絹谷幸二展の元気のよい色調のチラシを見たときから行きたいと思いつつ、最終日に駆け込む。
『絹の祗園祭』
会場は、チラシにある『絹の祗園際』をはじめとする日本各地の「祭り」を描いた新作から展示されている。
『龍鬼渡海・博多祗園山笠』
「ブォォォォ…」「ギャオ~」「おいさ、おいさ」と、文字が書き込まれている。
音声が耳まで届いてくるようだ。
エネルギッシュな色彩と、画面から溢れ出てくる音に圧倒される。
祭りの興奮が伝わってくる。
祭りを見るのは楽しいけれど、参加している人たちは、もっともっと楽しいのだろうな、といつも思う。
『海辺の大漁九十九里浜』という作品もあった。
神輿を担いで、海の中でぶつかり合う男たち。
船に乗った恵比須さまの持つ釣糸の先には、鯛、それからサメ。
おそらく、「大原はだか祭り」だろう。
毎年この祭りを楽しみにしている知人がいる。
そんなこともあって、思わず見入ってしまった。
ほかには、阿波踊り、三社祭、岸和田だんじり、東大寺修二会、唐津くんち、相馬野馬追などを描いた作品も展示されていた。
『大和国原』
これは、奈良県立万葉文化館の依頼で描いた作品だという。
力強く、神秘的な絵を描く画家だなあ。