～仮面ライダーカブト水嶋番外編～ |
まったく、人騒がせな奴だな。
水嶋ヒロ、小説を書きたいと以前から話も！所属事務所は個人事務所設立については「聞いていない」
本当は表舞台に立ちたくなかったらしいな。
加賀美が聞いたらさぞ悔しがる話だ。
誰もが主役を掴み取る為に必死だというのに……。
あまつさえ小説だと？
しかもすでに関係者の間では『なかなか文才だ』なんて話でもちきりだと？
相手が有名人なら箸が転んだだけで笑うようなＡＤ程度の評価じゃないのか？
まぁともかく、執筆で勝負するなら雑音は不要。
誰にも縛られず孤独にコツコツと書けば良い。
ただし、モノ書きとしてこれだけは忘れるな。
大切なのは『いかにして読んでもらうか』だ。
お婆ちゃんが言っていた……
これからはデジタルコンテンツの時代だ。
紙媒体では話にならない……と。
お前の心意気は伝わっている。
デジタルブックでのダウンロード限定販売で勝負してみろ。
題して『♪読みたくて読みたくて震えるっ西野カナ作戦』だ。
……そして、何よりこれを忘れるな。
『水嶋ヒロ』の名前を捨てることをな。
「お兄ちゃん！ お婆ちゃんに『あやか』って立派になってね」
「……」