ニュージーランド移住記録:日記「さいらん日和」

2004年に香港からニュージーランドに移住した西蘭(さいらん)一家。子育て終了、仕事もリタイア。好きに生きる記録です。

10年目の決断

2015-10-31 | 趣味・ボランティア・チャリティー
「採用したいわ。ぜひ手伝って。来週の金曜日からでいい?」
という電話をもらったのがちょうど9年前。
あれから毎週金曜日はボランティアデーになりました。


チャリティーショップの手伝いで、仕分け、値段付け、接客、
在庫管理、更衣室の片付け、レイアウトの変更、レジ打ち
なんでもやってきました。たった1度だけですが、
トラックの助手席に乗って寄付の回収の手伝いに行ったことも(笑)


ほんとうにいろいろなことがあり
たくさんの仲間ができ
数えられないほどの品を処理し
大勢のお客さんとも顔なじみになり


辞めていく人も病気や怪我をする人も
大切な人を亡くした人や本人が亡くなった人もいて
大げさではなく、仲間とともに人生の一部を共有しながらの9年でした。


その後、同じ団体の別の部署の応援に行くようになり、
ここ2年近くはボランティアデーが週2回になりました。


この間、団体は驚くほど急成長を遂げ、ボランティアの数も何百人。
有給のスタッフも何十人となり、店も多店舗展開。
それでも寄付の品もお客さんも途切れることなく拡大が続きました。


ここまで大きくなると手弁当の地域社会支援とは言っていられず
コーポレートカルチャーが濃厚になってきました。


9年前には
チャリティーショップだって究極の目的は資金集め。
永遠の利益追求に励む民間企業とやっていることに大差ありません。

と言っていましたが、ネーキッド・キャピタリズム(裸の資本主義)に
直面する中で、古着や不用品を商品とするチャリティーとして
矛盾や疑問を感じることが多くなりました。


経営陣は団体の理事会といういわば取締役会に雇われている身。
彼らの意向を組んで利益至上主義で突っ走っています。


ボランティアたちは支援を続ける資金の重要性を理解していながらも
地域社会への貢献、環境への配慮(徹底したリサイクルやゴミ減らし)
ひいては関与する全ての人たちとの程よい関係の維持ということも
重視してきましたが、この辺が経営陣とかみ合わなくなりました。


作業のマニュアル化で今日から始める人でもそこそこできる代わりに
長年携わる人の提案や経験を生かす場がなくなり、ムダもゴミも増え
去っていく仲間もでてきました。


しばらく仲間の引止めに心を砕いてきましたが、ここへきて
理事会が経営陣を支持している以上、現状は変わらないと気づき
2ヶ所でのボランティアを1ヶ所に絞ることにしました。


どこを手伝っていても上にいる経営陣は変わりませんが、
少しでも経験が生かせる部署に仕事を集中させるつもりです。
丸9年がすぎ、10年目に入るところでの決断。


辞める方のマネージャーと仲間の困惑顔が目に浮かぶようですが
(※すでに仲間の方からは直談判を受けています
来週にはきちんと話して11月からは新スタートを切ろうと思います。 


よき時代というのはいつも古きものなのか?
新しい時代もまたよきものでありますように。

(このチャリティーショップで最初に買ったインド製のガラス器)


始めたのは子どもたちがこんな大きさだった頃

月日の流れを感じます。


さて明朝はRWC決勝戦
GoAll Blacks


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