今年4月30日に和歌山県立自然博物館に当会育成の大賀蓮株を寄贈しました。
http://blog.goo.ne.jp/ohgalotus/d/20120430
博物館の定期発行誌「自然博物館だより Vol30 NO.2 2012年6月」の『おとしぶみ』欄に学芸員内藤麻子さんによって大賀蓮が紹介されました。博物館の許可をいただきましたので、以下に記事を転載させていただきます。
「自然博物館の展示物は、海や川に住む生き物の生体展示、陸上動物や昆虫、植物、化石等の標本が中心ですが、わずかなスペースを利用して植物の栽培展示を行っています。絶滅の危機に瀕した野生植物や学術研究上重要な植物など、県民の皆さまから寄贈いただいた苗や株を栽培し、植物の保護や保全の一助となるよう活動しています。このたび、和歌山大賀ハス保存会より大賀ハスの分根を寄贈いただきましたのでお知らせします。大賀ハスは、昭和26年、千葉県にある東京大学検見川農場(当時)の遺跡にて発掘されたハスの種子から発芽した古代ハスで、調査を行った植物学者、大賀一郎博士を記念して大賀ハスと名付けられました。発掘された種子は年代測定から推定2000年以上前のものとされ、太古より目覚めた古代ハスとして世界的な注目を集めました。昭和37年、大賀一郎博士の愛弟子である(故)阪本祐二氏によって千葉県教育委員会を通じて、和歌山県日高郡美浜町の池に苗が分根されました。阪本祐二氏の御子息、阪本尚生氏が中心となった和歌山大賀ハス保存会の活動により現在も管理育成が継続的に行われています。
和歌山に伝わる植物学研究の歴史と大賀ハスの保存活動を後世に伝えるべく、美しいハスの花を来館者の皆さまにご覧いただけるよう、大切に栽培していきたいと考えています。」
大賀蓮に関する文献は少ないですから、いずれちゃんとしたものをつくりたいと思っています。発見60年記念誌「蓮の実」はその第一弾になりましょうか。