緑風荘がぁぁぁぁ！

岩手の金田一温泉にある老舗温泉宿の「緑風荘」は、前々から行きたいお宿でした。ざしきわらしが出るという「槐の間（えんじゅのま）」で有名ですが、特にそれが目的ではなく、鄙びた風情に惹かれていたのです。金田一温泉という名前も、ミステリアスでいいではないですか！東北の温泉めぐりの際は、何度も至近距離を通っていたものの、ここのお宿は立ち寄りでサラッとお風呂に入るだけよりも、泊まってその風情をひとりゆっくり楽しみたいと思って、わざととっておいたのです。

そして遂にこの11月に予約を入れ、訪れるのを楽しみにしていたのですが…。なんと昨夜、炎上しているというニュースが。そして、今朝になって全焼してしまったのがわかったのです（TT）ああ、なんたること。また間に合わなかったのか…。すっごく楽しみにしていたのに、本当に本当に残念です。

最近、こんな思いをすることが多々あります。秩父の小鹿野にある「御本陣寿旅館」も、一度予約したのに旅館側の都合が悪くなってキャンセル、そして再チャレンジしようと思っていたところ、昨年お宿をたたんだことを知ったのです。行田市内にある田山花袋の「田舎教師」に登場する銭湯「柳の湯」も、次回来た時い入ろうと思っていたのに今年廃業してしまいました（TT）

荘厳な藁葺き屋根の温泉宿「東屋」「中屋」「西屋」の３軒が立ち並ぶ風景で有名だった山形の白布温泉も、2000年の火事によって中屋と東屋が焼失し、茅葺屋根の新築は認められないため、もうかつての面影は無くなっています。ここは立ち寄りで何度か訪れていたのが救いですが、泊まっていなかったのが心残りです。上杉鷹山も愛した名湯に、夜を徹してふれ合いたかった…。日比谷の三信ビルも取り壊されてしまったし、にゃんこの大好きなものがどんどん消えていってしまうことに、寂しさを感じる秋の夜です。

緑風荘のHPには、早くもお詫びの言葉がアップされておりました。旅館の方の誠実な対応に心打たれます。お見舞い申し上げるとともに、心より応援しておりますｍ（．．）ｍ