becomes in integral part of me, enabling me to go on to another problem.

* * *



私は、夏の間に出来るだけ多くのキャンヴァスに描き始めます。 次に制作を続けるときのためにある程度の処まで描き込んでおきます、普通は冬のニューヨークですが、初めにキャンヴァスに向かってから約六ヶ月が過ぎた事になります。 そんな訳で時には同時に12枚程の作品を制作することもあります。 私は、もし変更したいことがあると、どんな小さなエリアでも決して上塗りをしません。 その代わりいつもキャンヴァス生地まで(塗った絵の具を)そぎ取って又描き直します。

アーティストには、多くの問題が待ち受けています。 意識的にあるいは無意識的にそれぞれのアーティストは、その問題を解決しなければなりません。 最近になって私は、実際に問題を取り出して解決を試みる時期になっていました。 その一例として私は、暗闇の中の暗い物を描くことに興味がありました。 こういった課題を成功裏に導くためには、数年かかることもあります。 一度これを私の満足行くように成し遂げると、そうすることによって、私の重要な部分の一部になります、(それにより)次の問題に取りかかることが出来る様になります。



訳語感:
クニヨシが一例としてあげた「暗い中の黒い物質」の問題が、いかに彼の納得いくように解決されたかを示す格好の作品が、今日のトップの画像(タイトロープ・パーフォーマー)ではないかと思います。 限られた明るさと光のテントの中で、アングルと構図もさることながら、黒いタイツに黒髪とポールや顔、腕の影の表現は、正に満足のいく出来栄えだと思います。

何とかココまでこぎ着けて中盤の終了、残りは後半の10パラグラフです。

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