大道具さーん ちょっとー!

舞台美術製作 金井大道具㈱ごきげん営業阿部 ここに日々の業務を垣間見る。お気楽に「大道具さーん、ちょっとー!」

その四 「発注」

2006年04月03日 | ブログ de 営業部
はじめに
その一
その二
その三


「書き抜き」が出来て「見積もり」をお客様に提出して、予算面の折り合いがついたところで、大道具の製作に入ります。
営業部は「書き抜き」を持って工場へ向かい、
「こんなの作ってくださいね。」
と工場の製作部長、美術部長に“発注”します。
そして、劇場での仕込みを担当する公演部にも
「こんな風に飾ってくださいね。」
と“発注”します。

また、自社工場では作れないものは外部の業者さんへ“発注”します。
幕類:定式幕、浅黄幕、黒幕、のれん など
造花:桜、松、藤、紅葉、やぶ、鳴神の雨 など
鉄骨:ステージの高台などは最近は鉄骨やアルミを使ったものが多いです
機械:セリや廻り盆などの電動機械など
電飾:クリスマスの飾りなどでは必須

今年の正月「新春浅草歌舞伎 蜘蛛絲梓弦」の舞台写真ですが
紅葉の造花、山台の緋毛氈、正面にたれている御簾などは、それぞれ業者さんに“発注”したものです。

そのほかには
運搬業務(工場から劇場へトラックで運ぶ)
設営大道具(劇場での飾り付けをする大道具さん)
搬入搬出のアルバイトさん
など公演を実現させるために必要なものがすべて“発注”されます。

この発注業務は営業部の大事な仕事の一つですが、古典歌舞伎などやりなれているものは、すぐに終わりますが、新作のお芝居などですと何日もかかることがあります。稽古場で変更や追加が出るたびに発注のやり直しや追加があるわけです。

高校生の皆さんへ
発注業務に必要なのはコミュニケーションです。会話力を身につけましょう。
製作や美術が何日もかけて完璧に仕上げたものに変更を要求するど根性を鍛えましょう。


コメント (1)
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