イチヂクのある喫茶店

2011年08月23日 17時42分33秒 | B地点 おかか

 

 

喫茶店に行こう 13杯目

 
おなじみの猫カフェ。

おかか先生がマスター。おむさんがウエイター。
今日もお客がやってきた。

「おい起きろ! 接客せんか!」

「は、はい」

「いらっしゃいませ。ご注文はお決まりですか?」
「カフェオレ」
「お待たせしました」
客は、カフェオレを飲んだ。

ごくごく
「あ~、うまかった!」
「他にご注文は?」
「イチヂク」
「イ、イチヂク!?」
「お、お客様。当店は喫茶店ですので、イチヂクはございません」
「こらっ! お客様に対して失礼じゃないかっ!」
「で、でも、イチヂクなんて、メニューにありません」
「メニューになくても、お出しするのだ!」

「そ、そんな……」
「やかましいわっ! イチヂクをお出しせんか~っ!」

「無理ですよ……」
「お客様、失礼いたしました。ご注文はイチヂクですね?」

「うむ」
「どうぞ召し上がれ」
「わっ!? そ、それを食べちゃだめですっ」
だが客は、おかか先生のイチヂクを食べてしまった……。

もぐもぐ
「あ~、うまかった!」
「うわああ! おかか先生が死んじゃう!」
「こ、これでいいのだ……カフェのマスターとして、本望だよ……」
がくっ
「先生が死んじゃったああああ!」

「おいおい、何を寝ぼけている?」
「はっ!? 何だ、夢か……」
「どんな夢だったのかね?」
「ちょっと言えません……」

「?」