本屋の文庫本平積みコーナーで、ボコッと凹んでいた作品です。
『図書館戦争』シリーズの中で出てくる架空の作品を、作者が実際に書いたものです。
非常に読みやすくて、文字数もそんなに無いので、私はプロントでハイボールを飲んでいる間に読み終えてしまいました。
読みやすいことと、作品の奥深さは必ずしも比例しない。
有川浩と言う人の、人の心の動きを書く力は、本当にすごいと思わされる作品でした。
物分りが良い(ふりをしている)人が限界を超えたときの手に負えない残酷さとか、容赦が無い描写に心が痛んだ(私は結構物分りが良いふりをした挙句、簡単に限界を超えるので)。
聴覚障碍者の我侭を、障碍を起因とする部分と、単なる若い女性的な特性が起因する部分とに分けて描写するあたりに、やっぱりものすごい思慮深さを感じて鳥肌が立つ。
そして、障碍に起因する頑なさや、健常者が人生の不幸に直面した結果から起因する頑なさに、大差はないということを思い知らされる、人間の根本的な心の動きの細やかで大胆な分析。
…この作者は一体どんな人なんだろうと、改めて恐ろしさを感じつつ、単純に心が動いて涙が出てくる一冊でした。
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『図書館戦争』シリーズの中で出てくる架空の作品を、作者が実際に書いたものです。
非常に読みやすくて、文字数もそんなに無いので、私はプロントでハイボールを飲んでいる間に読み終えてしまいました。
読みやすいことと、作品の奥深さは必ずしも比例しない。
有川浩と言う人の、人の心の動きを書く力は、本当にすごいと思わされる作品でした。
物分りが良い(ふりをしている)人が限界を超えたときの手に負えない残酷さとか、容赦が無い描写に心が痛んだ(私は結構物分りが良いふりをした挙句、簡単に限界を超えるので)。
聴覚障碍者の我侭を、障碍を起因とする部分と、単なる若い女性的な特性が起因する部分とに分けて描写するあたりに、やっぱりものすごい思慮深さを感じて鳥肌が立つ。
そして、障碍に起因する頑なさや、健常者が人生の不幸に直面した結果から起因する頑なさに、大差はないということを思い知らされる、人間の根本的な心の動きの細やかで大胆な分析。
…この作者は一体どんな人なんだろうと、改めて恐ろしさを感じつつ、単純に心が動いて涙が出てくる一冊でした。
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