桜燕館 -さくらつばめの気まぐれブログ-

日々の雑感と、たま~の旅日記。

桜燕日記 May 6, 2019

2019-05-06 | 桜燕日記
 先月30日、茨城・高萩市の市立中学に通う女子生徒が、自宅の自分の部屋で自死していたことが分かった。
 市の教育委員会は会見を行い、自死の原因は調査中とした上で、女子生徒が所属していた卓球部の男性顧問による、不適切な指導があったことを明かした。

 「いいかげんにしろ」「ばか野郎」「殴るぞ」「殺すぞ」などの 暴言を部員全体に対して発していたほか、部員の肩を小突いたり、道具を床に投げつけたりもしていた。
 教育長は、行き過ぎた指導で限りなく体罰に近い、との認識を示した、というが、限りなく体罰に近い、というより、体罰そのものではなかろうか。

 女子生徒は顧問の不適切な指導を記した直筆のメモを残していたということで、教育委員会は、第三者委員会を立ち上げ調査する方針である、とのこと。
 そういったメモが残っているのであれば、生徒が死を選んだ直接の原因はそれしかないのではないか、という印象を受ける。

 平成のはじめ頃まで、中学や高校での体罰は、ごくありふれた日常だった。
 私自身、通っていた中学校で、上級生の女子生徒が髪を掴まれ、ビンタを何往復も受けていた現場を目撃したことがある。
 また、県内のある高校では、1995年、体罰によって女子生徒が亡くなるという事件も発生した。そのとき、傷害致死の罪に問われた教師に対する減刑の嘆願書が出されたり、亡くなった生徒を中傷するような噂が立ったりするなど、現在では俄かに信じることのできない光景が、繰り広げられていた。
 もしかしたら、今回暴言を吐くなどした男性顧問も、体罰を是とした環境で中高生時代を過ごしたかも知れない。ただ、あの頃からは時代が大きく変化した。時代に合わせてアップデートできないようでは、やはり指導者として失格であると言わざるを得ない。