内定取り消しの現実

「内定取り消しになってしまったんですが・・・」

これは、今日、相談を受けた大学生の話。

なんでも、今週初めに内定をもらっている企業の採用担当から連絡があり
その時のやり取りはこんな感じらしい。

「昨今の経営環境の悪化で、事業縮小による組織変更がすすんでいます。
　貴方が来春、入社してきても活躍してもらう部署がない。
　そこで大変申し訳ないが、就職活動を再開することを勧めます。」

「えっ？　僕は御社に入れないんでしょうか？」

「入れないとは言わないけれど・・・。
　正直、現在、人員計画を見直しているのですが
　人が過剰に在籍している状況ではあります。」

「だから、内定も取り消しってことですよね？」

「内定取り消しは弊社の方針として行いません。
　が・・・　これはあくまでも私の考えなのですが
　辞退していただいた方が、貴方の将来のためだと思いますよ。」

「・・・・」

相手は東証一部上場の電気メーカー。

内定取り消しをすれば、企業イメージはガタ落ち
今後の新卒、中途採用にも多大な影響を及ぼしてしまうにも関わらず、である。

それだけ、この世界同時不況の影響は計り知れない。

先が見えないこの状況だけに、2009年4月1日を迎えるまでに
他の企業でも内定取り消しとなるケースは増えるだろうし
これまでの「売り手市場」は一変、急速に冷え込むのは確実。

それに、企業倒産、リストラによりキャリア求職者も増えるだろう・・・。

しょげながら
「これから就職活動しても良い企業が見つからない」って言ってたけど

残念ながら、どんな会社に入っても
事業のライフサイクルが短くなっているこのご時世
最近再び求められている終身雇用なんて、ほとんどありえないんだよ。

だから、どんなことになっても食っていけるように
社会人のプロにならなければいけないね。

ってことで、今度、その子の友達20人くらい集めて
キャリアデザイン研修を行うことになってしまった。。。

もちろん、ウェルカムでっせ！！