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約二年前の2010年12月30日、このブログで始めた「読書 その一 ヤスオ・クニヨシ」で、彼の1948年にニューヨークのウィトニー美術館で開かれた回顧展のカタログを翻訳した。 その時に国吉に関してリサーチをしていて随分安く手に入れたのがこの本である。
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ちょっとはたけば、カビ臭い匂いと共に半世紀以前の埃が舞い上がってきそうなボロボロの本、みるからに図書館流れの古本だが、回顧展カタログの著者ロイド・グッドリッチが、カタログの中で断片的に引用していた国吉自身の言葉が中にあったのは、みっけものであった。
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この小冊子の翻訳を去年の初めからやる予定だったのだが、何と一年遅れで始めることになった。
本の内容は、主に1940年(昭和15年)3月に国吉自身が、マガジン・オブ・アート誌に寄稿した文で、70年以上前に書かれたものだ。 それに彼の作品を白黒印刷したページが後に続く。
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Yasuo Kuniyoshi と題されたハード・カバーの小さな本(幅約11.5cm、高さ15.8cm、厚さ1.2cm)は、表カバーの見開きには、カラー印刷も使われている。 裏の見開きには、同じシリーズの本で紹介された15人のアーティスト達のリストがある。
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この本が出版されたのが1945年(昭和20年)頃で、当時のアーティストを紹介した専門誌で、多くの図書館にも置かれ人気のあったオシャレな本だったのではないかと思います。 当時の人々はどの様な感覚で、この本を楽しんだのでしょうか? お気に入りの詩集のようにコートのポッケに忍ばせていたのかもしれません。
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