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[リレー小説]ロKンローライフ第4話

2006年01月21日 | リレードラマ[創作ネタ]
リレー小説
この物語はオリジナルリレー小説です。
大まかな舞台設定、結末は決めていますが展開は書き手の自由。
登場人物をどのように転がしてもOK。
次に書く時はストーリーが大きく変化しているかもしれない
まさに書き手すら続きが"読めない"小説
それがリレー小説の醍醐味です。
つまり結末も変わるかもしれません。
もちろん書き手は素人なので、んな面白い小説になるとは思いませんが
気が向いた人は気軽に読んでやってくださいね。
リレーしてみようかなって方は遠慮なくご一報を!



「ロKンローライフ」
この物語はある無名のギター野郎が
紆余曲折を経て武道館のステージに立つまでを
余すところ無くドラマ化したものになるはずである

第1話 from ota-broadcast
第2話 from きゃす☆のわがまま
第3話 from 大きい子≫でっかいブログ


第4話「東京」

ホームに降り立つと冷たい雨粒が吹き付けた。
これからの道のりを暗示するかのようにどうも天気が悪い。
キオスクでフリスクを買うとベンチに腰掛け4、5粒一気に頬ばる。
そして長いため息をついた後つぶやいた。
「東京か・・・・・・」

着の身着のまま、ただ無計画にこの街にやってきた俺だった。
自宅マンションの電灯は多分つけっぱなしかもしれない。
でも何かを掴みたくて仕方がなく、気付けば電車に乗っていたように思う。
旅の相棒は長年付き添ってきたギターとノートパソコン。
そして銀行から下ろしたあり金だけ。
きっとそのうちトルネコから勇者の剣みたいなものでも買えば人生も変わるだろう。
そんな軽い気持ちがどこかにあった。
どこまでやれるか分からないけど、やってみなきゃ分からない。
「・・・・フリスク高ッ・・・・・・」
そう呟いてベンチから立ち上がるとホームを後にした。

年も明け世間では正月気分の抜けた頃、
俺は安いカプセルホテルに寝泊りしながらライヴハウスを転々としていた。
もちろん演者としてじゃなく客としてだった。
一日中入り浸っているので店員ともたまに話したりする。
とにかく音楽には触れておきたかったからだ。
でも、どこかで音楽をやめようかなと思う事もたまにあった。

そんなある日俺はあの場所へ行った。
そう、それは俺のような奴にとっては夢の舞台であり聖地。
玉ねぎの皮のように光り輝くその建物の前に立つとまずその大きさに驚いた。
そして俺は言った・・・・・。

「これが・・・・・・六本木ヒルズかぁ!」

兼ねてから株に興味はあった。
そして以前の飲み屋で見たニュースの事もあって、
その後デイトレーダーの知識も少しは頭に入れておいた。
「ひょっとすると俺が目指すものはコレかもしれないな」
そう感じた時何か大きな扉が開きかけた気がした。
と、その時だった。
背広の大群が重々しい雰囲気の中ビルに吸い込まれて行く。
気付けばカメラを持った多くの人間がその群れの後を追うように、
また前に回りこんでは撮影をしているので一面そのフラッシュで明るくなった。
帰宅途中のサラリーマンらも何事かと戸惑っているようだ。
聞けばどうやら俺が興味を持っていた会社に強制捜査が入ったらしい。
東京の雑踏には慣れたはずなのにそこには独特の世界が広がって
やがて俺の聖地は静寂を取り戻した。

明暗を目の当たりにした俺は日に日に株価が下がってゆく報道を聞きながら
次第に株への期待も薄れていったのだった。

ブ.い~ン ブ.い~ン ブ.い~ン
昼飯に真っ黒なダシのうどんを食べていると携帯が鳴った。
ライヴハウス「修羅シュシュシュ」の店長からだった。
ここの店長とは音楽の趣味も合って結構親しくさせてもらってる。

「実は明日予定していたバンドが出れなくなってね、
よかったら君演ってくれないか?」
「え?でも俺弾き語りとかってやってないっすよ」
「いやいやウチの店の奴らでとりあえず即興バンド組むんだ。
で、君もギターで参加してくれると嬉しいんだけど」
「マジっすか?あ、やります!やらせてください!!」
「じゃあ早速なんだけど今からウチ来て音合わせてくれないか?」
「はい!喜んで~」

閉まりかけていた扉がストップ安となった。



第4話「東京」 終わり  
  
この小説はフィクションであり、実在する人物・場所・事象とは一切関係・・・って事です



次回は誰かがアップします


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