本日の行程:(JR大津京駅) → 【近江神宮】 → (京阪・近江神宮前駅~別所駅) → 【大津絵美術館・圓満院門跡】 → (京阪・三井寺駅~京阪膳所駅) → (【義仲寺】月曜日は閉まっていて拝観できない) → (京阪・京阪膳所駅~石山寺駅) → 【石山寺】 → 【瀬田の唐橋】
先日、大倉集古館で、
「紙で語る Paper Materials」を観た。
大津絵が数点、展示されていた。
決して巧くはないのだけれど、素朴な味わいがあり、風刺の効いた大津絵は、観ていて楽しい。
大津に「大津絵美術館」があるというので、行ってみることにした。
圓満院門跡・勅使門
大津絵美術館は、圓満院門跡にある。
芭蕉の句碑
境内には、大津絵を詠んだ芭蕉の句碑がある。
「大津絵の筆のはじめは何佛」
このチケットで、圓満院門跡の宸殿と庭園、大津絵美術館を回ることができる。
順路に従い、宸殿と庭園から。
宸殿(重要文化財)
宸殿の襖絵は、狩野探幽の筆によるもの。
ただし、観ることができるのは、複製。
オリジナルは、京都国立博物館が所蔵している。
宸殿では、投扇興を楽しむことができる。
所要時間30~60分(制限時間なし)で、800円。
圓満院門跡では、このほかにも、座禅や僧・尼僧体験もできるらしい。
玉座
庭園
宸殿の廊下から見える本堂
宸殿をぐるっと回り、回廊でつながった大津美術館の建物へ。
大津絵美術館の1階には、鳥羽絵も飾られている。
鳥羽絵は、江戸中期に大坂で流行した滑稽画。
鳥羽絵『放屁合戦』
この作品には、驚いた。
人気があるのか、有名なのか、『放屁合戦』の複製が売店にも置かれていた。
2階は大津絵コーナーになっている。
大津絵は、江戸初期に、大津の宿場で、縁起物としての神仏画を旅人に売ったのがそのはじまり。
パンフレットで挙げられている大津絵の特徴は以下の4点。
・名も無き画工たちが書き始めた
・多くの絵柄は風刺、教訓の意味を持つ
・他の絵画にはない独自の筆致を持つ
・多くの色を用いない
大津絵『猫と鼠』
これと同様のものが、大倉集古館の「紙で語る Paper Materials」でも展示されていた。
鼠は、自分の体ほどもある大きな盃でお酒を飲んでいる。
猫は、唐辛子をつまんで、鼠にお酒を勧める。
お酒に酔った鼠を捕らえようという魂胆だ。
この大津絵には、お酒に呑まれて我を忘れることを戒める意味があるそうだ。
大津絵『猫と鼠の酒盛り』
こちらは、大津市の歩道の脇に置かれた大津絵のプレート。
先ほどの大津絵とは違って、鼠が猫にお酒を勧めている。
プレートの下にある解説には、次のように書いてあった。
『鼠が差出す肴の唐辛子、猫の肴は当然鼠で、「聖人の教えを聞かず終に身を滅ぼす人のしわざなりけり」とある』
圓満院門跡の御朱印
今日の歩数:21,809歩