稲原よりは少し新しいですが、旧川辺町入野古田家の前にある田土の池に咲く蓮は大正の頃に熊楠の従弟にあたる古田善吉さんによって植えられたといわれます。善吉さんは、明治40年代の生まれで中学生の頃に植えたといわれます。大正10年ころ植えられたとしたら、90年以上田土の池で咲き続けてきたことになります。
1日目 稲原の蓮と同じく花弁の条線がはっきりしていますが色は淡いです。
2日目 花の直径は30cmほどあります。
3日目
田土の池は周囲30mくらいの小さな池です。池は地域の共同所有ですが、枯れた蓮を刈り取ったり、ハスの芽を食い荒らすザリガニを駆除したりといったハスの世話は古田家がされているようです。
善吉さんの兄の幸吉さんは熊楠と懇意で大山神社合祀に際し熊楠と頻繁に手紙のやりとりをしたことで有名です。熊楠の父は入野の向畑家の出身ですので、熊楠も入野にはよく来ていたようでこのハスも見ていたであろうと思われます。
この記事は、古田義信さん(幸吉さんの孫)と古田正子さん(義信さんのお母様)から伺ったお話をもとに作成しています。
このブログは、貴重なものになりそうですね。いやもうなっていますけど。このブログを見れば、ハスの全てが理解できてしまいそうです。
根気の要る作業ですが、是非続けていただき、楽しませてください。
義一さんの奥様正子さんから伺った話です。