大賀一郎博士は、昭和４０年（１９６５年）６月１５日午後９時１５分東大病院にて逝去されました。享年８２才。前年の１０月８日に脳軟化症で倒れ、府中病院、武蔵境病院と転院し、２月２１日に東京大学附属病院中尾内科に移りましたが治療の甲斐なく亡くなられました。（大賀文庫目録改訂版『大賀一郎年譜』より）
昨年夏に府中市で偶然お会いした「蓮の実会」の副会長さんであった小島久美子さんから伺った話では、東大病院に入院された大賀先生は意識ははっきりしないものの、うわ言に「府中に帰りたい」と繰り返し言われたので、府中の方々の厚意で車に乗せて府中のケヤキ並木を走り抜けたとのことです。
大賀先生は府中のケヤキ並木を詳細に調査され、昭和３４年に「昭和三十一年十一月現在武蔵府中大門けやき並木横観図説明書」を上梓されています。
