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おかか先生である。 |
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既に述べた通り、この日は、可哀想なことに、腰のあたりに犬のウンチが付いてしまった……。
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「カメラの若造」に拭き取ってはもらったものの、先生はすっかり気落ちしてしまった。 |
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なんだかツキに見放されたような気がして、がっかりしてしまったのだ……。 |
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そんな先生の頭上で、 |
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昼の月が、静かに光っていた。 |
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―― やがて、黄昏が訪れ、 |
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あたりは夜のしじまに包まれた。 |
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誰も気付かなかったことであるが、月はおかか先生のために、しばしその輝きを増した。 |
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そして先生の背中を明るく照らし、その無限の力を先生に分け与えた。 |
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今日はツイていなかったおかか先生だが、いつかきっと、ツキが戻ってくるだろう……。 |
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