ヘンな手袋

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

無題

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

悲しい日もある

 

 

オムイ外伝シリーズ　第五部（人情濃厚篇）　第24話

	「ふッふッふ」
	「ここがオムイの隠れ家か！」
	「ここで待てば、きっとオムイが現れる！」
	―― だが、いくら経っても、オムイは来なかった。
	「ま、まさか、この中に！？」
	「……いない」
	「ま、まさか」
	「この中に！？」
	「……」
	「……いない」
	「ふぅ……」
	追忍は、なんだか、悲しい気持になってきた。
	オムイを倒すことが、今の彼の生き甲斐なのだから。
	オムイがいないと、人生の意味を見出せないのか……。
	ことによると、最強の敵こそが、実は最良の友なのかもしれない。
	そんなことまで考えながら、ふと見ると、
	可憐な花が咲いていたりする。
	「……う、うううッ」 涙が出てきた。
	ぐしっ
	単なる、秋の感傷に過ぎないのだろうか。
	それとも……。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

才能がありそうだ

 

 

オムイ外伝シリーズ　第五部（人情濃厚篇）　第23話

	シンジ君である。
	過日シンジ君は、追忍の演技に挑戦したが、失敗してしまった。
	そのことは、読者の記憶に新しいであろう……。
	「おかか先生、おむさん、こんにちは」
	「やあ。元気かい」
	「どうだシンジ君、また追忍の演技をやってみるかい？」
	「うん、そのつもりで来たんだ」
	「よ～し。じゃあ、グハーをやってごらん」
	「うん！」
	「グハー！」
	「……う～ん、いまひとつだなあ」
	「断末魔の叫びなんだから、激しい演技をしないとね」
	「ぐはーッ」
	「……とか」
	「ぐはあああああーーーーッ！」
	「……とかね」
	「……おむさんは、やっぱり演技がうまいなあ」
	「僕はダメだ……」 しょんぼり
	「あ～あ」 がっくり
	「やっぱり僕には無理なのかな」
	「あ～あ……」
	「おおっ、そ、それだ！」
	「できたじゃないか！　その表情だよ！」
	「え？」
	「うん、できた！　素晴らしいグハーだ！」
	「ほ、ほんと？」
	「えへへっ」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

枯れ葉舞う

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

木陰にて

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

小走りで